戦術考察-布陣①基本概念

ページ名:戦術考察-布陣①基本概念

ここでは布陣の基本概念について考えてみる。


最低条件

まず布陣の一番シンプルな目的を確認しておく。


如何にして敵に包囲されず、如何にして敵を包囲するか


戦車は正面は固く、側背面は弱い。
包囲するということは、全ての味方が敵に正面だけを向けていられる状態である。
包囲される側は、包囲している敵の何れかに対して背を向けてしまう。
これが布陣を考えるにあたって最初に押さえておくべきポイントだ。


ということは、Blitzにおいては、7台の味方が広く分散して進むのが強いのだろうか?
実際には、そんなことはない。
なぜならば、これはとても重要な事だが、Blitzのマップは一部の例外を除き、マップの外側どうしでは射線が通らないように作られているからだ。
Blitzのマップは狭いとよく言われる理由もここにある。マップ全体は1辺が600mほどあり、戦車の平均的視界の2倍以上ある。しかし、マップ中央の大きな山や起伏により、実際に視界や射線が通るのは、視界に近い250m前後に収まっているのがほとんどなのである。
少々話がそれたが、この中央の地形ゆえに、両外側に分断してしまったチームに対し、相手チームは7台がまとまっていると、分断したどちら側と当たっても、数的有利を得られる。数的有利すなわち味方と敵との車両数差は、「戦力の要素」で述べた通り、最も勝敗結果に影響をあたえるので、初動のこれ(分かれるかまとまるか)だけで勝敗が決まってしまうこともよくある。


そうすると、まとまって進むことをBlitzではよく、レミングスと呼んでいるが、分散ではなく「レミングス」こそが最強と言えるのだろうか?
実はこれも、そんなことはない。
忘れてはならないのが、戦力の要素で最重要に挙げたのは「車両数差」だけでなく「陣形」であるということだ。
確かに、レミングスは分断を防ぐという意味で、布陣の第一条件をクリアしている。
しかし布陣の一番の目的は、最初に述べた通り「敵を囲むこと」にある。
いくら7台が集まっていようと、それで敵を囲めなければ意味がない。
逆に、適切な地形利用や布陣によって、1ケ所に固まりすぎた7台の戦車を、数的不利にも関わらず包囲できてしまうこともある。
チームの初動が鈍く、全員が開始地点付近でまごまごしているときには、なおさらこうなることが多い。
そのまま時間が立てば、分断した味方もやがては合流し、その頃にはほぼ決着はついていることだろう。


広がりすぎると分断して包囲される。
まとまりすぎると数的有利でも包囲される。
つまりは布陣においてまず重要なのは「適切な範囲で広がる」ことである。
では、どの程度広がるのが良いのだろうか?
広がりすぎて互いの射線が切れてしまったら意味がないのだから、射線が切れない範囲で広がるのが理想と言える。
つまり、ほぼ全てのマップに共通して言える、最初の布陣の簡単な考え方は、

  1. マップの外側から中央付近までの範囲で各車両が広がる
  2. 中央付近に位置する車両は、マップ中央付近に大きな丘や山がある場合、味方が見える側を維持する。

このように捉えておくとよい。
この場合の進軍は、大まかに「マップの外側を進むチーム」と「内側を進むチーム」に分かれるが、どの車種がどちらに進むべきかは、チーム編成と進行する地形によって変化する。


たとえば、丘陵地に向かって進む場合、軽中戦車はその外側を進み、重戦車は中央付近の進路を取る。こうすることで、遅い重戦車でも主戦場への到着タイミングを早くできる。この場合中央付近は守備的エリアとなる。もしも、丘陵地にも関わらず、重戦車が大外側から追いかけているのを見たら、味方軽中戦車はその到着前に撃破されないよう、時間稼ぎ重視で立ち回ろう。また、重戦車が中央にまで到達していれば、外側で撃ち合っていても、重戦車の射程内に逃げ込むことは比較的容易なはずだ。


逆に、市街地を選ぶ場合、重戦車は外側を、中戦車は中央付近を進むことになる。この場合、中央付近と丘陵地は裏取りエリアとなる。当然、中央付近を通るほうが早く裏取りできるが、敵に囲まれるリスクも高い。このあたりは読み合いになるが、例えば優勢戦で、市街地と反対側の占領地を敵が占領開始したのを見計らって、中央を突破し裏取りを狙うといった戦術も考えられる。

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