冒険者ギルド

ヴァルマースの冒険者を束ねる巨大組織。
正式名称は世界冒険者組合。

もとは日雇いの労働者や傭兵の派遣を行う程度の組織であったが、【深淵】の出現により状況が一変。
出現の余波でクライン市が異界転移、一都市の消滅という常軌を逸した事態に各国が動向を見るに徹する中、
冒険者たちはポータル内の調査を敢行。
異世界の先進技術や魔術的な秘儀を持ち帰り、独占することに成功する。

これによって図抜けた技術力、それを振るう精強な冒険者による軍事力を保有したギルドは、
各国の正規軍と比肩、凌駕するだけの勢力を得るに至る。

世界各地に存在する深淵のポータルは今や冒険者ギルドが軒並み押さえており、
ヴァルマースは冒険者のための世界と呼んで差し支えないほどの情勢となった。
 

冒険者

本来的には冒険を行うもの。
開拓の末に冒険の余地がなくなった世界では体のいい何でも屋であった。

そんな彼らの大多数にとって【深淵】は夢のような舞台となった。
何があるかわからない無限の迷宮は進むほどに様相を変え、あらゆる未知をもたらす。

その未知を持ち帰ることによって、彼らは報酬を得る。
 

ギルド法

ギルドは国家ではなく、単なる一組織である。
しかしながらギルドを支配できる国は存在せず、事実上の治外法権を得ている。

そのため冒険者が犯した罪は"冒険者賞罰規定"、通称"ギルド法"によって裁かれる。
しかしながら日夜急速に成長する組織のため、法整備が追い付いているとは言い難い状況がある。

なおこの法によってすら裁くことができない存在もある。
具体的には高すぎる戦闘能力、多大すぎる貢献、不死体質など、能力および権力により
刑罰が意味をなさない、あるいは執行そのものが困難な者。

彼らは通称"S級冒険者"と呼ばれ、別格の待遇を受ける。
なお公式にはこういったランク付けは存在せず、他にA級B級のような呼称が使われることもない。あくまで通称である。