アカシックチルドレン

AC

人為的に創りだされた純粋な「竜」。必ず双子で生まれる。

アカシックチルドレン（通称ＡＣ）とは

• ＡＲＫが生み出した、「うまれながらの」ウロボロス。市民や、自宅から勤務する事が許されている下級の研究員たちにはこの研究の存在は知らされていない。
• 幹部クラスの研究員であるマスダが、先任であるレイの考えた計画書に基づいて進めている計画であり、これらの研究についての全ての権限を持つ。
• 人間の卵子をウロボロス化させ、人工授精させることで産まれる。体細胞は竜化しなければヒトと変わりがない。ただし、彼らには性別の概念が存在しないため繁殖は行う事が出来ない。
• 平均寿命は15歳～18歳程度。大抵はペア間の表層プシュケーバランスの崩壊により、自意識を維持できず竜化を引き起こしてしまうのが原因。
• 研究員は彼らに愛着を感じ過ぎないように、かなり適当な名を与える事が慣例となっている。

プラスとマイナス

• ＡＣは必ず双子（一卵性双生児）として産まれ、その性格は真逆の性質を持ち、「プラス」と「マイナス」の関係に例えられる事もある。
• 大抵は以下の特徴に分けられるが、個体によりそれら性質の強弱の程度が異なる。また、性質の表出が少なかったり、性質の強さのバランスが乱れているほど外界とのコミュニケーション能力に欠け、ストレスを感じやすく、寿命が短い傾向にある。

・プラス
好奇心、行動力を強く示す。楽しさや喜びのほか、怒りなどの激しい感情をマイナスに訴える。
承認欲求を露骨に示し、目立ちたがりで感情表現が豊かだが、何かに執着する事がなくあっさりしている。
考えるより先に行動する事も多い傾向にあるため、問題を起こすのは大抵こちら側。
じっくり慎重に考えることや、我慢する事が苦手。

・マイナス
感情の表出が少ない傾向にあるが、共感能力が非常に強い。恐れや悲しみの感情をプラスに訴える。
何か未知のものに遭遇すると、自分たちに何か害をなすのではないかと疑ってかかる傾向にある。
マイナス側にも信頼を示された職員は、ＡＣペアから完全に信頼されている事を確信してもよいとされる。
何事に対しても消極的で、波風たてないような提案をする。

竜化

• 他のウロボロス化した人間と同じく、常に竜化の危険に晒されている。また、竜化するまでは人間のプシュケーを持つため、都市民同様にプシュケーの解析が可能。
• 強いストレスを受ける事で兄弟間で保っていた繊細なバランス感覚が崩壊し、竜に変異してしまうのではないかと考えられている。
• これらの原因から、ウロボロスはヒトの感情や欲求、遺伝的要因に繊細に反応し、そこに欠けたものを満たすために一度だけ姿を変化させる機能を持つ細胞である事が明らかになった。
• ＡＣはＡＣ棟と呼ばれる、専用の管理された環境で規律的な生活を送り、ストレスから常に守られて生活している。
• また、元々欲求を強く持つ事がないためか、竜化しても能力や大きさの程度がしれており、人間が変異した時よりも簡単に処分する事ができる。

Ｇグループ・ペア16

• 「ヒダリ」「ライト」のペア。
• ＡＣはすべてＡを始まりとし、順にＢ、Ｃ…と定期的に生産されているが、その内のＧグループ内に出現した、特異的なＡＣペア。
• 他人の表層プシュケーの動きを、媒介なしに感知し、正確に知らせる事ができる特殊な能力を持っている。
• また、コントローラー計画成功後は、ヒダリは竜化の際に周囲の熱を操る力を持っている事が、ライトはどんな熱からも身を守る力がある事が明らかになった。
• なぜそんな力を持ったのかは未だはっきりと解っていないが、ＡＣにしては強い意思を持ち、様々な事に興味を持ち、疑問を抱いたり、それを明確に表現したりするため、そこに何かの関連があるのではないかとみられている。
• それら特殊な能力を有効に活用するため、コントローラー計画の、初の被検体となる事が決定した。

その他特徴

• ＡＣには、表層プシュケーが安定するまでに特別なホープリングシステムを応用してプシュケーを共有させなければ、プシュケーが崩壊し、全体の生命活動が弱まり死亡する。（３～５歳齢で限界を迎えるとされる）
• ＡＣが産みだされるタイミングは決まっており、同時に約３００の卵子が実験に使用され、内、成功して胎児になる可能性は１０％程度とされる。
• 無事リングの装着が完了しても、兄弟以外の他者とのコミュニケーション能力を得られる個体は非常に少ない。
• また、普通の人間の子ども程度に外側の世界に好奇心を抱くＡＣペアも、基本的には意思が弱く、他者の指示に従順である。
• リンクした兄弟同士で思考、知識、気分などの表層プシュケーを共有している。そのため他人に話しかけるのに交互に喋ったり、二人で一人の人間のような振る舞いをする。
• 性格は真逆のため、ひとつの目的に対するふるまいの決定について対立することは多い。最終的にはより強い意思を持つほうへともう片方が従う事で折り合いをつけるが、意思の弱いＡＣペアは「こうしなくてはならない」という強い衝動に駆られる事自体少ないらしく、なあなあにして結局なにもしないでいる事が多い。

なお、現在ＡＣはＤグループをもって生産を中断しており、コントローラー計画の結果次第で再開される予定となっている。