水竜種が少ない西方海では、南海海軍の水竜騎兵隊や飛跳魚騎兵に対抗するための、水中をマーフォークより早く自在に泳げる魔獣として早くから海馬を軍馬として使うことを選んでいた。
これは単に海馬がこの地に多く生息していて補充が容易だったこともあるが、ガルバリオを拓いたマーフォークが南海では生産階級に従事する者が多く、竜より海馬に親しんでいた者が多かったことが最大の理由だろう。
海馬騎兵隊は対艦攻撃を主体とする部隊と、対人攻撃を主体とする部隊に分けられる。
対艦攻撃部隊では、船の船底に穴をあける浸水工作や、舵を壊す破壊工作、あるいは漕ぎ手を櫂口から射かけて殺傷することなどを任務とするため、主に弓や斧などを備えていることが一般的である。
対人攻撃部隊はでは、弓を持つほかは槍である。
これは水中での格闘戦では水の抵抗を受けるため、剣より刺突武器の方が有効であることから採用されている。
海中を走るように泳ぐ海馬の背からすれ違いざまに突くことで、熟練の兵士は南海の水竜種をも一撃で仕留めることもできるという。
また、その際に槍は使い捨てられることも多く、大部分の兵士の槍は簡素な造りであるが、指揮官や将軍職ともなると西域産の金属槍や、華美な装飾を施したものを所有していることも珍しくない。
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