狂歌百物語(船幽霊) - いにしえwiki
005.友盛の 姿か何か 白浪に 船を泊めたる 怒り顔にも(於三坊菱持)006.落ち入りて 魚の餌食と なりにけん 船幽霊も なまぐさき風(桃江園金実)007.幽霊に 投げてやつても 垢柄杓 また底気味の わるき船頭(扇風)008.おのが身を 沈めし海を 乗る船に 浮かまんとてか
005.友盛の 姿か何か 白浪に 船を泊めたる 怒り顔にも(於三坊菱持)006.落ち入りて 魚の餌食と なりにけん 船幽霊も なまぐさき風(桃江園金実)007.幽霊に 投げてやつても 垢柄杓 また底気味の わるき船頭(扇風)008.おのが身を 沈めし海を 乗る船に 浮かまんとてか
9年)- おたみ役都会の森(1990年)- 川口景子役熱血!新入社員宣言(1991年)- 滝本千秋役キライじゃないぜ(1992年) - 朝倉桃江 役新春大型時代劇SP 「天下を獲った男 豊臣秀吉」(1993年)- 禰々役泣きたい夜もある(1993年 毎日放送/TBS) -北川(雨
月楼)002.怨念の 枝葉しげりて 楠の 覆ひかゝれる 闇の大森(桃太楼団子)003.湊川 底の小砂利は 楠の 枝葉の化して 石となりけん(桃江園)004.木魚にも 彫りて迷ひを 弔はん 魂の蛻もぬけし 楠くすの大樹を(京 牡丹園獅々丸)005.六韜りくたうは 子に譲りつゝ 菊水
24.三井寺の 鼠のいたく 喰ひ裂くは 猫の見えざる 涅槃会の像(春交)025.銀山も 効かぬ鼠は 三井寺に 徒いたづら者の 名や残しけん(桃江園)026.子ねの方の 鼠に鉄の 名にし負ふ 磁石の情や 引き出いだしけむ(京 獅々丸)027.おそろしや 鼠となりて 猫足の 経机まで
きやうだらに 知らぬながらも 海坊主 荒布あらめの衣 身に纏ふらん(槙のや)011.題目の 浮かぶ越路の 浪の上に 経を慕ひて 出る海坊主(桃江園)012.生臭き 門徒坊主と 見るまでに 魚斗の多き 海にこそ住め(長年)013.今すでに 巻き込まれんと 己おのが気も 遠く鳴門の
03.患ひも 同じ姿の 二つ影 くせまで似たる 髪の結ひぶり(弓のや)004.はかなくは 身を一つにと 睦みたる 姿二つに 見るぞわびしき(桃江園)005.いかなれば かくの姿と 占うら問へば 坎艮震巽かんこんしんそん 離魂病とや(上総飯野 烏柿廼部た成)006.煩ひも 影と日向
あやしき名さへ 立てられて 人が不思議と 疵をつけけり(笑寿堂春交)028.更ふくる夜の 四谷丸太の 光より 逆さかさばしらは 凄き赤松(桃江園)029.壁に耳 ありて聞けとか 逆しまに 立ちし柱に 家鳴りする音(周防 蒸露園)030.さかさ事 あるとは知らぬ 逆ばしら 人の命
文福茶釜001.汝なが革かはは 吹籠ふいごとなるや 鋳物ゐものにも 化けし狸の 文福茶釜(桃江園)002.文福の 茶釜の釣の かけはづし 丁度こゝらが 尻と鼻づら(筬丸)003.重代の 文福ありて 茂林寺もりんじは これにてお釜 おこす方丈(語安台有恒)004.古狸 尻尾しりを隠
の 出だす糸には 荒くれし 宿直とのゐの綱も もてあましけり(星の屋)005.谷川に すなどりすらん 土蜘の かけたる網に かゝる猪しし猿(桃江園)006.土蜘の 引き這ふ糸も そのかみの 綱の力に 及ばざりけり(常陸大谷 緑蔓園)007.幾筋か 巣をも引き出す 糸が山 夜を経る
6.襟元に ひやりと露の 誰やらん 木の間を三つ目 小僧立ちけり(呉竹亭)007.淋しさを 告ぐる五更の 捨鐘の 三つ目は凄き 雨の降る寺(桃江園)008.一目見て 肝や潰れん 二目とは 見むきもならぬ 三ツ目小僧を(栃木 諭)009.千葉住みし 城跡も目に つき日星 三ツ目小僧
)003.実方は 位ある身ぞ 怨念の すゞめも雲井 指して飛び行く(角有)004.一念の 化せしすゞめは 呉竹の 大内をこそ 慕ふなるらめ(桃江園金実)005.実方の すゞめはまたも 蛤に 化して近寄る 雛の内裏に(五巒改め 枇杷びはのや夏繁なつしげ)006.呉竹の 代々は経れど
ゝといふ 其の名になける 声はありけり(栃木 真月庵魔訶円)002.狩人かりうどに 劣りし智恵の 行きどまり 迯のがるかたなき 洞穴の狒々(桃江園)003.三千歳みちとせの 桃の実喰ひし 猿丸は 長生をして 狒々となりけん(駿府 望月楼)004.狒々にまで 昇る出世は 何がしに
03.相場師の 飛脚について 下り坂 蹴躓けつまづくのを 待てる狼(弓の屋)004.転ばずの 守り持たねば 杖よりも 送り狼 先へ立てたし(桃江園)005.盆の窪 ぞつとさせけり 大口の 真神が原の 送り風には(青梅扇松垣)006.喰らふこと 片岡山や 餌ゑに飽きて あはれ旅人
葉ほり 恨みを岩が 取り潰す 跡こそ芋の 畑となるらめ(長門 清香)025.稲荷にや 祭るお岩の 一念は 消えて四谷も 三つの燈火ともしび(桃江園)026.水底みなそこの 深き恨みや 朽ちにけん 稲荷となりて 浮かむお岩は(香好)027.添寐せし 枕屏風も 恨めしや 岩が髪さへ
池の名は よしや負ふとも 妹いもと背せの 縁切榎 掘り捨てよかし(槙のや)017.夫婦めをとなか 桜の後の 若葉なる 夏木榎に 願ふ縁切り(桃江園)018.離れにて 深き仲をも 洞うろにせん 縁切榎 削り飲ませて(駿府 望月楼)019.天狗住む 樹より梢は 低けれど 女夫めをと引
さむる 狐火の影(仝)当座 丑時参常磐津小文字太夫ときはづ こもじだいふ撰001.丑三ツの 牛はものかは 大象も つなぐ黒髪 振り乱しつゝ(桃江園金実)002.耳の穴 ふたつ掘りけり 丑の時 人を呪へる 咄はなし聞く夜は(松の門鶴子)003.銜くはへたる 小櫛をぐしの棟むねの み
るごと 問ひぬれば 角髪つのがみ振つて 語る案内者あないしや(道艸)018.治まりし 御代は宮居に 雪霜の 化粧けはひも見する 宇治の橋姫(桃江園)019.睦まじき 人を妬みて 気にするは 山吹の瀬に 沈む橋姫(鶴子)020.橋姫の 出るか出るかと 浮かされて 一夜寐られぬ 宇治
002.怖がつて 逃げる大工に 敷居まで 外へ駆け出す 化物屋敷(梅屋)003.住居すまゐさへ ならでいつまで 秋風の 人驚かす 化物屋敷(桃江園)004.何ゆゑに 人や果てけん 荒屋敷 あやしき声の はりつけ天井(蝶那言澄兼てふなごん すみかね)005.こゝも又 如何いかなる縁
八幡座はちまんざ つかむ片手を 切り落とす 綱は弓矢の 神の加護かも(弓のや)012.羅生門 握り拳の 手土産と 黄金の札に 変へて戻れり(桃江園)013.投げ出した その金札は 渡辺が 鬼の手切りの しるしなるらん(千住 茂群)014.片腕を 切られし鬼も 切る綱も 剣つるぎは
びとる 海女かとばかり 宮城野の 薄すすきの浪を くゞる生首(網成)025.首一つ 転げ出だすは 此の世にて ころびてふ名を 取りし芸者か(桃江園)026.生首の 迷うて出たる 女こそ 法のりの道さへ 白歯なりけれ(道艸)027.首ばかり 出でて嘆くは 泥水に 身を果たしたる 女
の 鬼さへ嫌ふ 柊ひひらぎまで 根から吹き折る 魔風怪しも(銭の屋)003.土煙つちけぶり 立てる魔風は 今戸にて 焼きし瓦の 鬼も脅しつ(桃江園)004.霊国の 空ゆく船を くつがへす 風に怪しき 法やあるらん(楽月庵)005.掛すだれ 旋風つむじに空へ 巻き上げし 魔風怪しき
ひて みれば其の卦も 坤嶋こんじまの 小袖より出る 手も怖ろしな(春道)040.流るゝを 止むる心か 浮かぶ瀬の なくて手を出す 女小袖は(桃江園)041.利の足は 入れぬ流れの 小袖から 手ばかり出して 頼む質蔵(網成)042.古着屋の 吊るし小袖に 手を出して 女はおもて 恨
11.三界に 家なき女の 幽霊は 二階を逆に なりて下がりつ(甘草庵甘記)012.冥途から 宙を走りて 来きたりけん 足も空なる 逆さ幽霊(桃江園)013.逆さまに 出る幽霊は 此の世をも 瘧ぎやくの病で 去りし人かも(春廼辺道艸はるのべ みちくさ)014.逆さなる 幽霊出づる
りの 女も八幡の 一村ひとむらは 藪入りといふ 名をや忌むらん(駒綱)013.出這入りの 自由は経の 功力くりきにも 八幡知らずの 藪の鶯(桃江園)014.射るとはや 帰らざりけり 武士もののふの 手挟たばさむ弓と 八幡知らずは(常陸村田 菊成)015.濁声だみごゑの 応へもわか
07.旅寐する 国は納戸の 片庇 おちておどろく 雪の一ツ家(栃木 摩訶園)008.暮告ぐる 無常の鐘も つくも髪 乱し婆々の 凄き一ツ家(桃江園)009.寐るやうに 倒れかゝりし 一ツ家に 石の枕も 姥がもくろみ(筬丸)010.一ツ家と 知らで泊まりし 一人旅 米にも石の 交る