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レクシィ(Rexy)は、映画『ジュラシック・パーク』シリーズに登場する雌のティラノサウルスである。
第1作から最新作「新たなる支配者」に至るまで、4作品もの映画に登場しており、映画のメインロゴとしても使われているなど、公式からの寵愛を受けている恐竜でもある。
1988年にイスラ・ソルナ島にて誕生。 その後ヌブラル島へと移され、誰もがよく知るパークの目玉恐竜として育成・お披露目される予定となっていた。 パークが閉鎖した1993年から2018年までの間、島内で生きながらえてきた文字通りの「女王」であり、現在の時間軸における年齢は34歳という信じられないくらいの御長寿、恐竜界のグランマである。かつて世界最大級の陸上生物と呼ばれていたティラノサウルスだけあって、性格は非常に凶暴かつ好戦的である。 その攻撃対象は草食恐竜はもちろんのこと、自身と同じ食性である肉食獣や異形のハイブリッド種にも及ぶ。 長年ヌブラル島に常駐していることから島内における生態系のトップに君臨しており、縄張りも非常に大きかったとされている。
インジェン社の報告書によれば、野生化していた当時はガリミムス、パラサウロロフス、トリケラトプスといった草食恐竜を食べており、ジュラシック・ワールド崩壊後は放棄されたヤギも捕食するなど、とにかく肉であれば貪欲に食べていたようだ。(1994年時点で狩猟報告はなかったが、ブラキオサウルスも狩りの対象としていたらしい)。 また自身の縄張りに侵入した肉食恐竜たちに対しても容赦無くキバを剥けたようで、彼女にケンカを売って再絶滅に追いやられた種もいくつか存在しているらしい。
一見すると血も涙もない、悪魔の女王と呼ぶにふさわしい存在であるが、彼女の捕食活動によって草食恐竜の個体数が目に見えて増減することはなく、結果としてイスラ・ヌブラルの生態系の維持を担う一助となっていたという報告がある。 また共通の敵を討伐する際、それに協力した恐竜たちに対しては一切攻撃しないという義理堅い一面も見受けられる。
今や世間一般にも、「ジュラシック・パークのティラノサウルス = レクシィ」という図式が完成しているが、実は映画内では一度もその名前で呼ばれた事がない。 実は元々「レクシィ」という愛称は、マイケル・クライトンの原作小説に登場する雌のティラノサウルスの名前から取られており、映画版のティラノサウルスには「ロベルタ」という名前が付けられていた。 ところがその名前は、映画スタッフにのみ知られていたマイナーな名前だったことから定着せず、世間一般に出ていた小説版のあだ名「レクシィ」が定着するようになった。
なお映画版でその名を呼ばれたことはないが、小説『ジュラシック・ワールド0 悲劇の王国』や、ゲーム作品『Jurassic Park: The Game』、『Jurassic World アライブ!』ではレクシィそのものが登場、名前を呼ばれたりするため、現在はほぼオフィシャルの呼び名となっている。
ヌブラル島の北東部に広がる「T-REXパドック」にて飼育、供給される生きたヤギを餌としていた。 中盤、パークがシステムダウンに陥った事でフェンスを破って出現。ツアー用の車であるランドクルーザー(1993年型フォード エクスプローラー XLT)に乗っていたグラント博士一行を襲撃した。
ランドクルーザー04号車に閉じ込められたティムとレックスを助けるために囮となったマルコムに重傷を負わせ、そのまま近くの公衆トイレに隠れていたジェナーロに頭からかぶりついて殺害(少し前にヤギを食べて腹が膨れていたためか捕食はしておらず、グラント達の救援に来たエリー・サトラーとロバート・マルドゥーンがバラバラになったジェナーロの死体を見つける描写がある)。
その後は引っ繰り返したランドクルーザー04号車に取って返し、中に閉じ込められていたティムごと崖から突き落とした。
以降は好き放題にパーク内部を徘徊しており、マルコムを回収したサトラーとマルドゥーンのジープ10号車を追いかけたり、翌日には倒れた木の陰に隠れていたグラント達の前でガリミムスを捕食したりと諸所で姿を見せていた。
ちなみに、50km以上の速度で走っているジープに追いすがるシーンは走行速度の話題が出ると必ずといっていいほど取り沙汰されるシーンである(走行速度については諸説あるが、現実世界のティラノサウルスは一般に時速20~30km程度とされる事が多い。なお、2020年に公式Twitterで公開されたT-REXのデータでは引き続き51kmで走行可能とされている)。
終盤のパークエントランスにて、2頭のヴェロキラプトルに追い詰められて絶体絶命となったグラント一行の前に音もなく現れ、そのうち1頭に襲いかかったことで図らずもグラント達を救う。 その直後、もう1頭のラプトル「ビッグ・ワン」に飛びかかられて負傷しながらも食らいつき返し、すぐ近くにあるティラノサウルスの骨格標本に叩きつけて倒し、勝利の雄叫びを上げた。
1作目から20年以上を経た事で更に成長しており、体重が2t以上も増えた。 右首にはビッグ・ワンとの戦いで負った傷痕が残っている。
「ジュラシック・パーク」の事件より十数年後、無法地帯となった島を闊歩していたところをインジェン社を買収したマスラニ社によって捕獲され、保護(管理)されていた。
「ジュラシック・ワールド」開園後はパドック9の「ティラノサウルス・レックス・キングダム」というアトラクションにて、パークの目玉としてお披露目された。
その後、中盤~終盤にかけては全く出番が無いが、最終盤にて登場。 インドミナス・レックスに対する切り札としてパドック9より解放され、クレアに発煙筒で誘導されてインドミナスがいるメインストリートに姿を現す(なお、このシーンでは展示されていたスピノサウルスの全身骨格標本を粉砕して登場するという演出がなされている)。
そのままインドミナスとの対決に突入。序盤の噛み合いでは豊富な戦闘経験を生かして互角以上に立ち回るも、インドミナスの長大な前脚による反撃に遭い、最終的に戦闘不能に陥る。
だがとどめを刺される寸でのところでラプトルのブルーがインドミナスに飛びかかり、インドミナスが怯んだその隙に体勢を立て直して反撃に転じる。インドミナスを何度も建物に叩き付け、噛み付いて投げ飛ばす、体当たりで吹き飛ばすなど怒涛の猛攻で圧倒し、ブルーの助勢もあってインドミナスを湖エリアの縁まで追い詰める事に成功した。
直後に湖から突然飛び出して来たモササウルスによってインドミナスが水中に没した後は、傍らにいたブルーやその近くにいたオーウェン達を襲う事なく去って行った。ブルーの援護に恩を感じたのか、それとも単に興味を失っただけなのか、それは誰にも分からない。
惨劇の翌朝、無人となった島の高台からパークを見下ろし、王者の如く咆哮を轟かせるのだった。
前作に引き続き登場。「ジュラシック・ワールド」の惨劇の後、再びヌブラル島の生態系の頂点に君臨し、相変わらず我が物顔で島を支配していた。
ロックウッド邸にてミルズが前パーク責任者であるクレアに提示した「保護対象」とする恐竜11種の内の1種。なお、パーク崩壊によって全ての恐竜が解き放たれた事で、かつてソルナ島からヌブラル島へと移送された大型肉食恐竜らは縄張り争いにおいてレクシィの怒りに晒される事となった。その結果、他種のいくつかの肉食恐竜が再絶滅へと追いやられたという。
前作から数年後と見られるプロローグでは、ラグーンの湖底に没したインドミナス・レックスのDNAサンプル回収のためにヌブラル島を訪れたロックウッド財団の傭兵グループの前に出現。
夜嵐の中、機材や壊れたジープを跳ね除けながら通信士のジャックを追い掛け回し、その途中で彼が取り落としたラグーンゲート開閉操作盤の端末機を踏み付けて破壊した。更にヘリから降ろされた梯子に食らい付き、その梯子にしがみついていたジャックごとヘリを振り回すほどのパワーを見せたが、梯子の先端が千切れたことで結果的に傭兵グループの逃走を許した(ただし、ジャック自身はその直後に湖から飛び出して来たモササウルスによって梯子ごと捕食された)。
なお、彼女がラグーンゲート開閉操作盤の端末機を破壊したことで、ラグーンゲートは完全に閉まらずに開いたままとなり、その結果モササウルスは一足先に島から脱出することになる。
物語の序盤、ブルーを救出するためにヌブラル島を訪れたオーウェン達の前に登場。ジャイロスフィアに乗り遅れたオーウェンに襲い掛かったカルノタウルスを赤子の手を捻るかのように倒し、噴火する山々を背景に雄叫びを上げた。しかし、この直後に発生した大規模噴火の衝撃波の影響で、仕留めたカルノタウルスを食べる事なくどこかへと去って行った。
その後、詳細な経緯は不明ながらロックウッド財団に手配された傭兵隊に捕獲され、ヘリによって貨物船「アルカディア号」に輸送されたのち、同じく捕獲された他の恐竜たちとともにヌブラル島を離れることになる。
輸送中に麻酔が切れて目を覚ましたことで、ブルーの輸血のために奔走するオーウェンやクレアと一悶着あったものの、最終的には本土のロックウッド邸に無事到着。ヤギを餌にする形で地下に建設された檻に収容された。 終盤にて再び登場。
檻の中での描写はなかったものの、落札されずに残された恐竜たちと共にメイジー・ロックウッドの手で解放され、そのままシアン化水素ガスの魔の手を逃れてロックウッド邸から脱出したとみられる。
邸宅の裏庭にて、一連の事件の黒幕だったミルズがインドミナスのDNAサンプル骨を拾い上げようとした瞬間に突如出現。
ミルズに頭から食らいついて振り回し、丸呑みも同然の形で平らげてしまった。千切れた片脚を掠め取ろうとしたカルノタウルスを軽く頭突いただけで追い払い、天に向かって雄叫びを上げた。その後は肉片に群がるコンプソグナトゥスを追い散らすように唸りながら森へと去っていったが、その際にインドミナスのDNAサンプル骨を偶然ケースごと踏みつけて粉々に破壊し、ヌブラル島から持ち出された「ハイブリッド恐竜」の遺伝子に終止符を打った。
その後、どこかのサファリパークにフェンスを突き破って侵入、遭遇した雄ライオンと崖を隔てて対峙し、互いに咆哮を上げていた。
「新しい時代は始まった」そう言っているかのように…。
アメリカ大陸にて野生化した状態で登場。 事前に公開された冒頭映像や予告編を見る限り、今作も盛大に暴れてくれるようだ。
また前述した映画冒頭の映像には、中生代にて生きていた頃のレクシィが登場。 同地に生息していたギガノトサウルスを相手に大立ち回りするが、健闘虚しく破れ去りお亡くなりになった(ギガノトサウルスは生息地も時代も異なるためこのようなことは起こり得ない)。 しかしその死体に1匹の蚊が止まり、彼女の血を吸ったことがきっかけで、20年以上に渡って展開された当シリーズが動き出すこととなる・・・。
ネタバレ注意
テリジノサウルスが吹っ飛ばした鹿を食べようとして出現。
しかしギガノトサウルスに敗北してしまいしかたなくその場を去る。その後しばらく出番はなかったがバイオシン・サンクチュアリから脱出する直前という終盤にて再び登場。
再びギガノトサウルスと戦うも2度目の敗北。広場のオブジェクトに倒れかかりシリーズの看板を背負った大スターも遂に終わりを迎えることとなった...
しかしそんなことでスーパースターが終わりを迎える訳がない。ヘリのライトを浴びたレクシィの眼が再び動き出し、テリジノサウルスがギガノトサウルスと戦っている間に復活。
起き上がるやいなやギガノトサウルスに体当たりをお見舞いし、その先にいたテリジノサウルスの爪に串刺しにして殺害。
その後ギガノトの遺体を引っさげたテリジノと共に雄叫びをあげ、29年間にもわたるレクシィの長き戦いは幕を閉じた。
そして彼女…いや、キングは真の聖地となったバイオシン・サンクチュアリにて新しい仲間(あのバックとドゥ)と共に、幸せな余生を過ごしていくだろう…。 (おい、ジュニアはどこへ行ったんや...)
映画の顔的存在なため、色々な場所で顔を見せている。
詳細については、こちらの記事もご参照ください。
厳密にはレクシィ本人ではなく、彼女に成りきれるカラースキンが有料DLCで発売されていた。(スイッチ版の「コンプリート・エディション」には、デフォルトで収録されている)
前作同様、スキンのみの登場かと思いきや、今作より追加された「カオス理論モード」の炎の王国シナリオにおいて本物が登場。
ジャングルにて好き放題やっている彼女を捕獲するミッションが存在し、プレイヤーに威風堂々かつヘリコプターにビビるヘタレな姿を見せてくれる。
さらに2022年6月15日発売のDLC「バイオシン拡張パック」には、新たなる支配者に登場したレクシィを再現できるカラーが収録されている。
アップデートver2.15より参戦。 事実上のティラノサウルス第3世代にあたる生物だが、このゲームでは「レクシィ」名義での登板となっている。「レジェンドだしトップ生物たちには敵わないだろう」と侮ってはいけない。火力とスピードを底上げする「圧倒の咆哮」に加えて当たった攻撃の一部が4ターンにわたって回復される「獰猛なる暴食撃」は「圧倒の咆哮」と組み合わせて使うとぶっ壊れ火力を相手にお見舞いしがてら毎ターン回復するという相手がスマホを踏み潰したくなるようなコンボ技を見せてくれる(おまけにクリ率はモータムもびっくり45%)。しかもそれだけではなく耐性は引き裂き・出血・スタン耐性75%、減速・弱体化耐性100%と欲しかった耐性たちを完全装備しているので、あんな目に遭うのはもはや過去の話となった。絶賛大暴れ中のレクシィだがごく低確率かつ日中・近距離限定だが野生下で出現するので見つけたら迷わず収集することをお勧めする。
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