美柳ちなみ

ページ名:美柳ちなみ

登録日:2012/09/11(火) 19:30:29
更新日:2023/08/10 Thu 17:10:14NEW!
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逆転裁判 逆転裁判3 悪女 外道 トラウマ 故人 ネタバレ項目 大学生 勇盟大学 文学部 逆裁3の代表格 双子 みんなのトラウマ 綾里一族 佐藤利奈 ※土曜夕方17時30分です。 コメント欄ログ化項目 職業=死者 美柳ちなみ 日傘 悪霊



お名前は、美柳 ちなみと申しますわ。



逆転裁判』シリーズの3作目『逆転裁判3』の登場人物。


CV:?(パチンコ版)、佐藤利奈(TVアニメ)



第1話「思い出の逆転」にて登場したナルホド君の恋人である。事件当時20歳。
勇盟大学文学部の3年生であり、川柳の研究をしているらしい。
その様はさながらお嬢様。愛称は「ちいちゃん」。
屋内だろうと日傘を差し、証言中には周りに蝶が飛び交い、敬語の使い方がおかしいなどツッコミ所も多い。
その美貌でオジサマ達を虜にする。


3-1は成歩堂が被告人となった話であるが、目撃者として登場。
事件の半年前までは被害者となった別の男と付き合っていたことまで判明する。






以下ネタバレ注意





















……が、案の定真犯人だった。


事件の真相は彼女がプレゼントしたペンダントを返すどころか見せびらかす成歩堂に業を煮やし、薬学部から毒を盗み彼の毒殺を図ろうとするも、
感づいた元彼・呑田菊三の忠告によりこのままでは自分が疑われると計画を変更し、偶然にも老朽化で切れていた電線に呑田を触れさせ感電死させるというものだった。


というか『3』の第1話は前2作と違い、冒頭でプレイヤーに真犯人ネタバラシをしていないが、
登場人物が少ない(司法関係者を除くと成歩堂とちなみしか出ない)関係で、消去法で彼女が犯人だと辿り着いたプレイヤーも多かったのでは。
そして下手をすれば成歩堂すら死んでいたかもしれない。


犯行が暴かれるや否や、あれだけ取り入っていた裁判長も「私は最初から怪しいと思っていました」と手の平を返す態度をとり、成歩堂には無罪判決が下される。
これ以降、彼は美人の証人に対しては法の番人として慎重に扱うようになる。






ここまで読んだ人は、いつもの「1話の真犯人」くらいのものだとお思いのことだろう。



そして更に、その一年前の事件となる第4話「始まりの逆転」では無久井里子というそっくりさんが登場。
そんでちなみ自身はそれ以前に死亡したと言われている。このからくりは一体…?






ここから先は、第4話および第5話の致命的なネタバレがございますの。
それでも見たいという方は、ご覧になってくださいな。





















彼女は綾里キミ子の実の娘である。


つまり千尋真宵の従姉妹に当たる(が、面識はなく当人達もそれを知らなかった)。
あやめの双子の姉であるが、春美とは異父姉妹。そして父親は宝石商。


更に母のキミ子同様、綾里出身であるにも関わらずあやめ同様霊媒の力を持っていない。
元々は千尋や真宵同様に倉院の里で暮らしていたが、「DL6号事件」で綾里の名声が地に落ちたことをきっかけに両親が離婚。
霊媒の力を持たなかったことが原因で、姉妹も父親に連れられ倉院の里を出ていくこととなる。



父親が再婚したことで新しい生活が始まるが、義理の姉の勇希、実の妹のあやめ(彼女は葉桜院に引き取られていた)、
そして家庭教師の尾並田美散と協力して、実の父親から2億円相当のダイヤを奪うという狂言誘拐を企てる。
しかし直前で尾並田を裏切り罪をかぶせ、自分は吾童川へ身を投げ行方をくらまし、無久井里子と名乗って生きていた。
(この時の人物ファイル上の顔写真は、「無久井里子」がちいちゃんのままで、「美柳ちなみ」がニュース番組のようなシルエットで描かれている)


その5年後、脱獄した尾並田と罪の意識に耐えかねた勇希によって計画がバレそうになったため、口封じに勇希を刺殺。
勇希刺殺に関する裁判では尾並田に罪を着せようとするも、担当弁護士の神乃木荘龍・綾里千尋によって真実がバレそうになったため、ちなみに対する尾並田の純粋な想いを利用して彼に自殺を唆す
結果、法廷内で尾並田は毒をあおり死亡。被告人不在のため裁判は閉廷となり、追及を免れることとなる。



その半年後、独自に捜査を続けていた神乃木弁護士によって法廷の地下カフェに呼び出される。
神乃木の捜査により有罪あと一歩というところまで来たが、それを疎ましく思ったちなみは神乃木弁護士のコーヒーに毒を盛って毒殺する。
(ただし実際には毒殺にまでは至らなかった。ゴドー検事参照)


過去の事件との関連性から当然ちなみが疑われることになるが、
その時たまたま裁判所に居た成歩堂に一目惚れしたと告げ、(毒の入れ物となった)ペンダントを運命の出会いの記念にプレゼントという形で押しつけ、
証拠不十分としてまたもや捜査の手を逃れる。



それから成歩堂と交際することになり、
妹のあやめに自分の振りをさせてペンダントを回収しようとさせるも(つまりちなみ自身は成歩堂とは最初の出会い、事件の時、裁判中しか会っていない)、
なかなか返してくれないどころかペンダントをやたらと見せびらかす成歩堂に痺れを切らし、風邪薬に毒を混ぜることで毒殺を図る。
その下準備(というか毒を手に入れるため)として薬学部所属の呑田とも交際していた。


成歩堂を毒殺する直前、呑田が自分の正体と事の全てを知っていることに勘付き、
口封じに感電死させ、現場を工作し成歩堂が殺害したと見せかける。
しかし千尋の奮闘によりちなみが殺したことが明らかになり、また過去の罪状含めて全てバレてしまった。
そのため有罪判決を受け、死刑になった。これだけ罪状があれば死刑もやむなしと言ったところか。






それで、すべては終わった。少なくとも、ぼくはそう思った。



しかし…そうではなかったことを、ぼくは今、



あれから5年もたった今、再び思い知らされることになる。






話はまだ終わっていなかった。


第5話「華麗なる逆転」にて、なんと悪霊として登場。
キミ子の綾里家において権力をふるう為に邪魔な真宵を抹殺するという策略で、
(実際は霊媒師の素質が十二分にある春美を家元にさせるというものだが、まだ幼いので母として家元同然の権力を握れる)
春美が既に死者となっているちなみを霊媒して呼び出すことになった。


千尋への個人的な恨みもあり、生前キミ子と再会していたちなみは積極的に計画に乗り、計画実行日に小刀を片手に真宵を追い詰めるが、
先回りしていたゴドーによって逆に殺され、一旦霊界に戻る。
(なお、この時ちなみの霊を呼び出していたのは春美ではなく、キミ子の行動を予期していた天流斎エリス=綾里舞子であった。そのため死体として発見されたのは舞子である)



その後真宵が「自分がちなみの霊を呼び出すことで自分の身を守る」ために再び呼び出され、あやめとすり替わり法廷に出頭。
偽の証言をして真宵に罪を着せるつもりだったが、言動の矛盾を突かれて正体がバレる。


その際に「自分は既に死人だから法律で裁くことは不可能」と開き直るが、
同じく霊媒によって姿を現した千尋によって自分の計画が失敗していたことを思い知らされ、
プライドをズタズタに傷つけられ、断末魔の叫びを上げながら消滅していった。
(つきつけられたトドメの一言は千尋さんの項目を参照)






以上の通り、『逆転裁判』シリーズでも類を見ないほどの悪女(千尋さんに至っては「悪魔」とまで言い切っている)として名高く、その強烈な悪意を目の当たりにした多くのプレイヤーにトラウマを与えた人物であり、『逆転裁判3』のラスボスと言っても過言ではない。
10~20代と言う若さにして狂言誘拐1件、殺人2件(自殺に追いやった人物を加算すると3件)、殺人未遂2件(死後の犯行を含めると3件)と言う多くの罪を重ねた恐るべき凶悪犯である。


初登場時は物腰が柔らかなお嬢様だったが、1章終盤には本性を現し成歩堂へ「クズが!」と罵倒し、
罪が完全に暴かれた時には、(成歩堂曰く)悪魔のような形相で千尋を睨みつけていた(この時の顔は本性を現した母親とよく似ているという伏線もある)。


そして5章で霊媒という形で再登場した際には、もはやお嬢様の仮面を捨て、終始醜悪な笑みを浮かべる女となっていた。
この時は、職業として死者を名乗っていた。 
消滅後、裁判長から「あの霊はもう二度と呼ばない方がいいでしょう」という結論が出され、もはや誰一人として彼女に与する者はなかった。



しかし、意外に彼女には謎が多い。


①最初の誘拐のダイヤはどうなったのか?
②何故神乃木の毒殺を企てたのか?(彼の優秀さを警戒してたか自分の犯罪がバレてしまうのを確実に防ぐためかもしれないが、もしそうだとしたら千尋も同時に殺すべきだし、そう思っていないなら殺しまでする必要はない。毒薬を盗んでいる以上計画的でもある。ただ単に千尋の事を新米だと侮っていたからかもしれないが*1
③仮にも警察官である勇希をどうやってナイフで殺害したのか?(しかも、被害者の衣服を泥で汚さずに車まで運んだのか?ご丁寧に現場は泥だらけだったことが証明されている。)
何故あやめを殺そうとしないのか?(彼女が関わった計画でかなり重要な役割を任されてるのにもかかわらず、その全てで裏切って計画を破綻させている。)*2
というか、狂言誘拐で逃げられたにもかかわらず大学時代には入れ替わって毒入りペンダントの回収を任せており、その後も関係は続いていたと思われる。
また、葉桜院の事件では真宵殺害の罪をあやめに着せる計画のはずだが、毘忌尼が葉桜院に帰ったにも関わらず奥の院で犯行に及んだこと、自身が刺された際にあやめではなく真宵の名前をダイイングメッセージとして残したことなどから、あやめに罪を着せようとしているようには見えない。
ちなみ本人は「ただの裏切り者、何をされても文句は言えない」と素っ気ない態度だったが、葉桜院での行動や入れ替わった際にもあやめを殺すことなく閉じ込めていたことから、同じ境遇を知る彼女に対しては何かしら思うところがあったのかもしれない。


この他にも、何故ちなみが死んでいるはずなのに(しかも死ぬまで追い詰めたのはのは勇希という状況で)尾並田は狂言誘拐を話さなかったのか、ペンダントを回収する為だけなら風邪薬を毒薬にすりかえるのではなく食事に睡眠薬を混ぜればいいとか、そもそも「美柳ちなみが風邪薬に毒薬を仕込んだ」物的証拠は一切ないのになぜ罪を認めたのか、最後の事件で真宵に憑依してた事が判明した時はその場で舌を噛みちぎって彼女を殺害できたのではなどなど挙げればきりのないキャラである。
結局のところ彼女は何も明かさないで消滅してしまったためにプレイヤーの想像に任せるしかないのだが…



ふつつかな項目ですが追記・修正をお願いしますわ、アニヲタ様。


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*1 逆を言えば、この時点で神乃木の殺害を企てる動機が無いのを逆手に取られたが故に、神乃木はコーヒーに混ぜられた毒に気づけなかったのかもしれない。
*2 特に、最後の事件は彼女個人の目的で言えばあやめの生死は重要ではなく、殺そうと思えば殺せる状況。殺害していた場合、母の計画は破綻してしまうが、死んだ彼女にとってはどうでもいい、むしろ自分の死すら利用しようとする母への反撃にもなったはずである。

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