登録日:2020/12/14 Mon 11:30:37
更新日:2024/05/23 Thu 13:00:43NEW!
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2DアクションのXを、見せてやる。
白き鋼鉄のX
THE OUT OF GUNVOLT
■概要
白き鋼鉄のX(イクス) THE OUT OF GUNVOLT(Gunvolt Chronicles: Luminous Avenger iX)とは、Nintendo Switch/Playstation4/Steam用に2019年9月26日に発売・配信されたゲームソフト。
ジャンルは2Dアクション。開発・販売はインティ・クリエイツ。
『蒼き雷霆 ガンヴォルト』、『蒼き雷霆 ガンヴォルト爪』(以下、便宜上「前作」とする)のスピンアウト作品であり、
無印のライバルキャラにして『爪』の主人公の一人、アキュラを単独主人公に据えた作品。
基本システムは『爪』を踏襲しつつ、プレイヤーキャラをアキュラに絞ったことで彼のスピーディーなアクションに特化したレベルデザインが特徴。
シナリオ面でも基本設定を維持しつつ新たな舞台・世界観を構築している。
一方で一画面に統一されたことやテンポ重視の影響か、ライブノベルは廃止。主にボス戦での会話が減ったことにもなり賛否両論となった。
「THE OUT OF GUNVOLT」という副題には、本作がシリーズからの「派生(スピンオフ)作品」ではなく「独立(スピンアウト)作品」であるという製作者の想いをはじめ、複数の意味が込められている。
2019年12月19日にはMicrosoft StoreにてXbox One版の配信が、
2020年2月21日にはSteamに加えてDMM GamesにてPC版の配信が開始された。
■ストーリー
いつかの未来、どこかの島国。
人類の大半が、異能の力“セプティマ”を持つ
新人類“セプティマホルダー”へと進化を遂げた時代。
セプティマを持たない旧人類“マイナーズ”は
人類進化推進機構“スメラギ”によって、
見つかり次第、殺処分される運命にあった。
そんなマイナーズにとっては悪夢のような世界で、
ひそかに語られる都市伝説があった。
それは、希望の歌姫RoRoを伴い、
マイナーズのために戦う
白き鋼鉄鎧の戦士“白き鋼鉄のX(イクス)”の噂―
物語は、白き鋼鉄のXこと“アキュラ”が、一人の少女と出会うところから始まる。
(公式サイトより抜粋)
■システム
アキュラのアクション
基本的には前作と同様。主な変更点は以下の通り。
- ホバリングがデフォルト装備となり、ジャンプやブリッツダッシュ後に自動移行するようになった。
- カゲロウが2ブリッツ消費するようになった。
- EXウェポンのゲージが各ウェポンで独立するようになった。
時間経過では装備中のウェポンゲージのみ回復する。 - SPスキルが全体攻撃技「X-ROSS DISASTER(クロスディザスター)」のみになった。
アビリティ
アキュラの能力を強化したり、スコア関連の仕様を変えたりする装備。
前作の「コード」に相当するが、クレジット(資金)のみで開発可能であり、両立不可な組み合わせを除いて無制限に装備できる。
クードス・RoRoの歌
概ね過去作の踏襲だが、記事が分かれている為1から記述する。
クードス
マニュアル上では「威信点」とされるポイント。いわゆる「コンボ」にあたるもの。
敵にダメージを与えたり、ステージ中のボーナスアイテムを拾うと加算され、
ステージ中のリトライマーカーに触れるか、SPスキルを使用するとスコアとして清算される。
スコアモードに応じた回数被弾すると0になる。
スコアモードは
- 何度被弾してもクードスが0にならないAPATHY
- 3回被弾すると0になるTIMID
- 1回被弾すると0になるRECKLESS
の3種類。
本作ではスコア面での違いはステージクリア時のボーナス値(当然上から低い順)のみなので、ステージやアビリティ次第ではAPATHYでも最高評価のS+をとれる。
モード・ディーヴァ
クードスが1000以上だとRoRoが形態変化。
BGMがRoRoの歌に変化するとともに、アキュラ自身も「オーバードライブ」状態になり特定のアビリティが発動する。
モード・アウェイクニング
ステージ攻略中にHPが0になったとき(落下や即死トラップ含)に確率でRoRoが「ソングオブディーヴァ」を発動させ形態変化。
BGMが専用の歌になり、HP全回復、オーバードライブ効果に加えてブリッツダッシュが消費0になる。
ただし、発動するとステージクリア時のスコアは問答無用で0になる。
モード・ダークネス
EXウェポン「ダークネストリガー」の発動でRoRoが形態変化。
BGMが専用の歌になり、ロックオンした相手にEXウェポン(一部は専用の挙動に変化)で自動攻撃するようになる代わりに、
何もロックオンしていない時はアキュラがダメージを受け続ける(HP0にはならない)という攻撃的な挙動になる。
■キャラクター
■主人公
●アキュラ
知れたことだ…行くぞ、RoRo。
CV:内田雄馬
強化ジャケットを身に纏い、光線銃「ディヴァイド」とRoRoのサポートを武器にスメラギと戦う少年。
ロックオンマーカーの形状などからか、「白き鋼鉄のX」と呼ばれる。
各地でマイナーズを救いながら「バタフライエフェクト」なるものを捜索中。
前作における彼と比べると声変わりした落ち着きがあり、
能力者憎しというよりも単に敵だから斃す、と思しき態度をとる。
それどころか「戦わなければならないのか?」「出来れば戦闘は避けたいが…」と、
過去作のアキュラ*1を知っていれば「!?」となるような言動をする。
口数は少ないが、コハク達にも何だかんだ親しげに接している。
●RoRo
いやー、"希望の歌姫"だなんてテレるなー。
CV:峯田茉優
アキュラお手製の戦闘支援用メカ・バトルポット。
快活でちょっと生意気な性格は健在。声からは前作のような合成音声っぽさは無くなっている。
倒した敵のセプティマを再現したEXウェポンや、かつて解析した「ソング・オブ・ディーヴァ」の再現でアキュラをサポートする。
ヴァーチャルアイドルとして動画配信を行っており、世間ではモード・ディーヴァの姿が有名。
マイナーズからは「希望の歌姫」と呼ばれており、能力者の間でも密かなファンを増やしている。
■マイナーズ
セプティマ=前作で言うところの第七波動能力を持たない人々。
スメラギによる抹殺の恐怖に晒されており、作中に成人は一人も登場しない。
●コハク
おかえりなさい、アキュラくん。
CV:花守ゆみり
とあるスラム街でアキュラを助けた少女。14歳。
前向きな性格で、地下で生き延びる孤児たちのリーダー格。
料理から機械の修理までこなしているが、後者はカンでやっているらしくアキュラを戦慄させた。
アキュラを暖かく迎え入れ、拠点を与えるとともに精神的な支えとなっていく。
ミチルほどでは無いが、小さい。あとよくよく見ると服装の露出が凄い。
●キョウタ
わかるゼ!男ならカッチョイイ名前、つけたくなるもんな!
CV:近村望実
地下に住む子供たちの一人。
物言いはストレートでカッコいいもの好きな熱血少年。
アキュラのことを「アニキ」と慕う。
●ジン
イ、イクスさんっ!
テンション…上げていただけないでしょうか?
CV:坂巻寮侑
地下に住む子供たちの一人。
知的なインドア派で、コハクやキョウタのストッパー役だが、
本人もRoRo絡みになるとちょっと抑えが効かない熱心なファン。
●マリア
イクスも14には見えないですが…コハクもべつのイミで見えないです…
CV:長縄まりあ
地下に住む子供たちの一人。
人見知りの激しいタイプで、当初はアキュラにも無愛想な態度をとるが、
次第に心を開いていく。
■人類進化推進機構スメラギ
能力者だけの世界を目指し、マイナーズを掃討する法人団体。
その影響力・軍事力から実態は舞台となる国そのものも同然となっている。
●デマーゼル
スメラギハ 大規模攻撃ヲモッテ オマエタチヲ イジェクト スル
スメラギの全てを牛耳る全統括管理AI。
マイナーズ掃討を掲げて無能力者の地獄を作り上げただけでなく、
能力者をも徹底監視するディストピアを作り上げた張本人。
●ブレイド
その程度か、イクス。その首、落とさせてもらうぞ。
CV:石川由依
雷撃のセプティマと類稀な剣術を操る、デマーゼル直属の仮面の戦士。
実力と権限はエリートである翼戦士以上。
しかし、その活動にはタイムリミットがあるらしいが……?
◆翼戦士
スメラギから戦士に任命された強力なセプティマの持ち主。
無作為に徴兵された戦士……の筈だが、作中には裏取引や脅迫で翼戦士にされた者もいる。
戦闘時には「翼戦士の羽根ペン」で契約を結び、セプティマの強化と専用武装を持つ戦闘形態に変身する。
七宝剣やグリモワルド7のような小集団ではなく一種の階級で、横のつながりも基本的に無い。
G7と比べるとEXウェポンの相性がより顕著で、
ダメージが増すだけでなく行動の阻害や弱体化も可能とロックマンシリーズに近い扱いになっている。
デザインモチーフは黄道十二星座と天使の階級。名前の由来はSF作品のタイトル。
以下、名前の由来は有志による推測。
●リベリオ
わかってますよ。僕だって、ずっと刑務所暮らしはゴメンですから。
The strings of fate that
Bind us together lead to the
Same end, in a sea of a red
“クラフトマンズドリーム” リベリオ
CV:吉崎亮太
- 登場ステージ:廃デパート
- スペシャルスキル:REDLINE-DEADRAVE
- モチーフ:牡羊座+熾天使
- 名前の由来:『リベリオン』
- EXウェポン:アンカーネクサス
肉体を糸状のエネルギー帯に変化させ、それをロープからギロチン、機関銃まで様々な物体に編み込む
「編糸細工」のセプティマホルダー。18歳。
反スメラギのテロ活動に、家族を人質に取られて加担し罪を擦り付けられた死刑囚。
スメラギからは家族の生活を質に翼戦士として徴兵されている不幸な青年。
多くのプレイヤーが最初に戦う翼戦士で、それだけに避けやすい攻撃が多い。
糸になってワープを繰り返してくるため時間はかかるが、比較的倒しやすい部類。
ただし、パターンを覚えないと回避が難しい上にカゲロウが効かないSPスキルは別。
●クリム
爆殺ショータイムだ…ここでキミは死に、その死はアートへと昇華される!
Dazzling blasts bloom upon my canvas
The world engulfed in radiant conflagration
Come now, let me hear your screams
“ファンタスティックデトネイター” クリム
CV:成澤卓
- 登場ステージ:自動増殖プラント
- スペシャルスキル:CARNIVAL DEPTH CHARGE
- モチーフ:蟹座+主天使
- 名前の由来:『パシフィック・リム』
- EXウェポン:ルミナリーマイン
圧縮したエネルギー弾を射出して起爆したり、周囲の空間を直接爆発させる
「起爆」のセプティマホルダー。21歳。
表向きはカリスマ美容師、しかし裏の顔は無差別“放爆魔”。
自分自身、自分の能力、活動全てが「世界を美しく彩るアート」と宣う危険なナルシスト。
合法的に爆破できると嬉々として翼戦士をやっている珍しい男。
どこぞのオレンジの蟹とは別ベクトルでやべー奴。
●インテルス
エエて、ダイナイン。これから始末するっちゅう相手に、そないな挨拶せんでも。
In the swirling chaos forgotten
Remnants form together,
Pulverizing all in their path
“重力井戸のスダルシャナ” インテルス
CV:白石涼子
- 登場ステージ:スメラギ第拾参ビル
- スペシャルスキル:GRAVITON SCRABITER
- モチーフ:天秤座(+正義の女神)+権天使
- 名前の由来:『インターステラー』
- EXウェポン:オービタルエッジ
周囲の重力の強弱を変えたり、任意の場所に引力を発生させる
「重力」のセプティマホルダー。24歳。
国内最大手の電機メーカー「ガルガンチュア」の社長。
冷徹で部下に対する信用も薄いが、秘書のダイナインにだけは心を開いている。
翼戦士として戦うのもスメラギによるダイナイン徴収を止めるため。
愛するアンドロイドのために戦う、褐色メカクレ(戦闘形態)関西弁女社長、という属性盛り盛りの人。
ボスとしては上下左右自在に動き、攻撃の隙間が少ない強敵。
●ダイナイン
ワタシはガルガンチュア謹製、お嬢様付きの万能秘書ヒューマノイド・ダイナイン。以後、お見知りおきを。
The midnight curtain descends
Upon the stage, drenching all
In darkness as the final act begins
"復撃のアルタイル" ダイナイン
CV:梅原裕一郎
- 登場ステージ:第二データ施設
- スペシャルスキル:光無き世界
- モチーフ:牡牛座+智天使
- 名前の由来:『District 9(邦題:第9地区)』
- EXウェポン:クロスランサー
触れたあらゆるベクトルを偏向する布を作り出す
「偏向布巾」のセプティマホルダー。
元々はガルガンチュア製の量産型ヒューマノイドの一体で、
偶発的に心とセプティマを得た個体。
インテルスに気に入られたことから、彼女に秘書として仕えている。
研究資料としてスメラギに徴収されかかっており、それを止めたインテルスとは互いに主従関係以上の感情を抱いている。
そして、インテルスを屠ったアキュラへの復讐心から感情とセプティマが成長、翼戦士として仇討ちを挑んでくる。
●イソラ
仕方ない…キサマの討伐も業務のうちだ。アドリブで当たらせてもらう。
これがイソラのふだんの姿★ "分身<コンパニオン>"のセプティマを操る 歌って踊って戦っちゃう、翼戦士系アイドルっ!
The roar of the crowd gives me
Life as I strut down the runway
To deliver your ticket to Hell
“翼戦士系★アイドル” イソラ
CV:伊藤美来
- 登場ステージ:超級電波塔“ツクヨミ”
- スペシャルスキル:LAST NUMBER ; FANATICS
- モチーフ:乙女座+能天使
- 名前の由来:『ISOLA 多重人格少女』
- EXウェポン:キスオブディーヴァ
式神のような形のエネルギービット「EXSIA」や自身の分身を生成・操作する
「分身」のセプティマホルダー。17歳。
アキュラと遭遇する際の「翼戦士兼一日署長」としては冷徹な性格を、
戦闘時のアイドル翼戦士としてはキメキメのアイドルっぽい性格を演じている。上記の台詞にも表れているその変わり様はインパクト抜群。
いずれも彼女なりの真摯なイメージで、素の性格は本人もたまに忘れるとか……
アイドルとしてRoRoに対抗心を燃やしてくるがシステムの都合で能力を活かして歌ではなく
ビット親衛隊や分身を駆使した一人握手会やパフォーマンスで攻めてくる。自演乙
●バクト
ファミリー再興のためなら、ワシぁ泥もすするし、イヌにもなる…それがワシの極道じゃ!
Vicissitudes bring swirling flux
The whirling twin helixes of
Chaos set humanity on its true path.
“獅子王旋迅” バクト
CV:田中惇之
- 登場ステージ:第一データ施設
- スペシャルスキル:双稜螺岩穿
- モチーフ:獅子座+力天使
- 名前の由来:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- EXウェポン:ドラフトスパイラル
螺旋エネルギーの奔流で敵も攻撃も吹き飛ばす螺旋力
攻防一体の「螺旋」のセプティマホルダー。27歳。
元はマフィアの初級幹部だったが、内乱の末に繰り上がりで頭目になってしまった男。
更にスメラギに部下を一斉摘発され、彼らの放免を条件に翼戦士として徴用された。
マフィア頭目としての自己評価は低いが、翼戦士としては出が早く安地が分かり辛い攻撃だらけの難敵。
しかし、弱点武器の有効性も随一で、適当に撃ってるだけでもほぼ完封できてしまう。
その姿は布に包まれてモガモガ言っているビジュアルも相まって涙を誘う。
ネタバレ込みの解説
●ブレイド
ここは私に任せて行くんだ!イクスのところへ!
01011 01001 01100 01100
01011 01001 01100 01100
01011 01001 01100 01100
Wicked blade agleam
Barbarous and bathed in darkness
Cleaving all in its path
- 登場ステージ:スラム街、メディカルセンター、スメラギ地下秘密基地1
- スペシャルスキル:BERSERK TRIGGER、COLLIDER DURANDAL
- 名前の由来:『ブレードランナー』
その正体は、過去にスメラギからコハク達を逃すために命を落としたと思われていたコハクの姉。17歳。
蒼き雷霆の能力因子の移植と洗脳を受けて、スメラギの尖兵として扱われていた。
剣の腕の方は自前である。キョウタ曰く「鬼つえー」。
アキュラとの激闘の最中に自分とコハクの写真を見たことで洗脳が解け、コハクの救援に向かう。
ちなみに、洗脳が解けて素顔が明らかになるまで、RoRoは彼女を男と誤認していた模様。
●アキュラ
お互い、100年以上前の人間が、当時のまま生きているワケがないだろう…
実は100年以上前からセプティマホルダー=第七波動能力者と戦い続けている。
当然その体はサイボーグ。おそらく脳以外はほとんど機械。
「白き鋼鉄」は比喩でもなんでもなかったのである。
敵の奇襲を顔面に受けた後の彼は、顔を覆っていた合成皮膚が剥がれ、機械の骨格とカメラの瞳が覗いていた。
能力者を激しく嫌悪・憎悪し、この世から駆逐するとまで言い放っていた程の彼が、何故か今作では落ち着いていた性格なのか、
それは長い時を生き、数え切れないほどの喪失を経た結果。かつて抱えていた能力者への憎悪はすっかり擦り切れてしまったという訳である。
彼がサイボーグになっている伏線は作中の各所にあり、「食事に一切手を付けない」「生身では不可能な高速飛行をやってのける」と、
セプティマホルダー以前にそもそも人間に不可能な行動をやってのけたり、逆に人間が生きるために必要な行動をしないという描写がなされていた。
そこまでして彼が追っていたのは……
●バタフライエフェクト
ア キュラ
クン
ワ タシヲ
コロシテ
スメラギの恒久平和維持装置……という建前のセプティマ監視・コントロール装置。
その正体はかつてアキュラの双子の妹・神園ミチルだったもの。本作屈指のトラウマ製造機。
彼女の「電子の謡精」の能力因子と脳が組み込まれており、
外見はアキュラの身の丈程はある巨大な脳に、むき出しのケーブルとスピーカーが繋がっているという醜悪なもの。
おぞましいことにこの状態でもミチルとしての意識が残っており、自らの破壊をアキュラに懇願する。
更に戦闘の最中、ミチルの脳に残った在りし日の思い出がノイズ混じりのフラッシュバックとしてサブリミナルのように表示されていたりする。
思い起こせば、作中アキュラとROROは「バタフライエフェクトの所在」を探ってこそいたが、「バタフライエフェクトとは何か」とは一度も疑問を呈していない。
つまり二人はバタフライエフェクトの正体を最初から知っていた事になる。
だからこそアキュラは身体を機械化してまで100年以上も戦い続けたのだ。無惨な姿に変えられ、苦しむ妹を介錯するために。
戦闘時のBGM「ペインフルデターミネーション」は、よく聴くと前作のアキュラ編トークルームBGM「窓辺の兄妹」のアレンジ。
弱点武器がGV由来のスパークステラーとRoRoの分身を飛ばすキスオブディーヴァだったりと、淫帝の悪趣味がこれでもかというほど満ちている。まさにデーモンの所業。
ミチル…長い間…つらかっただろう…
せめて兄の手で眠れ…
安らかに。
ア リ ガ
ト ウ
●デマーゼル
全ての人類は、私がユニバースする…
Fear the azure creed
Its thunderous voice the alpha and
Omega of all things
“スメラギの管理AI” デマーゼル
CV:雪田将司
- 登場ステージ:スメラギ地下秘密基地3
- スペシャルスキル:VOLTIC CHAIN
- 名前の由来:エトー・デマーゼル(アイザック・アシモフの著書『ファウンデーション』シリーズ)
ミチルを介錯したアキュラの前に最後に立ちはだかる、スメラギの管理AI
……というのは表向きの話。その正体は自らを電脳の存在と化した「蒼き雷霆」の能力者・アシモフ。
かつての被検体「タケフツ」にして「フェザー」創設者の一人であるアシモフその人である。
100年以上前、ガンヴォルトとシアンに拒絶された彼は2人を撃ち、
この世界では彼らは目覚めることはなかった。
つまりガンヴォルトシリーズは初代のエンディングにて、ノーマルエンドとグッドエンドで世界が分岐しており、
GVとシアンが絆の奇跡によってアシモフを打倒した世界が2作目である『蒼き雷霆 ガンヴォルト爪』へと続き
二人が射殺された世界から続く物語がこの『白き鋼鉄のX』だったのだ。
彼らの遺体から能力因子を摘出して利用し、自らは電人と化して寿命を克服するとともに影からスメラギを乗っ取ることに成功。
時の流れと共に人間であることをやめ、狂気に満ちた悪夢の様な世界を造り上げていた。
なおデマーゼルの正体が明かされるのはアシモフとしてアキュラと対面するときだが、
唐突に英単語が混ざる奇異な言語センス(通称アシモフ語)、翼戦士など、過去作既プレイならわかるヒントはそれなりにあった。
戦闘時は『ガンヴォルト』で見せた雷撃の他、グレネードや対戦車狙撃銃・E.A.T.R.を駆使した殺意全開の攻撃を仕掛けてくる。
カゲロウ無効や、唐突に要フラッシュフィールドの攻撃を放ってくる強敵だが……
「これは…質量を持ったホログラム?他の復活能力者と同じ…」
ホトバシレ アームドブルー…
旧時代ノ遺物 清浄ナル蒼キ雷デ 浄化セシメヨッ!!
Fear the azure creed
Its roaring thunder the
Final judgement of all things
“電人” デマーゼル
CV:雪田将司
- スペシャルスキル:VOLTIC CHAIN METEOR
在りし日の「アシモフ」の姿でアキュラを迎え撃ったデマーゼルだったが、
それは能力や武装ごと再現したホログラムに過ぎなかった。
真の姿は「ガラス張りのケースに浮かぶ人型の蒼い稲妻」ともいうべきバケモノ。
この姿を晒す直前に上記の一撃をアキュラに入れるのだが、
露出したカメラアイを見るまでアキュラが生身ではないという考えに至らない辺り、シープスリーダーとしての思考力は失われたらしい。
技は全てGVのSPスキル級で、カゲロウを貫通。ラスボスに相応しい実力を誇る。
アキュラは損傷したカメラアイに過去の光景がちらつく中、この電気仕掛けの狂神に挑む。
久方ぶりに燃え上がらせる能力者への敵意…否、文字通りのバケモノを誅する者として。
なにが浄化だ…バケモノふぜいが…
貴様のようなバケモノに、人の世を生きる資格は無いッ!
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