ゼルダの伝説シリーズ

ページ名:ゼルダの伝説シリーズ

テンプレート:コンピュータゲームシリーズゼルダの伝説シリーズ(ゼルダのでんせつシリーズ)は、任天堂が開発・発売したコンピュータゲームのシリーズ。略称は「ゼルダ」または「ゼル伝」。日本国外でのタイトルは「The Legend of Zelda」で、日本版のロゴにも使われている。

目次

概要[]

1986年2月21日に第1作目が発売され、現在まで長く続いている任天堂を代表するアクションアドベンチャー(公称)、アクションRPGシリーズ。日本の「アクションRPG」というジャンルにおいては、草分けとも言えるシリーズである。

シリーズの始まりである『ゼルダの伝説』はファミリーコンピュータ ディスクシステム用ゲームソフトの第一弾として任天堂の宮本茂や手塚卓志らが中心となり創作、2Dゼルダの基礎構築と世界観を生み出した。その後の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』から始まる3Dゼルダでは、小泉歓晃や青沼英二が開発を担当、宮本の統括による体制が取られている。なお、宮本の製作スタイルを表現する際に度々用いられる「ちゃぶ台返し」は、本作発売後の開発者インタビューから登場していた。

なお、シリーズ最初の作品『ゼルダの伝説』の仮タイトル案は『ハイラルファンタジー ゼルダの伝説』というものであった[1]。本シリーズは細部に渡る演出[2]や細かな調整[3]、凝った謎解きなどに焦点を置いている。

宮本は「マリオシリーズと本質は同一のもの」と度々語っており、アクション要素が強いのがマリオシリーズで、反対に謎解き要素が強いのがゼルダシリーズと、どちらに重きを置いているかで両シリーズのカラーが打ち出されている。本シリーズは『ファミ通』のクロスレビューにて、スーパーファミコン用ソフトで当時最高の39点、NINTENDO64用ソフトで史上初の40点満点を記録し、ニンテンドーゲームキューブ用ソフトも含めて、満点を2回記録している。

同シリーズの『トワイライトプリンセス』Wii版では先行発売された北米で発売から8日間で約45万本を売り上げ、これは本体購入者数の実に8割近くにあたる数字であった。

2008年9月時点で、全世界におけるゼルダシリーズのソフト累計販売本数は5200万本を突破している[4]

ゲーム内容[]

主なゲーム内容[]

主人公リンクは十字キーやスティックによる移動と、ワンボタンで繰り出される剣による攻撃が基本となるアクション要素を含むゲームである。このゲームにはレベル(経験値)という概念は存在せず、冒険を進めることで新たなアイテムを入手し、行動範囲が増えていくのが特徴。近年では、緑の衣を着た勇者のイメージがあるが、かつてはゲームが進行するとともに、服の色も変わり、盾にも種類があった。同社のメトロイドシリーズのようなアイテムの入手による成長は、ゼルダシリーズの楽しみの1つである。主人公のリンクという名前の通り、ハイラル各地に散らばった何かを繋げることは全シリーズ共通するプレイヤーの役割でもある。

第1作は斜め上から見下ろす視点で、固定された画面の中で主人公が画面の端に近づくと1画面分だけ画面がスクロールして新たな画面に切り替わる。この方式は「画面切り替えスクロール」と呼ばれ、1985年3月に登場した『ハイドライド』のMSX版が最初に搭載した物をハードウェアスクロールに置き換えることで、より滑らかにスクロールさせたものである。

謎解きにおけるゼルダシリーズ[]

前述の通り、「マリオがアクション」ならば、「ゼルダは謎解き」である。

ゲームはフィールドとダンジョンに分けられ、フィールドを冒険・探索してダンジョンを発見し、ダンジョンで謎を解きながら進むことによって新たなアイテムを見つけ、そのアイテムによってフィールドでの探索範囲が広がっていくという構造になっている。ダンジョンには数字によって1からレベルがつけられており、レベルの少ない順から解いていきキーアイテムを集めていくのが主な目的となる。

シリーズはファミコン時代から続いているが、NINTENDO64以降の据え置き型ハードのゼルダシリーズは、2D型ものから3D型のものへと変わった。一方で、伝統的な2D型のものも並行的に携帯機で新作が発売されており、「住み分け」を実現しているシリーズである。

テレビCMなどで毎度使われることの多いお馴染みの効果音は、ゲーム内で耳にするであろう謎が解けた時のFC時代からある音である。

2Dから3Dへ[]

3D作品では、オブジェクトや映像がただ立体になったのではなく、謎を解くには、3Dの空間を360度「見渡す」必要があり、謎解きの幅、深みが増したといえる。また、本シリーズの3D初作品である『時のオカリナ』からは、3Dアクションに特有の「自分がどこにいるか分からなくなる」問題を解決するために「注目システム」を業界で初めて採用した。このシステムにより、敵や人物に視点をロックオンすることで、常に一定の距離感をプレイヤーが保ちやすくし、戦闘をより快適なものにした。このシステムは、後の3Dゼルダシリーズでも毎回使われ、他の3Dゲームでも似たようなシステムが多く採用されるようになる。

多人数プレイのゼルダ[]

ゼルダシリーズは1人でプレイするアクションアドベンチャーゲームであるが、「新しい遊び方を確立する」という考えのもと、その世界観を生かして他人数でプレイするスタイルの作品も生まれた(同様の試みはファイナルファンタジーシリーズのクリスタルクロニクルシリーズ等にもある)。

初めて多人数でプレイ可能となった作品は、『風のタクト』である。これはGBAをGCに接続するとチンクルが冒険の手助けをするというものであった。しかしこれはまだ「多人数で対戦する」といった趣旨のものでは無い。

こうしたスタイルによる最初のゼルダ作品は、GBAで2003年に発売された『ゼルダの伝説 神々のトライフォース&4つの剣』に『神々のトライフォース』のリメイク版と共に収録された『4つの剣』である。2-4人でGBAを対戦ケーブルで接続してプレイし、協力して謎を解き、ルピーを集めて敵を倒しつつステージをクリアするゲームで、プレイヤーはお互いに「ここに4人用の仕掛けがあるから来て!」というように声を掛け合いながらフィールドを散策する。しかし、「神々のトライフォースのオマケ」といった側面もあり、4ステージしか無いなどゲームの規模は比較的小さなものであった。

続いて2004年にGCで『4つの剣+』が発売された。このソフトはGCにケーブルでGBAを接続して遊ぶコネクティビティシステムを採用しており、多人数プレイがメインの初のソフトとなった。「ハイラルアドベンチャー」「シャドウバトル」「ナビトラッカーズ」の3つのゲームから成り立っており、「ハイラルアドベンチャー」は『4つの剣』の続編であり、内容も同ゲームに似た傾向となっている。「シャドウバトル」は単純に剣やアイテムで攻撃し合ってライフの無くなった者から脱落するという、バトルロイヤルのゲームである。「ナビトラッカーズ」はテレビ画面のナビゲーターの声に従いつつメダルやルピーを集めるというもので、手元のGBAの画面とテレビ画面の2画面があるというコネクティビティシステムの特徴を最大限に生かしたものであった。

しかし、上記2作品の最大の欠点は、多人数でプレイできる環境を整えるのが非常に困難だと言う事であった。それぞれ4人でプレイするためには『4つの剣』ではGBA4機、対戦ケーブル3本、ソフト4本、『4つの剣+』はGCとソフト1つ、GBA4機、接続ケーブル4本が必要であった。これら2作品はゲームレビューサイト等の評価も高く、開発者もインタビューでは自信を見せていたが、やはり環境を整えるのが困難という点がネックとなってシリーズの中で見ても売り上げは著しくなかった。また青沼英二は2007年のGDCにおいて「より大きな問題として、面白さがユーザーに伝わりにくく、ユーザーにこのタイトルを遊んでみようと思わせる動機付けが難しかった」とも指摘している[5]。その後2007年と2009年にDSで発売された『夢幻の砂時計』『大地の汽笛』にも対戦モードが用意された。『夢幻の砂時計』の物は2人用の『パックマンvs.』にも近い頭脳戦のゲームで、『大地の汽笛』の物は2-4人用の『4つの剣+』の「シャドウバトル」にも近いアクション性の強いゲームである。どちらもダウンロードプレイに対応しており、人数分のDSとソフト1本さえあればプレイが可能である。いずれもミニゲーム性の高いゲームであるとは言え、これにより『4つの剣』での欠点をほぼ解消出来たと言える。また、『夢幻の砂時計』の方はニンテンドーWi-Fiコネクションにも対応しており、世界中のプレイヤーとオンラインで対戦できるようになった。

キャラクター[]

『ゼルダの伝説』シリーズは、プレイヤーが操作する主人公の特徴が剣や盾、弓矢・爆弾などの多彩な武器を備えた緑色の服に身を包んだ少年(青年)というものでどの作品でも共通しており、名前や性格はプレイヤーとの一体感を持たせるために特定されていないが、1作目の主人公の名前であったリンク(Link)が『ゼルダの伝説』シリーズの主人公を指す通称となっている。

多くのシリーズ作品で重要な役割を持って登場するキャラクターに、ハイラル王家の姫君のゼルダ姫(Princess Zelda)と、絶対的悪の存在でありリンクの最後の敵となる魔物のガノン(Ganon)がいる。リンク、ゼルダ姫、ガノンの3人はそれぞれ勇気、知恵、力のトライフォースを受け継ぐ運命にあり、『ゼルダの伝説』はこの3人を巡る物語であると言える。ゼルダ姫とガノンは、リンクとは異なり作品によって大小容姿などに差がある。特にガノンは『時のオカリナ』において人間キャラクターのガノンドロフ(Ganondorf)として登場し、近年の作品では、ガノンはガノンドロフとして登場することがスタンダードとなっている。

主要キャラクター3人以外にも、シリーズ作品には(ほぼ)同一の名前と共通した特徴を持ったキャラクターが登場している。ハイラルを統べるハイラル王、ゼルダ姫の世話役であるインパ、リンクの愛馬のエポナ、魔物と化した子供のスタルキッド、自称妖精の生まれ変わりのおじさんチンクル、歌を愛する少女のマロンなどがそれであるが、『ゼルダの伝説』シリーズは基本的に各作品とも時系列が異なっているため同一人物ではない。ただし、例外的にガノンは各時代を渡り歩く同一人物となっている。

基本的に、登場人物は人間に似た種族であるハイリア人であるが、ゴロン族ゾーラ族のような、人間同様の文化や生活体系を持った亜人間が登場することがある。泉から現れる妖精がリンクの体力回復や手助けをする。また、ニワトリ(作品によってはコッコと呼ばれる)が登場することが多い。

雑魚敵キャラクターは各作品ともほぼ共通したものとなっており、代表的なものにオクタロック、ライクライク、リーデット、ギブド、モリブリン、スタルフォス、タートナックなどがいる。一方、ボスキャラクターは各作品それぞれ個性的なものが登場しているが、ドドンゴなど複数の作品に登場するものもある。

主要キャラクター[]

リンク (Link)緑の衣を身にまとう、本シリーズの主人公。神に選ばれし少年(勇者)である。「勇気のトライフォース」の所持者。タイトルが『ゼルダの伝説』であるため、主人公をゼルダと間違われやすい。ゼルダ姫 (Princess Zelda)ハイラル王家の姫君、主に王女。「知恵のトライフォース」の所持者。またファミコン冒険ゲームブックのゲームブック作品『蜃気楼城の戦い』においては、プレイヤーキャラになった。ガノン (Ganon)ゼルダシリーズにおける絶対的悪の存在。ガノンドロフが魔物に変身した姿。「力のトライフォース」の所有者。詳細は「ガノンドロフ」の項を参照。ガノンドロフ (Ganondorf)砂漠の民ゲルド族出身の人間。ガノンに変身する。「力のトライフォース」の所有者。

歴代キャラクター、敵キャラなど[]

リンクブレス オブ ザ ワイルドmain.jpgネタバレ要素を確認: 以降の記述には、ゲーム・漫画などの核心部分について記述されている可能性があります。(スキップ
ハイラル王ハイラル王国の王であり、ゼルダ姫の父親または先祖である。ハイラル王そのものはゼルダシリーズで重要視されることは少なく、姿形はおろか名前が出ることも珍しいといういわゆるサブキャラクター的存在。しかし『風のタクト』では、しゃべる船「赤獅子の王」として序盤から登場する。その際の名前は「ダフネス・ノハンセン・ハイラル」とされており、ガノンドロフとの因縁に決着を着けるため船の姿をとってリンクに様々な助言を与えつつ導いていた。姿が確認できる作品(『神々のトライフォース』『風のタクト』『ふしぎのぼうし』)では、白髭を持つ大柄な男性という人物像が確認できる。インパ (Impa)ゼルダ姫の乳母、または目付け役として登場する女性で、ゼルダ姫に忠誠を誓っている。登場作品によって設定、容姿は様々だが、ゼルダ姫に対する忠誠心は変わらない。外見や年齢的違いが一番大きい同名キャラクターである。『時のオカリナ』では闇の賢者として覚醒。名前の由来は英語で「伝える」を意味する「Impart」から。エポナ (Epona)『時のオカリナ』から登場するリンクの愛馬。広いフィールドを素早く移動するために重宝される。性別はメスだが、ゲーム上でそれを確認できるのは『トワイライトプリンセス』のみ[6](『時のオカリナ』の時点で性別はメスであったが、公式な設定ではなく開発スタッフのみに浸透していた裏設定だったとのこと。しかし英語版では、マロンはエポナを「Her」と言っている)。名前の由来は、ケルト神話における馬、ロバ、ラバなどの女神「エポナ」から。スタルキッド (Skullkid)『時のオカリナ』初登場以降、重要な役割を持つことが多い森の子供。『ムジュラの仮面』では、仮面の魔力に利用されていた。また、このスタルキッドは『時のオカリナ』に出てくるスタルキッドと同一人物であることを示唆する発言をする。『時のオカリナ』のゴシップストーンによると、スタルキッドとは森で迷った子供の成れの果てらしい(各シリーズにより特徴は異なる)。シーク (Sheik)『時のオカリナ』でリンクに重要なメロディを託す、シーカー族の生き残りと名乗る謎の青年。イメージイラストではリンクと共にモンスターと戦う物も公開されている。様々な過酷な環境に神出鬼没に現れ、背負ったハープでリンクに神殿へワープするメロディを授ける。その正体は知恵のトライフォースの力によって変身したゼルダ姫である。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のフィギュアの説明文においては、「体格や目の色も変化していることから単なる変装ではなく、非常に高度な魔法を使っていると思われる」と記載されている。『トワイライトプリンセス』では出演が予定されデザインの考案も成されたようだが、結局登場することはなかった。『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではその時の設定がシークのデザインモチーフとされている。名前はseek(捜す)から名づけられたが、のちに付けられた英語綴りは「族長」を意味するSheikとなった。その後日本でもこの綴りが使われている。チンクル (Tingle)自称妖精の生まれ変わりの地図売りのおじさん。35歳独身。緑の衣をまとった者を見境無く妖精と判断するためリンクを妖精と思い込み、「妖精さん」と呼ぶようになる。また緑の衣=妖精という図式を自らにも当てはめているため、自身も緑色の全身タイツを着用している。『ムジュラの仮面』では、特定のエリアなど要所要所で風船で空に浮かんで地図を描いており、風船を割って地上に落とすと地図を購入できた。父親も登場し、変な格好をして真面目に仕事をしない息子を嘆いていた(自ら描いた地図を販売しているので一応仕事はしているが)。『風のタクト』では、多額のルピーを支払うことで地図を解読してもらえたり、GBAと連動することによって謎解きのヒントをくれたり、冒険をアシストしてくれたりと重要な役として登場する。『ムジュラの仮面』で初登場し、その見た目と性格のインパクトの強さから一躍人気キャラとなり、遂にはニンテンドーDSでチンクルが主人公のスピンオフ作品『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』が発売されるまでに至った。その後もチンクルを主人公とした作品はいくつか製作されており、シリーズとして定着しつつある。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』では対戦ステージのグレートベイで登場し、風船で空中に浮かんでいる、風船を割るとクルクル回り出すが、また風船を膨らまし、浮かぶ。『大乱闘スマッシュブラザーズX』では『風のタクト』での姿でアシストフィギュアとして登場する。ちなみにキャラクターデザインを担当した今村孝矢によれば、開発スタッフの一人がモデルとのこと。妖精大妖精ゼルダシリーズでリンクの体力を回復してくれたり、旅の相棒としてアドバイスをくれたりする生き物。大きいものと小さいものがいるが、大きい大妖精はリンクに新たな力を授けてくれる事もある。泉に現れるという設定は変わらないが、その姿はシリーズごとに大きく違う。小さい妖精は、空き瓶に入れることができ、リンクが力尽きたときに回復してくれる。『蜃気楼城の戦い』では「ファニー」という名前がある。ニワトリ(コッコ)様々な村や施設で見かける普通のニワトリ。作品によってはコッコと呼ばれる事もある。『神々のトライフォース』で初登場し、そのキャラクター性(?)からもお馴染みのキャラクターとなる。ニワトリは攻撃し続けていると、突然大量の仲間が現れリンクに逆襲してくる(『トワイライトプリンセス』のみ一定時間ニワトリを操作できるようになる)。何度攻撃しても死ぬことはない(『夢をみる島』においては例外で、一部の攻撃で倒せる)ので、画面を切り替えてニワトリの脅威から逃れる必要がある。また、『時のオカリナ』以降ではニワトリを担いでジャンプする事で、ニワトリの羽ばたきを利用して長距離を滑空するという仕掛けがあり、これを利用して取るアイテムが数多くある。ミニゲームにも使われる事が多く、イベントアイテムとして持ち歩く事もある。色違いもいくつか存在し、『トワイライトプリンセス』ではそれぞれ飛行性能などが違う。リンクの影(ダークリンク)主人公リンクと同じ行動パターンを持つ強敵。『リンクの冒険』で勇気のトライフォースを守護するラスボス。『時のオカリナ』では「水の神殿」の中ボスとして登場している。また『大地の汽笛』ではエネミーアタックというミニゲームのボスとして登場した。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』ではあるイベント戦で登場した。また、『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではリンクの色換えとして、黒いカラーで目が赤く光るリンクを使用する事ができる。シャドー『夢をみる島』のラスボス。影のような存在であり、様々な姿に変身できる。グフー『4つの剣』、『ふしぎのぼうし』の悪役である魔神。その姿は『夢をみる島』のラスボスであるシャドーと酷似している。名前の由来は風速32.7m/s以上の暴風を表す語である「颶風(ぐふう)」から。ムジュラの仮面邪悪で恐ろしい力を秘めているという古代の呪われた仮面。この仮面を手に入れたスタルキッドが、壮大な力を身に付けてしまう。『ムジュラの仮面』の最終ボスで、スタルキッドから外れた仮面は後に本当の姿を見せる。スタルキッドを操って月を呼び寄せた張本人。その正体は全てを滅ぼそうとする「月」の悪意そのものであり、ムジュラの仮面が敗れたのと同時に、偽りの「月」も消滅する。「月」は正体も目的も不明だが、他のどの地方でもなくタルミナを狙っていた。元々呪術を使う時に使っていた仮面で、最終的にはこの仮面を持っていた一族はムジュラの仮面の力のせいで滅びたとされている。ゴルゴン、ベラン『ふしぎの木の実 大地の章』『時空の章』のそれぞれの悪役であり、作品単体プレイでのラスボスとして控える。それぞれ真の姿を持つが、一つ目にはならない。闇の将軍ゴルゴンは、大きな鉄球を振り回すパワー型で、巨大なドラゴンの正体を持つ。闇の司祭ベランは、他人の体を乗っ取る能力を有し、カメ、クモ、ハチの3つの邪悪な正体に変身を繰り返す。ベラムー『夢幻の砂時計』に登場する怪物。主に黒い触手で攻撃をする。生命に宿るフォースという力を奪う能力を持つ。『夢幻の砂時計』の舞台はリンク達の住む世界とは別の世界とされ、2つの世界を行き来する幽霊船を使い、多くの人々のフォースを吸収していた。他にも人に取り憑き、ファントムにする能力を有する。堅い外殻に守られた大きな一つ目が弱点だが、触手のそれぞれにも一つ目を持つ。最終形態に一つ目を持ち、(取り憑くなど理由は様々だが)その姿を多様に変形して襲ってくる姿は、『夢をみる島』『ふしぎのぼうし』『ムジュラの仮面』などの外伝系ゼルダのラスボスに共通した姿といえる。魔王マラドー『大地の汽笛』に登場する怪物。昔、100年前の世界で光の神との戦いで本体は滅びたがマラドーの魂だけになった。そこで、光の神がマラドーの魂を神の塔によって封印した。最終決戦では、魔族のキマロキがマラドーの魂を器に変化した魔獣になって復活した。オクタロック (Octorok)口から石を吐き出して攻撃してくるタコ型の敵。2D作品では地上を這い、3D作品では水辺にいる雑魚キャラだったが、『時のオカリナ』、『ムジュラの仮面』、『風のタクト』では巨大化した「ダイオクタ」、『夢幻の砂時計』では自爆能力を持つ「マインオクタ」と飛行能力を持つボス「フーオクタ」が現れ、『トワイライトプリンセス』では異形の変化を遂げた巨大ボス「オクタイール」として登場。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のアドベンチャーモードにも登場し、石を吐き出してくる。シリーズすべてにオクタの名を持つ敵が存在している。ライクライク (Like-Like)筒状の軟体の敵。全作共通で接触すると飲み込まれてしまい、頬張られた後に盾や服を奪われ吐き出される。倒さないと取り返せない。『ゼルダの伝説』では、大きな盾(マジカルシールド)の時のみ取られる。捕まってから一定時間内に倒さないと、消化され盾も消えてしまう。名前の由来は「蓼(盾)食う虫も好き好き(英語で、好き=Like)」から。作品によっては頭頂部にルピーをぶら下げており、リンクを飲み込むとルピーを食べるものや、地中にうずまってリンクが近づくのを持ち構えているものもいる。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のアドベンチャーモードにも登場し、飲み込まれると振りほどかない限り吐き出されず、どんどん蓄積パーセントを増やされてしまう。リーデット (Redead)ゾンビの姿をしていてゆっくりと歩いている。敵が近づくと奇声を上げて敵を恐怖で動けなくし、まとわりついて体力を減らし続ける。振りほどかないと死ぬまで体力を吸い取られてしまう。『ムジュラの仮面』では、あるお面をつけるとある理由から躍り出す。『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』では複数のリーデットが居る場合は、一体を倒すと仲間の方へ寄っていく。また、亡骸が消滅するまではずっとそばに居り、その間攻撃はしてこない。仲間意識が強いものと思われる。『時のオカリナ』ではガノンドロフの侵攻によって滅びたハイラル城下町に多数存在しているため住人の成れの果てと推測されたが、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のフィギュアの説明文においては、「住民は各地に避難しているため、単に人の姿をしただけの魔物と思われる」と記載されている。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のアドベンチャーモードにも登場し、つかまれると噛みつかれ、振り払うまでダメージを受け続ける。ギブド (Gibdos)包帯を体に巻きつけたミイラの姿をしていて、『時のオカリナ』『ムジュラの仮面』ではリーデットと同じ攻撃方法で近づいてくるが、炎攻撃で包帯を燃やすと中からリーデットが現れる。『4つの剣』では包帯を投げてきて、当たると自我を持った包帯に締め付けられダメージを受け続ける。『ムジュラの仮面』では、ギブドのお面をつけることで会話ができる。スタルフォス (Stalfos)見た目としては、「骸骨兵士」といったところ。FC時代から登場しており、骨を投げてきたり、ジャンプや盾で剣攻撃を避けるなど、中格から強敵の位置付けである。シリーズを通して姿は異なり、『時のオカリナ』『ムジュラの仮面(の「骸骨兵士達?」)』ではリンクと似た動きをすることができる強敵。『時のオカリナ』以降、その見た目もあいまってか、強敵という位置付けで登場することが多くなった。『トワイライトプリンセス』では、「爆弾」「爆弾矢」で粉砕しなければいくらでも復活するというものだった。モリブリン (Molblin)銛を持ったガノンの手下。銛を前に突き出し、リンクに突進してくる。名称は「モリ(森/銛)+ゴブリン」からの造語で、作品により豚顔であったり巨人、犬顔であったりする。『時のオカリナ』では何故かZ注目をすることができない。他、親玉であるボスブリンという敵も登場した。『夢をみる島』では、モリブリン達のただ一匹の親玉が中ボス格として登場し、『ふしぎの木の実』にもボスブリンという名で登場した。『風のタクト』では、モリブリンは大型の体を持つ中ボスとなり、中ボス登場後もザコ敵として出現。小ぶりの姿を持つボコブリンという敵も新たに登場した。『トワイライトプリンセス』では、ブルブリンがこれに相当し、その親玉であるキングブルブリンは物語にも関わる重要な存在となっている。ドドンゴ正面攻撃の利かない恐竜のような姿をした敵。初代をはじめ、ほとんどのシリーズ作品に登場している。2D作品では丸(●)が犀に似た姿か2つつながった様な姿で、3D作品では恐竜(トリケラトプス)やトカゲに似た姿をしている。火を噴いたり尻尾で叩き付けるなどの攻撃をする。その一方で、その堅い体にはリンクの剣による攻撃が通用しないなど、厄介なモンスターである。バリエーションとして、『時のオカリナ』ではベビードドンゴや、「ドドンゴの洞窟」のボスとして巨大化したドドンゴのキングドドンゴがいる。また、『夢幻の砂時計』では、ボンゴロンゴというボスモンスターも登場した。倒すための方法には、「爆弾」が関わっているのが特徴。3D作品では、尻尾が弱点とされることもある。ポウ、ギーニ前者はカンテラ、後者は大きな一つ目が特徴の幽霊。初期の頃は、両者とも高威力の体当たりぐらいしかしてこなかったが、最近ではポウはダメージの大きい体当たり攻撃、ギーニはリンクの動きを封じ生気を吸収し続ける攻撃をする傾向になった。鬼神リンク『ムジュラの仮面』で登場したリンク。鬼神の仮面を手に入れると変身できるリンクの姿。身長は大人リンクより大きい。ボス戦のみでしか使えないが、特徴的な形をした両手剣を振りかざし、魔力を使って剣から高威力ビームを連射できたりと、まさに鬼神のごとき強さを発揮し、ラスボスですら瞬殺してしまう力を見せる。ガイアガノンの弟で『蜃気楼城の戦い』の最終ボス。ゼルダを誘拐した上、洗脳までしてしまう。リンクでしか倒せない。

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主な用語[]

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トライフォース(TRIFORCE)

トライフォースの元となった三つ鱗紋

3つの金色の三角で連なった三角の形をしており、それぞれが力、知恵、勇気の役割を持つ。この3つの力が1つにまとまった時点で完成し、大三角「トライフォース」となる。触れた者の願いを叶える力を持ち、ゲーム内では「黄金の大三角」や「黄金の聖三角」、「神の力」とも呼ばれる。ゼルダ本編ではこのトライフォースをめぐり、ガノン、リンク、ゼルダの3人が物語の渦中に巻き込まれてゆく。作品世界において神々が天地開闢の地に遺したとされる神器とされ[7]、守られた聖地に眠っている。またこの神器の3つの構成要素を指してそれぞれ力、知恵、勇気のトライフォースといい、大三角を正面から見て、上の位置にあるトライフォースが「力」、左下のものが「知恵」、右下のものが「勇気」に当たる。なお第1作目である『ゼルダの伝説』には、力と知恵の2種のトライフォースしか登場せず、3つめの勇気のトライフォースは第2作目『リンクの冒険』で初登場する。 ゲーム内では、大三角は「ハイラル王族の紋章」でもあり、いたるハイラルの世界にこの王家の紋章が隠されている。また王族と関係なくとも、ゼルダシリーズの特徴的なマークとして、ゲーム内のアイテム、メモ用紙、石版などにまで意味深げに書かれていることがあるゼルダシリーズの顔のひとつ。この形状は、日本の北条氏の家紋である三つ鱗紋に着想を得たものである。

詳細はトライフォースを参照

ハイラル(HYRULE)『ゼルダの伝説』の舞台となるトライフォースが遺された、多くの神々が眠る大地の名である。また、その地に代々栄える王族の名を指す。舞台、「ハイラル」の1つの特徴として、お馴染みの広大な平原を筆頭に山や湖、森、遺跡などの自然豊かな場所が多く、見渡すことのできるようになった3Dゼルダシリーズでは、ハイラルの大地に製作スタッフが故意に作った「絶景ポイント」なるものがある。近年のシリーズ作品中では、ハイラルの人々、特に古い血筋を残す人々のことは「ハイリア人」と呼ばれている。ハイラル独特の言語として「ハイリア語」が存在する。また、「ハイラル平原」、「カカリコ村」、「ハイリア湖」、「迷いの森」など、シリーズで共通するハイラル独自の地域が存在する。『時のオカリナ』では、ハイラル全土を治めるハイラル王国として存在するが、ゾーラ族(ド・ボン16世)やゲルド族(ガノンドロフ)なども「王」の称号を用い、認められているので、諸部族の連合王国と考えられる。『ゼルダの伝説』、『リンクの冒険』の時代では、ハイラルは1つの大きな国ではなく、幾つもの小さな国に分国・独立してしまっている。トライフォースはゼルダ姫がいる小王国が受け継いでいる。『トワイライトプリンセス』においてハイラル王国の運命を左右する最終的な決定を下したのは、王女であるゼルダであった。その他にも、王女がピックアップされる場面が多く、王はあまり出てこない事が多い。ゼルダシリーズはゲーム内容の性質上凝ったストーリーや設定を必要としないため、主要キャラであるゼルダ姫以外の王族をあえて登場させる必要がないためともとれる。漫画版『時のオカリナ』でのハイラル王はクーデターを決行したガノンドロフに殺された。『神々のトライフォース』では王はアグニムに封印されるが、後にリンクによって生還する。マスターソードマスターソードという名前の剣が出るのは『神々のトライフォース』以降。その位置付けは、「最強の剣」であり、大魔王を唯一倒すことのできる「退魔の剣」である。マスターソードは何らかの方法により封印されているため、それを手に入れるには封印を解く必要がある。青色の鞘を持つ。『時のオカリナ』では、聖地の鍵でもある。「退魔の力」を持つ伝統の剣であるが、ハンマーやもっと大きい剣などに武器の強さが負けることもある。しかしそれらの武器では盾を構えられないなど何らかのデメリットはあり、最もバランスの良いのはマスターソードとなる。また、ガノンを倒すのに必要な剣でもあるこの剣は、設定上ほぼシリーズを通して共通する同一のものである可能性が高い。リンクが魔王ガノンを倒した後は再び封印の眠りにつく姿が各シリーズエンディングで確認される。『どうぶつの森』シリーズでは家具として登場。触れるとゼルダシリーズおなじみのアイテム入手時の効果音が鳴るが、引き抜くことはできない。

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シリーズ内の時間の流れ[]

ゼルダ史[]

ゼルダの伝説シリーズは基本的に各作品、単一の物語である。しかし、シリーズ全体には同一時間軸に置ける大きな歴史の流れが存在することが、ゲーム本編のストーリーなどから推察できる。以下はインタビューや雑誌、攻略本記事から判明している箇所のみを銘記する。

例えば『ゼルダの伝説』と『リンクの冒険』、『時のオカリナ』と『ムジュラの仮面』、『風のタクト』と『夢幻の砂時計』などはそれぞれの主人公が同一人物であり、比較的短い時間での繋がりが見られる。また『時のオカリナ』と『風のタクト』などのように、長い時間でも繋がりが見られる場合もある。これらの点から、リンク・ゼルダといった主な登場人物は各作品に登場するが、全てが同一人物ではなく、同じ血筋の子孫か生まれ変わりと考える方が自然と言える。また、宮本茂も各作品のリンクとゼルダの関連性と問われた際に、「子孫」「生まれ変わり」などの用語を用いて説明している。ただ、ガノンだけはどうやら同一人物のようで、その都度復活しているものと思われる。

このように、ゼルダの伝説シリーズには繋がりを持つことが明示されている作品が複数存在する。そのため、各作品は歴史として順番に並べることが可能と推察できる。しかし、厳密な歴史については公表されておらず、多くの場合は各作品の大まかな時間の前後関係が記されているだけである。そのため、ゼルダの伝説の完全な年代史を作成することは現時点では困難である。

なお、宮本自身は「設定を固める方針は取らない」と、かねてから示唆している。

ただし、公式に設定されている要素として「『リンクの冒険』がゼルダシリーズの歴史上、最後発の時代が舞台」という点が挙げられる。これは、『時のオカリナ』発表時に欧米のファンから、「『時のオカリナ』はゼルダシリーズのどの時代にどのように関係するか」を細かく問われた際に、『リンクの冒険』を最後の時代に設定している点以外は、敢えて細かい設定を作らず、前述の点のみ決定した旨を宮本茂が発言している。その後、最新作に至るまで、物語の設定に置ける質問が発生する場合は、前述の解答がされている。

ネタバレ要素を確認: 以降の記述には、ゲーム・漫画などの核心部分について記述されている可能性があります。(スキップ

テンプレート:独自研究ゼルダ史は、上記で述べたように完全に一致することはなく、パラレルワールドのようなものである。また、この歴史的順列の概念は、あくまで従来のシリーズをやってきたコアプレイヤーに対する製作者側の配慮とも言える部分もあるために、厳密に決定されているゼルダ史は、やはり存在していない。以下には出版物等で開発者により公式に発表された歴史のみとシリーズのゼルダ史における大まかな順番を記す(時間軸がまったく不明なものも少なからずある)。

  • 時のオカリナ(64)/(外)ムジュラの仮面(64)ゼルダ史の始まり。大盗賊であったガノンドロフは、その知性を生かしてハイラル王家に取り入り、王の信頼を得る。しかしその真の目的は「トライフォース」とハイラルの支配であり、後にクーデターを起こし、「力のトライフォース」を手に入れて大魔王ガノンドロフとなる。それから7年後、時の勇者となったリンクと対峙し、敗れたガノンドロフは「力のトライフォース」の力を暴走させて巨大な魔物「ガノン」となるが、時の勇者リンクとゼルダ姫を含めた七賢者によって倒され、「力のトライフォース」ごと封印された。マスターソードはガノン封印後、「時の神殿」にて再び永い眠りにつき、役目を終えたリンクはゼルダ姫によって本来の時代(7年前)に戻って行った。本作のエピローグで行われたリンクの元時間への帰還によって、以後の時間軸分岐が発生する[8]。この作品に登場する人種は、全てかなり古い血筋を持つ「ハイリア人」が主となっている。後の『風のタクト』などでは、ハイラルが滅びてから他の血が混じり「ハイリア人」の血筋は世界全体でかなり薄くなっているが、『トワイライトプリンセス』ではハイラルが滅びていない事もあり、「ハイリア人」の血が濃く残っている。今作のエンディングでリンクが戻ってきた時間軸から直結して『ムジュラの仮面』の話へとつながる。なお、『風のタクト』内で語られることになるが、『時のオカリナ』エンディングでリンクが時間移動する際にリンクから「勇気のトライフォース」が解放されているため、『ムジュラの仮面』のリンクはトライフォースの力を失っている。時の勇者リンクから解放された「勇気のトライフォース」は8分割され、ハイラル王家の手によって8箇所に保管される事となる。その遠い未来に、『風のタクト』のリンクが8分割された「勇気のトライフォース」を全て回収し、その宿り主となる。
  • 風のタクト(GC)/(外)夢幻の砂時計(DS)大地の汽笛(DS)『時のオカリナ』でリンクとガノンが死闘を繰り広げ、リンクと七賢者達の力によってガノンが封印されたその後の話(プレイヤー視点でいう「青年リンク」側の時間軸)[8]。『時のオカリナ』エンディングで、リンクが元の時代に帰ったことでいなくなった時間軸の未来の話。時の勇者によって魔王ガノンドロフは封印されたが、魔王は長い時を経て地の底から復活してしまった。時の勇者が現れなかったハイラルは滅亡に追い込まれ、民は苦渋の決断の末神に全てを委ねる事にし、その結果神はハイラルごとガノンドロフを封印し、王国は海の下に沈んだ。この時すでに「ハイラル王家」は王国ハイラルとともに滅亡しており、「知恵のトライフォース」を持つ王族の子孫も行方不明となっている。そして『風のタクト』の物語はそれから更に長い時を経て、「王国」と「時の勇者」の伝説が残るリンクの住むプロロ島から話は始まる。ガノンドロフも長い時を経て現代に復活しており、シリーズ中最も年を取った渋い外見をしていた。伝説の勇者が使用していた退魔の剣「マスターソード」は、「時の勇者が使用していた」とされており、これを手にしたリンクとハイラル王家の子孫であるゼルダ(テトラ)の協力のもと、ガノンドロフは倒され石化する。その直後、すでに海の底に潜めていたかつての王国ハイラルは、ハイラル王自らの願いでトライフォースの力により、ガノン、ハイラル王、マスターソードとトライフォースを巻き込み、完全に海の底へと沈み、滅亡。そしてハイラル王の言葉を受け、新天地を目指すリンクとゼルダ海賊一味の新たな冒険が始まるところで『風のタクト』は終わる。ここから直結して『夢幻の砂時計』の話へとつながる。『大地の汽笛』は、前2作のゼルダたちが辿り着いた新天地で繁栄する王国での物語であり、『夢幻の砂時計』の100年余り後の時代の物語であると作中で語られている。
  • トワイライトプリンセス(GC/Wii)/(外)リンクのボウガントレーニング(Wii)ここでのリンクは『時のオカリナ』のリンクの子孫となる。『風のタクト』とは別の時間軸の話で、『時のオカリナ』エンディングでリンクが戻ってきた時間軸(「少年リンク側」の軸)の未来の話である[8]。そのため『ムジュラの仮面』とも同一時間軸であることが判る。『時のオカリナ』のリンクはエンディングで本来の時代に戻った後、その時代のゼルダ姫のもとに会いに行き、ガノンドロフの野望を未然に阻止するように手を打ってから旅に出た。それから数年後にガノンドロフは捕らわれて賢者たちに処刑されかけたが、神の力を発揮させて賢者達を圧倒。しかし賢者たちの咄嗟の判断によって、影の世界に封印された。ザントを利用したガノンドロフは、光の世界へと復活するが、またもリンクとゼルダ姫により倒される。また、闇の世界の存在について語られた。今作の外伝的作品として『リンクのボウガントレーニング』がある。

↓ ※これ以降の時間帯は、『神々のトライフォース』での「封印戦争」という伝説が、時のオカリナ以降の『トワイライトプリンセス』内で語られた七賢者とガノンの戦いを示すものであると見え、『風のタクト』の最後でハイラルはマスターソードやトライフォースを巻き込まなくなり、また『トワイライトプリンセス』でのガノンドロフの最後の言葉「これは、闇と光の闘いの始まりだ」の部分が、時系列でその後に当たる『神々のトライフォース』の設定に近いこと、『大地の汽笛』で『風のタクト』のリンク達が新天地を発見したことが明言されたこと等から、以下は『トワイライトプリンセス』の後の話と考えられる可能性が最も高い。

  • 神々のトライフォース(SFC)/(外)夢を見る島(GB / GBC(DX))/ ふしぎの木の実(GBC)ガノンの野望、闇の世界、ガノンの再封印について語られた(大まかな時間軸としての繋がりはあるものの、この作品が上記の作品と密接な繋がりを思わせる展開があるものではなく、これらがいわゆる「穏やかな時間軸の設定」といえる)。なお、本作における「闇の世界」は、トライフォースの力でガノン自らが作り出した裏世界であり、『トワイライトプリンセス』での闇の世界の設定とは、他にも細かい点でもやや相違点がある。『ふしぎの木の実』は、カプコン制作。最初から3つのトライフォースが揃っており、ガノンが既に封印され、リンクがハイラル城に出入りできる立場にあり、ゼルダ姫とも面識がある世界観から、『神々のトライフォース』『夢を見る島』の後の話と推測される。当時発売された『64DREAM』等の雑誌では、『ふしぎの木の実』の情報として『神々のトライフォース』のリンクと同一人物と報じていた。『時のオカリナ』とは同名の別人と思われるツインローバがガノン復活に尽力し、最後はその身を捧げてガノンを召喚するも、トライフォースを宿したリンクに再び滅ぼされる。『夢を見る島』と『ふしぎの木の実』がどちらが前か後かははっきりしていない。しかし、『ふしぎの木の実』のエンディングにリンクが海へ出航するシーンが存在し、『夢をみる島』ではリンクが船で遭難するところから始まるため、『ふしぎの木の実』から『夢をみる島』へと物語が続いていると見る事もできる。

  • ゼルダの伝説(FDS / FC(1))力のトライフォースを奪ったガノンによるハイラル侵攻が始まり、乳母インパが各地に分割して隠した知恵のトライフォースをリンクが収拾し、ガノンを退治する。ゼルダ史において、リンクのガノンとの最後の戦いとなるのが本作である。

  • リンクの冒険(FDS)製品のコピーなどで「リンクの最後の冒険」と銘打たれたのが本作である。前作『ゼルダの伝説』からは3年後が舞台。ガノン軍の残党が勇者リンクを生け贄にガノンの復活を企む中、リンクは大昔のゼルダ姫を目覚めさせるために勇気のトライフォースを授かる試練に身を投じ、ガノンの残党を退け数々の神殿の魔物と自分の影を打ち破り、見事勇気のトライフォースを獲得し幕を閉じる。設定上ゲームオーバーになった場合は、リンクを生け贄にガノンが復活するというバッドエンドになるが、FDS版『リンクの冒険』ではガノンは名前しか登場しない。NES版ではゲームオーバー時にガノンのシルエットと笑い声が入る。また、『リンクの冒険』に出てくる街のいくつかには『時のオカリナ』の6賢者の名前がつけられている。ハイラル全体を他の作品よりも広い範囲を動いており、人がたくさんいる街の数はシリーズ最多である。
  • ふしぎのぼうし(GBA)、ゼルダの伝説 4つの剣(GBA)、ゼルダの伝説 4つの剣+(GC)(グフー編)『ふしぎのぼうし』では、ピッコルという生き物が魔人化したことグフーを、フォーソードを使い倒すというストーリーで、劇中のラストで緑のとんがり帽子を貰うなど、とんがり帽子に緑衣の勇者像が生まれた話と考えられる。『4つの剣+』では、勇者が4人に分身し戦ったとされるフォーソードが登場する。『ふしぎのぼうし』では、シナリオとともに、分身して攻撃する技が存在し(最終的に4分身できるようになる)、ラスボスが魔人グフーとなっていることからも、『ふしぎのぼうし』の続編であると推測できる。
  • スカイウォードソード(Wii)※未発売 2011年内発売予定の『スカイウォードソード』は、「スカイウォードソードがマスターソードへなるまでの物語」=「マスターソード誕生までの物語」と発表されており、このマスターソードが『時のオカリナ』に登場するそれに繋がるものであるならば、今作がゼルダ史最古の物語となる。

テンプレート:ネタバレ終了

外伝と本編[]

ゼルダシリーズには、外伝と本編が登場する。外伝では意欲作、挑戦作がありシステムが斬新である場合が多い。しかし、その外伝的システムが後に、本編のシステムに影響を与えることは少なくない(例:チンクルなど)。外伝といわれているが、システムなどが大幅に変更されるような「スピンオフ」作品ではなく、舞台、世界観などが違うだけで、基本のゲームシステムは本編と同じ、ジャンルは全てアクションアドベンチャーであり、主人公もリンクである。2010年現在その例外は、スピンオフ作品を除くと『リンクの冒険』のみである。

また、俗に「本編」といわれる作品は、舞台が「ハイラル」であり、ゼルダの「歴史」に重要な1ページを加えられる作品となっている。次世代型据え置き機で初めて出るゼルダシリーズの新作は、この「(王道的)本編」であることが多い。なお、下記の本編間のリンク、ゼルダはすべて別人である。反対に、それらの続編として出るものや、主に携帯機で出る新作は外伝となることが多く、舞台がハイラル以外、トライフォースについて語られない、ゼルダ姫が登場しない、ガノン(ドロフ)が登場しなかったりする。

  • 主に本編といわれている作品
    • 『ゼルダの伝説』
    • 『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』
    • 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
    • 『ゼルダの伝説 風のタクト』
    • 『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』

シリーズ作品[]

詳細はゼルダの伝説シリーズの作品・関連作品の一覧を参照

メインシリーズ[]

実写映画化[]

本シリーズは、映画大国アメリカで絶大な人気を誇ることは上記の通りであるが、2007年頃から、アメリカでの実写の映画化の話が挙がっては消えの繰り返しをしている。近年では、ゲームの映画化(及び実写化)は珍しいことではない[9]が、任天堂作品の映画化が行われた作品は2010年現在では『スーパーマリオブラザーズ』と『どうぶつの森』のみである。2008年4月1日のエイプリルフールには、IGNによる非常に手の込んだ「実写映画化の予告編ネタ」が出た。

ゼルダコレクション[]

詳細はゼルダコレクションを参照

2004年3月18日からクラブニンテンドー会員特典のプレゼントとして交換開始されたGC用ソフト。

『ゼルダの伝説』、『リンクの冒険』、『時のオカリナ』、『ムジュラの仮面』、『風のタクト20分体験版』、『ゼルダの伝説名場面集(US版)』、『風のタクトスペシャルムービー(US版)』が収録されている。必要ポイント数は500ポイントだったが、『4つの剣+』の購入者は150ポイントで交換できた。

説明書は、5作品とも基本操作に関する記述が主で、ストーリーに関する説明などは省略されている。『ゼルダの伝説』と『リンクの冒険』に関しては、特に基本的な操作説明のみで、ゲーム中に登場するアイテムや魔法についての説明はないため、注意が必要である。

なお、『ムジュラの仮面』は本来N64向けに開発した物をGC向けに移植した影響から、両ハードの特性の違いによる音声の途切れが発生する。

脚注[]

  1. 電撃文庫『■ゲームの巨人語録■岡本吉起と12人のゲームクリエイター』より
  2. 木でできた看板を斬ることができるのはシリーズでお馴染みとなっているが、『トワイライトプリンセス』ではその地面に落ちた看板の切れ端を持つことができ、その切れ端を水の上に投げ入れると水面に浮くほどになった(スタッフも「度が過ぎた」と自粛していた)。
  3. 『時のオカリナ』は発売予定から2年以上延長し、『トワイライトプリンセス』は前作のゲームエンジンを改良しただけであるにもかかわらず、1年以上発売を延期している。
  4. テンプレート:Cite web
  5. 人は痛い思いが身に染みなくては、本質に近づけない――青沼英二氏講演リポート
  6. 物語の冒頭で、イリアが「エポナは女の子」と発言している。
  7. 『時のオカリナ』では、力の女神ディン、知恵の女神ネール、勇気の女神フロルの3人の女神の存在が明かされている。
  8. 8.08.18.2ニンドリドットコム〜青沼英二さんロングインタビュー〜『平和が戻ったハイラルから百数年後の世界』
  9. 『バイオハザード』、『DOOM』、いずれもアメリカで人気のある作品。

関連項目[]

外部リンク[]

  • 任天堂ホームページ内 「時を超え遊び継がれる『ゼルダの伝説』」 - 初代から『時のオカリナ』『夢をみる島DX』までの各作品を掲載

no:The Legend of Zelda

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