基本的には世界の様々な場所で、様々な仕事を担う何でも屋。
魔獣の討伐や魔術素材の採集などを専門にする者もいれば、隊商や貿易船の護衛を得意とする者、あるいは遠隔地に荷物を届ける郵便配達人の延長のような仕事に従事する者もいる。
彼らに共通するのは、冒険者の同業者組合に登録し、そこからの依頼で仕事を受け付ける、ということである。
そもそも冒険者の成り立ちは、自警団に討伐した魔獣の魔術素材を集めることを依頼したことであるとも、旅人に地方の特産を集めるように依頼したことであるとも言われているが、そうした個人的な伝手を頼ることから発展したものであることは間違いがなさそうである。
現在では個人的な依頼を受け付ける者もいなくはないが、冒険者に依頼を出す場合は冒険者の同業者組合に発注することが一般的で、伝手がなくとも各地にある同業者組合を頼れば依頼ができるようになっている。
依頼する側が必要なものは成功報酬と手数料で、これらは同業者組合がその仕事の手間や経費を大体算出し、手数料を乗せた額が決められる。
手間、と一口に言うがその大部分は危険手当であることが多く、決して安い額ではないことがほとんどである。
冒険者は同業者組合に預けられた依頼書を見て、自分の力量に合った依頼を受け、その内容を果たすことで報酬を受け取ることができる。
その際に、危険度や手間を考慮して依頼書には等級がつけられ、上位の等級になるほど難しい内容であるとされる。
また、この等級には冒険者の側にも同業者組合の定めた規定による等級があり、自分の等級以上の依頼は受けられない規則になっている。
冒険者の等級は経験や依頼の成功率などによって決定され、色によって分けられる。
この色の等級は古代の知恵ある龍の等級と同じであり、黄→緑→紫→青→赤→銀→白の七階級で、銀等級以上になれば、依頼者は国ということもあり得る。
当然それは国家の力をもってしても困難な依頼、または国家がその力を振るうことができない場合の依頼であり、簡単な内容ではない。
冒険者は様々な依頼をこなす分、大きな活躍をする者は市井の人々の目にもつきやすい。
そのため、農地を継げない農家の子どもなどが立身出世を夢見てあこがれる職業のひとつである。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧