戦術考察-布陣②地形と布陣

ページ名:戦術考察-布陣②地形と布陣

自分の戦車が、特定の地形において、どこに位置を取るのがベストなのかについて。


A型地形(平面)

まずは下の図を見ていただきたい。
これは敵味方の主戦場が角地となった場合の基本的な布陣である。


(図予定)


図の通り、主戦場となる角地は「A」の形につくられていることが多い。
以後これを「A型地形」と呼ぶことにする。
A型地形ではまず、角地・分岐・後衛の3箇所それぞれに戦車が着くことが重要。

  • 角地の戦車がいないと、分岐の戦車が相手分岐と角地の2方向から攻められる。
  • 分岐の戦車がいないと、角地の戦車は敵味方の分岐から囲まれ、後衛は容易にスポットされる。
  • 後衛の戦車がいないと、角地や分岐が下がった場合の支援が得られない。また、裏取りの発見が遅れる。

逆に、敵布陣に上記のような穴があれば、その隙を突けば良い。


また、上記3つ以外に、定まった場所を決めず自由に動く「遊撃手」が1台はいることが望ましい。


各ポジションには適切な数・車種の戦車が着くべきで、偏った数・適しない車種が着くとそこが穴となり、敵の突破を許すことになる。
それでは各ポジションを順に詳しく見ていこう。


角地

敵分岐と後衛の注意を引き、また隙をついて、体力を削っていく。
主な役割は

  • 敵分岐の注意を引き、砲塔を回させる。
  • 敵後衛の狙撃を誘い、スポットする。

敵味方の分岐同士が睨み合っていると、それを横から刺したくなるが、後衛の狙撃には十分に注意する。
豚飯やハルダウンが決まる状況であればともかく、そうでなければ無視されない程度でフェイントに徹する。


このポジションに適した戦車

基本的にどの戦車でも良い。
豚飯やハルダウンが得意な戦車はもちろんのこと、遊撃系でもスポット切りを確実に行いながらであれば充分に働ける。
注意すべき点が2つ。
まず角地は狭いので、台数は基本1台、多くても2台でよく、それ以上の戦車が押し寄せると、お互いに邪魔し合うことになる上、他のボジションが手薄になり、角地に囲まれるおそれが出て来る。
もう一つ、分岐に戦車がいないと、敵がラッシュをかけてきた時に逃げられない。この位置に着いた時に分岐の戦車を確かめること。もし分岐に誰もおらず、角地にのみ味方が多数固まっていたら自分は分岐に下がるべきであるし、そもそも分散してしまっていて味方が1~2台しか来ていなかったら、直ちに撤退すべき。


分岐

主力と言っていい。出来れば2~3台が配置につき、交代しながら守る。
守備を重視すべきポジションであり、ここを押し込まれると遊撃・後衛は分断され、打つ手がなくなるので、ほぼ負けと言っていい。
Aの横棒部分を使って相手陣へ押し込む際には、一本道という性質上、戻るまで隠れる場所がなく、焦って踏み込むと返り討ちにあって撃破されるか、良くて瀕死となる。
逆に相手陣が裏取りに偏っており、分岐が手薄であれば、裏取りに来られるまでに一気に押し込んで片付けてしまわないと、前後からの挟み撃ちにあってしまう。


このポジションに適した戦車

重戦車か装甲系駆逐戦車。守備重視という性質上、市街戦においては軽中戦車はここにつくべきではない。重戦車の支援と言っても、重戦車なら弾ける弾を代わりに浴びるだけである。
丘陵地においては、装甲のある近接系もしくはハルダウン系の中戦車がまず陣取る。
重戦車が来たら後退してもらい、自分は角地や遊撃に回る。
角地の味方と一緒に、敵側の分岐を一気に叩く選択肢もあるが、判断を間違えると返り討ちに合うので注意。


後衛

駆逐の着くポジション。一見、役割が分かりやすいようにも思えるが、そう考えているだけでは、駆逐での勝率は上がらない。
中央を越えてくる敵前衛を叩くのは当然だが、後衛において勝率を上げる一番のポイントは、裏取りや入れ違いに対してどれだけ上手に対処できるかである。
遊撃手はマップの中央もしくは外側を通り、味方陣営の側面や後ろから狙ってくる。
この敵の動きをある程度先読みできないと、発見した頃には対処できなくなっているであろう。
もしも、裏取りに為す術なく撃破されたとしたら、先に動けなかった自分の力不足である。
裏取りを読んだ場合の対処方法は3通り考えられる。

  1. 味方の分岐や角地に上がる。
  2. 中央を使って先に敵陣の裏取りという手もある。
  3. 遮蔽物を確保して、裏取りの足止めをする。

標準駆逐なら1、機動系なら2、装甲系なら3が得意となる。


遊撃

遊撃は特定のポジションに付かず、状況を的確に判断し柔軟に立ち回るのが役目となる。
主戦場が膠着している状況を打開するきっかけになれるが、それが味方の勝利・敗北のどちらを決定づけるのかは腕次第。確実なのは、一定レベル以上の対戦においては、主力の真後ろなどについて回る遊撃手は、邪魔になることはあっても、役に立つことはほとんどない。それどころか、主力のそばから離れない中戦車が相手に知れると、相手遊撃手は安心して自由に動き回れる。ゆえに害悪にすらなりうる。



W型地形(立面)

A型地形は各マップ主戦場によく見られる地形を平面的に表したものだが、今度は地形を立面で捉え、高低差と布陣の関係を見てみることにする。


双方チームの開始地点から主戦場となる場所までを立面で表すと、図のようにW型となっていることが多い。
まず開始地点から主戦場となる中央までは、多少の起伏はあっても、大きくは中央を頂点とした、なだらかな丘となる。
開始地点に近づくに従って低地となるが、そのマップ端付近は再び小高い丘となり、これが駆逐の狙撃ポジションになる。


W型地形をなす最も典型的なマップが鉱山であり、細かな違いはあるが他にも、ロックフィールド北東、廃線、カッパーフィールド南、オアシス南東の丘陵地、マリノフカ北東の風車周辺、大和港東の丘陵地辺りがこれに近い。
鉱山以外の地形はW型にA型と、更に細かな違いが加わっているが、W型の特徴は概ね共通している。


そのW型地形の特徴であるが、まず注目すべきが「主戦場の中央が最も起伏が高い」という点である。
これによって、双方チームは中央の頂点を挟んで戦線を維持し合う展開が組み立てられる。


中央を挟んでの駆け引きをまとめてみる。


中央を越える側(攻撃的サイド)

  • 敵を多くスポットできる
  • 発砲した敵駆逐をスポットしやすい
  • 味方駆逐は敵の視界範囲外を維持しやすい
  • 多くの敵の射線に入る
  • 味方の後方支援は得にくい
  • 越えすぎると戻るまで攻撃を受け続け、最悪そのまま撃破される

中央を越えられた側(守備的サイド)

  • 多くの味方がスポットされる
  • 味方駆逐は発砲時にスポットされる危険を負う
  • 敵駆逐の発見は、裏取り以外では困難
  • 敵のスポット役を一斉射撃しやすい

鉱山のような典型的なW型地形では、攻撃的サイドと守備的サイドが頻繁に入れ替わることになる。
それによって擬似的なターン制が展開される。
最前線は、敵の集中攻撃や狙撃のリスクを負いつつ、攻撃や狙撃のスポットのリターンを得る。
あと一発で撃破できるような敵が出てきたら、多少のリスクを負っても、撃破すれば大幅有利となる。
ゆえに、それがもし、自分であったなら、無理に今の位置を維持しようとせずに、後退しなければならない。守備ターンになっても、単独で強引に押し進んできた敵を集中攻撃で撃破する機会を得られるかもしれないからだ。
前線がいなくなれば、駆逐はもはや敵の視界外から発砲することは出来ない。その時点でもはや勝負ありといえるだろう。

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