緑溢れる港町フォイファン

ダーナン河の河口に位置する港街で、この街の歴史もカンザーローブと同じくらい古い。

元々は王国探検隊の寄港地であり、エルフやツリーフォークが南海のマーフォークと交易をするために開いた港だったと言われているが、今は南域の海の玄関口である。

豊かな漁場である南海にも近く、魚料理が世界一旨いとの評判もある。

フォイファンの主要な港を離れると、ゴブリンの営む港も見えてくる。

浮き桟橋の先には小規模ながら船が繋がれ、ここから海を挟んだ対岸の東域領の砂ゴブリンと交易をしているのだと言われる。

森の多い南域には生息するゴブリンも多く、それに比例して被害件数も多い。

現状では他種族同様、罪を犯したゴブリンを、それに見合った罰で裁くという方針であるようだが、ゴブリンは根絶すべきという意見もまた根強い。

 

この街は南海や西方諸島を除けば、最もマーフォークの文化が強くみられる街でもあり、南海産の真珠や珊瑚、貝などの交易品の大部分はまずこの街に入ってくる。

浜辺には色鮮やかな南海マーフォークの姿も多くみられ、漁師としてこの街に雇われている者も多い。

しかしその一方で、ゴブリンと結託しているマーフォークもいるという。

マーフォークとの交易が盛んであるということは、南海で需要のある品の多くもこの街を通過するということだ。

特に海の中で生活する彼らは錆に強い真鍮や木目鋼、網や綱などの漁に使う道具、水に強い革などが求められる。

また、水中でも使える魔導灯と、それに使う魔鉱石は人気が高い。