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テンプレート:コンピュータゲーム『レッキングクルー』(WRECKING CREW)は、任天堂より発売されたアクションパズルゲームである。
ヘルメットをかぶりハンマーをかついだマリオとルイージがビルの解体屋となって活躍するゲーム。任天堂VS.システムを使用したアーケード版がオリジナルであり、ファミリーコンピュータ(以下ファミコン)版はその移植である。アーケード版が対戦を強く打ち出した内容なのに対し、ファミコン版は一人用となり、パズル性がかなり高められている。
アーケード版の発売は1984年。翌年の1985年6月18日にファミコン用のロムカセット版が発売、定価は5,500円。1989年2月3日にはファミリーコンピュータ ディスクシステム版も書き換え専用ソフトとして発売された。ディスク版では特別な機器が無くてもデザインモードで作成した面が保存できるが、ロムカセット版では面の保存にはファミリーベーシックとデータレコーダが必要。ディスク版がディスクシステム最後のマリオシリーズであった。
1998年1月1日には『レッキングクルー'98』(WRECKING CREW'98)のタイトルでスーパーファミコン版がニンテンドウパワーで書き換え開始、また同年5月23日にはニンテンドウパワーと同内容のロムカセット版も発売された。移動して壁を壊すという要素は同じだが、ゲーム内容は大幅に変更され、対戦型のアクションパズルとなった。
2004年5月21日にファミコンミニシリーズ第二弾の内の一本としてゲームボーイアドバンス版が発売。内容はほぼファミコン版の移植である。ハイスコアのセーブ等が可能で、更に新機能にデザインモードの作成で一斉に配置などが出来る便利機能が追加されている。
2008年2月5日からWiiのバーチャルコンソールでファミコン版が配信されている(500Wiiポイント)。ファミコンミニに搭載されてあったデザインモードの便利機能も搭載されており、周辺機器なしでデザインしたステージをセーブすることが出来るようになっている。
2011年に、ニンテンドー3DSを価格改定前に購入し、なおかつ、1度でもニンテンドーeショップにアクセスしたユーザーにアンバサダー・プログラムで、先行版バーチャルコンソールにおけるファミリーコンピュータの無料配信10タイトルの1つとして配信されている。
マリオ(2プレイヤーはルイージ)を操り、敵キャラクターを上手く回避・誘導しながら建物内の全ての壁やハシゴを解体するアクションゲーム。ダイナマイトを使用すれば、隣接する壁やハシゴにハンマー1回分のダメージを与え一気に壊せるが、壊す順番をよく考えないと制限時間に間に合わない。なお、ファミコン版と異なり、支柱やドラム缶がない、すべてのフロアに床が存在し、物理的に到達不可能な場所がない、などパズル的要素は希薄で、手詰まりは存在しない。
高次面になるとほぼ全面に壁が存在するようになり、更に高次面になると次第に壁が硬くなり、壊すために叩かなければいけない回数が増える。敵に触れたり制限時間がなくなるとミスとなり、残機がなくなるとゲームオーバー。規定得点を得ると残機が追加される。初期設定では50000点で1回で、初回のエクステンドと追加(エブリ)エクステンドをそれぞれ20000~100000点or無しの8段階から設定可能。なお、敵に触れてミスした場合はその場復活だが、制限時間がなくなった場合はその面の初期状態まで戻される。制限時間は、面クリア時にボーナス得点として加算される。
筐体の両面にプレイヤーがいる場合は、マリオとルイージで協力または妨害しあって解体していく。1人プレイの場合は、コンピュータ(以下CPU)がパートナー(マリオ側でプレイしている場合はルイージ、ルイージ側でプレイしている場合はマリオ)を担当する。CPUはダイナマイトに隣接する壁や、プレイヤーのいる場所の壁を優先的に壊してきたり、扉を開けてモンスターをプレイヤー側に誘導したりと、プレイヤーの不利になるような行動を取るため、CPUの妨害を交わしながら解体していかなくてはならない。なお、CPUは敵に触れてもミスにならない。
プレイヤーとパートナーが向かい合っている状態で壁などを壊すか扉を開ける、またはパートナーのいる位置の壁に隣接するダイナマイトを壊すとパートナーは最下段まで落ちる。パートナーも同様の行動を取り、その場合はプレイヤーが最下段まで落とされる。なお、いずれもミスにはならない。
ダイナマイトで壁を連鎖させて壊すと高得点(800→1600→2400→以後3200点)。ボーナスステージはファミコン版と共通である。隠れキャラは存在しない。
BGMがファミコン版と全く異なっており、音源化されていない貴重なサウンドとなっている。
対戦プレイを行うためには、純正VS筐体やタイトーのVSキック&ラン純正筐体、セガのバーサスシティなどの同様の対戦台用の筐体か、通常の筐体を2台用意する必要がある。純正でも、テーブルまたはミニアップライト筐体では1人用しかできない。
マリオ(2プレイヤーはルイージ)を操り、敵キャラクターを上手く回避・誘導しながら建物内の全ての壁やハシゴを解体するアクションパズルゲーム。ダイナマイトを使用すれば壁やハシゴを一気に壊せるが、壊す順番をよく考えないと手詰まりになる。4面ごとにボーナスステージが存在し、ライバルのブラッキーより早く壁の中に隠されたコインを探し出すとボーナス点を獲得できる。一度目の破壊でコインを見つければ、さらに多くのボーナス点が獲得できる。全100面に加え、自作の面をエディットできるデザインモードも搭載されている。
ナスビ仮面、スパナゴン、ブラッキー等の敵キャラや、豚、サンタクロース、招き猫、ゴールデンハンマー等の隠れキャラクターが登場する。
登場するのは、マリオブラザーズに登場した火の玉を除けば独自の敵キャラばかりである。一部のキャラは『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のフィギュアで紹介されている。
スパナゴンスパナでできた恐竜の様な姿をしている。オレンジ色をした「スパナゴン1」と、紫色をした素早く動く「スパナゴン2」の2種類が存在する。ひたすらマリオを追尾してくる。普通は逃げるほかないが、梯子を下っている時に、梯子を上っている途中のマリオのヘルメットを床と勘違いしてそのまま降りてしまう癖がある。ナスビ仮面ナスに手足が生えた様な姿をしている。マリオを無視して通路に沿って規則的に走り回る。最もスピードが速く、主人公のマリオより速い。ハシゴがあると登りは3段(ただし、途中に動ける床があれば途中で曲がる)、下りは1段だけ動き、行き止まりがあれば引き返すという習性がある。ブラッキー服装はマリオと似ている。マリオの近くの壁の裏に回り込み、先に壁を破壊してマリオを1階に落とそうとする。逆に、こちらが先に壁を壊せば叩き落とすことができる。2人対戦を前提としたアーケード版から1人用として作り直されたファミコン版での、仮想的な対戦相手役のようである。攻撃判定が無いことや、壁を挟んで対峙し、互いに落とし合うなどの共通点からもそれが窺える。火の玉一定時間ごとにマリオのいるフロアに現れる。波形に飛びながらフロアを横切り、反対側の端に達すると消える。特定の条件を満たすと出現する。「文字」は出現させるだけで効果があり、その他のものは重なってハンマーを振ることで取得できる。
豚得点800点。サンタクロース得点1600点。招き猫得点3200点。ゴールデンハンマー得点3200点。いわゆるパワーアップアイテムで、取得するとBGMが変化し、ハンマーを振る動作が速くなってどんな壁も一撃で破壊する事が可能になる。敵をハンマーで直接叩いて落とすことも可能になるが、スパナゴンやナスビ仮面の場合はタイミングよくハンマーを振らないと体当たりを受けてやられてしまう。また、ある操作により空中を移動することも可能になる。文字M→A→R→I→O(2プレイヤーはL→U→I→G→I)と、順番通りに出現させれば残り人数が1UPする。1997年からローソンにて開始されたゲーム書き換えサービスニンテンドウパワーで、過去に発売された名作ゲームをリメイク・アレンジし新作として投入する一環として発売された。開発元はパックスソフトニカ。日本国内のみで発売され、日本国外未発売。
キャラクターを操り、配置されている「パネル」を崩したり移動させたりしながら同じ色のパネルを3個以上揃えて消していく対戦型落ち物パズル。3個消しても何も起こらないが、4個以上つなげて消すと相手への攻撃になる。パネルが消え、その上にあったパネルが落ちた先で再び3個以上そろうと「連鎖」となり、攻撃の効果が上がるうえ、連鎖中は3個消しでも攻撃になる。また、一定時間ごとに画面上からブロックが降ってくるが、これを1回削るとパネルになる。また、パネルは追加することもでき、Xボタンを1回押すごとに1列ずつ、何度でも追加可能。色はランダム。
フィールドの画面最上段の線より上までパネルが積み上げられた状態になり、それから3秒以内にその線より下にパネルを収められなければゲームオーバーとなる。
ストーリーモード・対戦モード・トーナメントモードの3つのゲームが楽しめる。いずれも他のプレイヤーもしくはコンピュータとの対戦という形式を取る。得点の概念は無く、1人のみで高得点を目指すようなゲームモードは存在しない。これらのゲームモードの他にファミコン版も収録しており、ここではディスクシステム版と同様にデザインモードで作成した面のセーブが可能である。なお、ファミコン版の音楽は少しアレンジされたものに変わっている。
ストーリーモードではヘルメットとハンマーを再び身に着けたマリオを操り、島のどこかにあるというアジトを探してクッパを倒すのが目的。『スーパーマリオブラザーズ3』以降のスーマリシリーズのようにマップ画面が用意され、一度クリアした面は何度もプレイ可。対戦相手にはナスビ仮面・スパナゴン・ブラッキーなどの旧作のキャラクターのほか、新キャラクターとしてオニギリ・オンナノコ・オヤジ・ドグウが登場する。新キャラは初めから対戦できる相手を一定時間内に倒すと登場する。マリオ作品には珍しく、エンディングにノーマル(バッド)エンドとトゥルー(グッド)エンドの2種類がある。
さらに好みのキャラクターを使用して他のプレイヤーやコンピュータと試合ができる対戦モード、最大8人までの参加者間で優勝を競うトーナメントモードではストーリーモードに登場するキャラクターの他、エンディング後はルイージやピーチ姫などのキャラクターも使用できる。
攻撃パネルは以下の4色あり、色ごとに攻撃の役割がある。
赤パネル4個以上消すと相手へ「モンスター」を送り込むことができる。モンスターは画面上部にある土管から登場する。パネルをたくさん消すほどモンスターが大きくなり、動きも遅くなる。さらにパネルを奇数個消したときに送れるモンスターはまれに一時停止をし、8個消したときのモンスターは弾を撃って攻撃してくることもある。送れるモンスター数は連鎖数と同じであり、相手フィールドに4匹いる状態で5匹目を送ろうとするとその5匹目が通常と違う隠しモンスターになる。モンスターは上からなら踏めるが、当たるとしばらく操作不能になる。なお、通常のモンスターはフォークリフト、ブルドーザーなど工事現場でよく見かけられる車両が、隠しモンスターは車両ではなく誘導棒、ポールなど工事現場で見かけられる器具がモチーフとなっている。青パネル4個以上消すと相手にパネルを送ることができ、パネルが下からせり上がるようなっている。せり上がる位置は画面中央の境界を対称軸としたときに自分がパネルを消した場所と対称の位置にある相手側の列であり、せり上がる数は「その列で消したパネル数×(連鎖数+1)」となっている。つまり、1P側(左)が左から2番目の列で縦に青パネルを4つ消すと、2P側(右)の右から2番目の列に8個せり上がり、1P側が左から1 - 4列目で横に青パネルを消すと2P側の右から1 - 4番目の列に2個ずつせり上がる。なお、せり上がってくる残りのパネル数はその列の一番下に表示されるが、10以上の数は表示されず、10個以上せり上がる場合は表示が絵文字や記号に変わる。残りパネル数が10個を切ると通常の数字表示に戻る。緑パネル4個以上消すと自分がそのパネルを消した段と同じ段の相手側のパネルをすべてブロックに戻し、各パネルの中身もランダムに変えられる。消される段数は「(消したパネル数-2)×連鎖数」となる。フィールドには8段しかないので、9段分以上の効果がある場合、全段をブロックにされた後に残りの効果が出るが、残りの効果が出るのは全段が消された直後なので9段以上の効果は実質8段分と同じになる。黄パネル4個以上消すと相手に鉄板(後述)を送ることができる。また、以下の特殊なパネルもある。
鉄板黄パネルにより相手に送られる黒いパネル。他のパネルのように壊すことはできず、緑パネルでブロックに戻されることもない。爆弾パネル(後述)によってしか壊せない。なお、対戦モードでハンデを設定した際にも、初期に配置されているパネルの一部が鉄板になっている。爆弾パネル爆弾のマークが描かれたパネル。Xボタンによるパネル追加で、2回につき1個登場する。このパネルを壊すと、その位置の縦・横方向に隣接するパネルが2個先まで巻き込まれて壊される(ブロックの場合はパネルになる)。鉄板と違い、緑パネルでブロックに戻される。また、爆弾パネルの爆発は1連鎖目とみなされ、パネルが壊されたことによって新たに3個以上の同色パネルが並ぶと2連鎖目になる。また、どの色のパネルであっても9個以上消すと相手フィールドにクッパが描かれた巨大看板が落下し、相手は強制的に負けになってゲームが終了する。
なお、フィールド上からパネル・ブロック・モンスターなどのすべてのものをなくすと「NICE!」な状態になる。この状態になると画面上部のモンスターが登場する土管の部分にキノコが出現し、この状態になってから最初の攻撃の威力が少し高くなる。
ニンテンドウパワーによる書き換え開始から約6ヶ月後となる1998年5月23日には、ゲームショップや玩具店などの一般店舗にてロムカセット版が発売された。ロムカセット版は日本のスーパーファミコン用のロムカセット最後のマリオシリーズであった。同じくニンテンドウパワー書き換え専用ソフトとして供給が行われていた『平成 新・鬼ヶ島』前編・後編のロムカセット版2作と同時発売ソフト。いずれの作品もローソンのみに限定される書き換え以外の供給方法が求められていたため、任天堂がそれに応じる形で発売した。
他のスーパーファミコンソフトと同様に化粧箱へ入れられた状態で販売され、冊子形の説明書も付属した。しかし『レッキングクルー'98』の箱やカセットラベルはゲームの画面写真を大きく据えたのみのデザインで、説明書の内容もニンテンドウパワーの書き換え時に配布または販売された遊び方シートの引き写しであるため、簡素な印象を与えている。
テンプレート:マリオシリーズのパズルゲームfi:Wrecking Crew
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