SQLの構文規則

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2.3 SQLの構文規則

SQL文を記述するには、ほかのプログラミング言語の場合と同じように、構文上の一定の規則、文法に従わなければならない。ただし、SQLの構文は柔軟性と応用性に富み、わかりやすいことが特徴。

2.3.1 キーワード、句、文

以下の例は、「CUSTOMER」という表から全ての行を選択し、そのすべての列を表示するように命令している。

 

SELECT * FROM CUSTOMER;

 

SQLには、文法上特別な意味を持ち、あらかじめ用法が定義されている語がいくつかある。そのような語のことをキーワードという。

キーワードは、任意の語を伴って意味上の1つの単位を構成する。そのような単位のことを(フレーズ)という。

いくつかの句が組み合わさることによって、1つの完結した意味を持つ命令が成立する。そのような命令のことを文(ステートメント)という。文は、データベースに対して働きかけ、非手続き型言語としてのSQLの性格上、それ自身で何らかの処理を実行する。

 

2.3.2 コメント

プログラムの中にコメント(注釈)を記述するには、「--」のようにマイナス記号を2つ続け、そのあとに実際のコメントを書く。「--」からその行の終わりまでがコメントと見なされる。

SELECT * FROM CUSTOMER; --これはコメントです。

--これもコメントです。

 

2.3.3 記述上の注意

SQLのキーワードには、大文字と小文字の区別はない。つまり、キーワードを記述する場合、大文字と小文字を区別する必要はない。また、それぞれの語の間の空白の数に意味はない。

「PRESIDENT」という表から、「NAME」という列に「CLINTON」という値が格納されている行を選択し、そのすべての列を表示するように命令している。

SELECT * FROM PRESIDENT WHERE NAME = 'CLINTON';

この例を以下のように書いても同じ。

select *

from president

where name = 'CLINTON';

大文字と小文字、空白を適切に使えば、文を読むやすくすることができる。また、語と語の間にタブを入れることもできる。

ただし、上の2つの例では、どちらも「CLINTON」が大文字になっている。SQLでは、キーワードの大文字と小文字は区別されないが、データベース中のデータでは、大文字と小文字が区別される。

この例の「CLINTON」のように、文字列の特定の値のことを「文字列定数」と呼ぶ。SQLで文字列定数を指定するには、「'」(引用符)で文字列を囲む。引用符自体を文字列の中に含める場合には、「''」のように、引用符を2つ続けて記述する。

select * from president where name = 'CLINTON''s speach';​​​​

​​
一方、数値の特定の値のことを「数値定数」と呼ぶ。数値定数を指定する場合には、引用符で囲む必要はない。

select * from president where age < 50;

 

2.1 SQLの概要

2.2 SQLのプログラミングインターフェイス

2.3 SQLの構文規則

2.4 データ型

2.5 SELECT文の基礎

2.6 まとめ

 

1. リレーショナルデータベースの基礎

2. SQLの基礎

3. 演算子

4. 関数

5. SELECT文の句

6. 表の結合

7. サブクエリー

8. データの操作

9. 表の作成と保守

10. ビューとインデックス

11. トランザクション

12. セキュリティ

 

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