虐待後遺症
虐待後遺症とは
(心的外傷後ストレス障害/PTSDと更に深刻な複雑性PTSDなど)
やっと虐待から脱出できて、1人になれた…辛かった…
「ウニさん、どうかしました?」
ハリー先生、虐待後遺症(PTSDと複雑性PTSD/cPTSD )って知ってますか?
「ごめん、虐待、PTSDはともかく、虐待後遺症(cPTSD)はさすがに聞いたこともないな」
※昨年、やっと厚生労働省が虐待後遺症を複雑性PTSDと認めたそうですから、まだ耳慣れないかもしれません。
虐待って、脱出した後も後遺症が残るんです
むしろ、殴られて骨折したら、家を出ただけで治ったりしませんよね?
『脱出してから、やっと治療が始まる』んです。
虐待環境から脱出することは、虐待サバイバー(虐待の被害者)の大切なステップです。
が、残念なことに虐待から脱出したら、
それで全てが元通りになるわけではありません…。
実は、その後が大変なんですよ…。
虐待と珍獣(幻獣)扱い
まず、「虐待に遭っていた」ということ自体が精神科医に信じて貰えなかったり、
「えっ…?」
『家族仲が悪いのは珍しくも無いし、その程度はどこの家でもある』って精神科医に笑われたり、
『元気そうだし、下痢してるなんて信じられないから下痢止めも出せない』…とか。
更には…コメントで頂いたのですが『もう大人なのに幼稚なことを言って…』と、笑われるなど…。
「…マジすか…」
『ペットフード食べるほど追い詰められてます』って言ったらネタ扱いされましたよ…
どこの家庭でもペットフードが夕飯に出されているのは見たことないんですが。
記録にも残してもらえないし、
昔通院してたって言っても信じて貰えなくて、全然記録を取り寄せて貰えないし
治療って、医師との信頼関係…「信じて貰うところから治療は始まる」んですが、
虐待って、なかなか信じて貰えなくて、全然治療してもらえない事も少なくないです。
というか、セカンドオピニオン(別のお医者さん)用の紹介状もなかなか貰えなかったりですね。
5、6回ほどお医者様が変わって、数年経ってやっと信じて貰えるなんて事も少なくないそうで…。
ドクターショッピングと呼ばれる、並行して複数の病院にかかる方法も、オススメされませんがあるそうです。
発見や保護、治療が遅れるほど、虐待の後遺症は悪化したり、どんどん深刻化したりしていきます。
もう珍獣とか幻獣とか言われるレベルですよ…そりゃドクターショッピング(マルチポスト)したい気持ちも分かります。
…まぁ、カモノハシみたいに珍しい生き物なのは確かなんですけど、
好きで珍獣になっているわけでもないですし…
児童相談所、児童養護施設や警察や市役所の相談記録が無い状態だと
お医者様に直接訴えても、信じて貰えない事の方が多いです…
そう言った意味では、自己申告ではなく「発見」してもらえた場合は、まだ治療して貰いやすいです
友達でもいいので、通院(診察室まで一緒に)に付き添ってあげると信頼してもらいやすいです
虐待当事者は精神的に追い詰められていて、うまく説明できないことが多いので。
(児童虐待かな?と思ったら189へお電話ください/大人の場合も、迷ったら110などにご相談くださいね)
(カモノハシという珍獣は、生きた実物が発見されるまで、誰かが作った創作動物=フィクションだと思われていたらしい)
骨折してても、お医者さんからは「骨折なんてしてないでしょ?」って笑われてしまったら…酷い追い打ちになります。
骨折してても、信じて貰えず、痛み止めさえもらえなかったら…つらいですよね?…それと一緒です…
特に、勇気を振り絞って、思い出すだけで嘔吐したり、言おうとするだけで下痢や眩暈、下血するような体験を
告白したのに、笑われたり、信じてもらえないと、
レイプ被害者が警察や医師にレイプ体験を訴えて、
同情より先に「あなたにも責任があるんじゃないの?むしろ作り話でしょ?」って笑われたりすると
セカンドレイプと呼ばれる二次被害になるそうですが、虐待の訴えを笑うのも、かなり近いものが…。
何年も付き合いがある主治医に虐待告白したら10ヵ月妄想扱いされてしまい、
妄想じゃないのに処方された薬で30kg太ってセカンドオピニオンでお医者さん変えた人もいるそうです。
噓みたいな本当の話ですから、本人だって悪い夢ならどれだけいいかなって思ってますよ、ええ。
3か月から半年、毎週通って誤解が解けないようなら、セカンドオピニオンへ。
女性だけでなく、もちろん男性も受ける性的虐待のこともたまには思い出してあげて下さいね…。
お医者様には、虐待に充分な配慮をお願いしたいものです。
「大変だな…っていうか、もうなんて言ったらいいか」
せっかく脱出しても、既に成人している場合は虐待の治療さえ始まらないことが少なくないのも現状です。
お医者様は虐待を受けた方は殆どいらっしゃらないだろうから、無理もないとは思うのですが…。
(そんなこと言い始めたら、
ガン科医はガンになったことが無ければ、お医者さんには苦しみが分からない
とか、そんなことになってしまいます)
さすがにそれは言い過ぎだとしても、
主治医に信じて貰えなかった場合は信じて貰えるお医者さんに出会うまで、
セカンドオピニオンを選択する以外にはないのが現実です。
更に、信じてもらえない状態で紹介状を書いてもらうのも大変なので、
いっそ紹介状無しで新しく飛び込む方もいます。
「うわ、ツラい…」
「身体的虐待」以外の経済的、精神的、性的虐待などはレントゲンで映らないですから。
具合が悪い中、やむを得ず、自分で自分のトラウマをほじくり返して、嘔吐下痢下血しながら
カウンセリングやセカンドオピニオン用の資料を作成して読んでもらうことにしたり、
写真や録音のおまけつき資料を作成した方もいるとかなんとか。
虐待脱出直後には、大変キツい作業です。
まして、未成年には時系列に沿った説明や、家族関係など系統立てた説明が難しい場合も少なからずあるでしょう。
なので「家族仲が悪くて」という当たり障りのない表現になり、その深刻さが伝わらない溝になったりします。
虐待後遺症(cPTSD/Complex post-traumatic stress disorder)
代表的なのはうつとか無力感、無気力感、社会/人間不信、絶望ですね。
それは前回の記事を読んで頂くとして、
重要な部分に情緒的な問題(精神的、社会的な未熟さ)もあります。
何をしても怒られて殴られると
「働いても報われない」「人間が怖い」「居場所がない」といった
体験や経験から歪んだ価値観や社会性を学習してしまい、縛られていきます。
誰しも子供時代を持つことで、愛情や自信を育んでやがて大人になりますが、
その社会人としての共通体験「子供時代」が歪んだりすると、
我慢できないどころか我慢し過ぎて声さえ出せずに、挨拶、質問、相談、SOSなどの自己発信が全くできなくなったり、
殴られ続けて会話する時に人と視線を合わせられなくなったりします。
健全な「子供時代の安心した記憶」が破壊されていると情緒的(精神的)な発達が遅れたり、
「常識」を知らないまま、教えて貰えないまま身体だけ大人になってしまって、
性的な知識が全くなかったり(結婚と出産と育児が分からず)歪んだりします。
あまりに酷いと、児童養護施設の子供は発見されて、保護されて暮らしていく中で、
18歳で施設から出ても公共料金の支払い方やご飯の作り方や、お礼状の書き方を知らないままだったりします。
(保護されるタイミングが遅かったり、施設で保護される期間が極端に短かったりすると
教えてくれる人がいても、物理的、時間的な問題で教わるチャンスが無いまま透明な拘束状態になります)
進学、就職、納税、医療、福祉、奨学金といった社会の仕組みを知らなかったり
進学や就職を選ぶと言う「進路」に悩む機会も無かったり(それどころではないので、先に治療や脱出が必要だったり)
といった生活していく最低限の基礎知識(社会性や生活力、生活基礎知識=常識)が無かったりします。
「大人」になっても中身が子供ですので、社会人として社会に馴染めなかったり、
「大人に混じって大人扱いされているが中の人はまだ子供と一緒」なので高いストレスに晒されて疲れやすかったり、
「そんなことも知らないのか!」と第一声で怒鳴られてしまったり、
「親の顔が見たい」と呆れられたりすることもあるそうです。(親の虐待時の顔を見たら絶句すると思います)
親から「社会性」を教わる機会を奪われているので、
普通の人が親から教わっている大切なこと
(優しさ、親切、安心感、思い遣り、家庭の暖かさ、相談、褒めてもらう、質問するなど)を知りません。
お誕生日会を開いて貰ったことのない子もいますので、誕生日プレゼントを成人してから友人に初めて貰う人もいたり。
育児放棄されている場合は「温室育ち」の反対で、「野良猫」や「野生児」みたいなものです。
早めに保護されて「ちゃんとした教育」を受ければ、社会生活はできるように社会性(社会常識/人間性)は回復します。
更には愛着障害と呼ばれる人間関係や親しさの問題を抱えたり、
(うまく心の距離感が取れずに、職場の人を身内扱いしてしまったり)
娘のように扱ってくれる人を本物の父として扱ってしまったり、
良くも悪くも同僚を家族のように感じたり、
(虐待する父親や家族よりは、よほど親切な上司や同僚の方が家族に思える、愛に飢えた状態では
本当の父親や家族代わりにしたいという切実な気持ちや衝動もわかります)
そういった振る舞いからコミュニケーションや職場の人間関係に支障をきたしてしまったり、
虐待加害者と同じ年齢の男性や女性に肩を叩かれただけで飛び上がったり、
パワハラを受けた時に過去の記憶がフラッシュバックして更に嘔吐したり、
あまりに酷いと「解離」と呼ばれる、心を守るためのエアバッグが働いて、
心がいくつかに割れた/過酷な記憶を別人格に分割して平静を保つような状態
(健忘/記憶喪失/離人症/解離性同一性障害/多重人格/お祈りするカマキリなど)になります。
被虐待者本人の場合
そこまで行くと、単純に虐待環境を脱出しただけ、や
ちょっとのお薬で治らないのは当たり前として、
慢性的なうつ状態になったり、
情緒不安定で死にたくなったり、
過去やトラウマに触れられると攻撃的になったり、(防衛本能によるものですが、本人にも制御が難しいものです)
助けて欲しいのに、逆に助けようとしてくれる人を傷つけてしまったり(お祈りするカマキリ、と呼ばれます)
日常生活も困難になります。
家族、友人として
お祈りするカマキリ状態になった人は、医学的知識のない人が無理に治そうとすると悪化したりするので、
こんな風に助けを拒絶してしまう、とお医者さんや福祉窓口に相談する方がオススメです。
(怖がって、警察やお医者さんにも行きたがらないかもしれません)
その目安としては、
命の危険に何年も晒され続ける、
何度も性的虐待を受ける…など、
人権…生存権…人間としての存在理由が深刻に傷付けられると、
どんな人でも少なからず病んだり、歪んでしまいます。
そして、そこまで虐待の発見、治療が遅れると手遅れ気味になります。
虐待も早期発見、早期治療が大事です。
「前回、うつについて語ってたよね」
殴り続けられたら、誰だってうつにもなりますよ…。
虐待って、長期間繰り返される拷問みたいなものなので、
交通事故だと、その日に1回、轢かれて全治三か月なんて診断が分かりやすいですが、
(それでも辛いですよね…)
虐待は何年にも渡って繰り返されるものです。偶然とかちょっとしたミスではないです。
(毎週、同じ車に軽く轢かれているようなものです)
ボクサーでもないのに、ボクサーより殴られる毎日ボクシング(殴られる側専門)
みたいなサンドバッグ生活、奴隷扱いを受ける場合もあります。
しかも、ロクに睡眠やご飯も与えられないまま、ですよ。
なのに、具合が悪くても家事全般を強制されたりします。無賃無休で暴力暴言がお給料、というのは
どんなブラック企業でもちょっと無い待遇です。
そこまでいくと暴言ですら、そよ風に感じたりします。(傷付かない訳ではありません)
…それが数週間、数か月とかなら、たぶん普通の人も耐えられるんですよ
ここまでが、だいたいの普通の人の想像力の限界ですね。
「まだ先があるのか」
でも実際のところ虐待被害って、年単位です。
それでも数年で発見ならPTSDもまだ軌道修正が、
でも…10年、20年以上のサンドバッグ体験(複雑性PTSD)は…
精神に深刻な異常をきたしても無理はないと思いませんか…。
ある意味、交通事故より傷が深いケースもよくあるんです。
次第に、感覚を失って、心や体の痛みが麻痺すると同時に
味や色、匂いや音を感じなくなったり、逆にものすごい爆音に聞こえるようになったり、
心を守るために現実感やバランス、自尊心や社会性を喪失していきます。
親に逆らえなくなって、悪い意味でロボット化したりですね。
※結婚はおろか、恋愛どころではないです。
現実感を喪失しているうちはまだいいのですが、
脱出して現実感を取り戻すと…(後から虐待だと気付いて)一気に倒れたりします。(特に性的虐待)
身体の方も、自律神経や内臓(胃腸、肝臓などへの負担)の不調から、停滞して
二次性徴が遅れたり、性機能(女性なら月経不順など)が止まったりします。
気分が沈んで落ち込みやすくなったり、拒食や過食などの摂食障害、眩暈、頭痛、下痢、嘔吐、体温調整(冷え)や、むくみ、肩凝りに首の痛みなど
その他もろもろの心身の不調。
特に、うつに代表される身体症状で、心の痛みが体に出て、長く苦しむんです。
「虐待」自体は「交通事故」のような原因であって、診断名ではありません。
でも、虐待後遺症は去年から、厚生労働省に複雑性PTSDとして認められたそうな。
なので、本人の慢性的な不調が、虐待が原因だったの!?って分からない事もあったり、
分かったら分かったで、反動で傷ついたり、
お医者様が対応できるのは、不眠や下痢などの精神的、身体的症状に出すお薬での対処療法だったりします。
ボクサーってグローブ装着しますけど、虐待被害者はボクサーでも成人でもない、ただの子供ですからね。
虐待被害者は素手や硬い物(ビール瓶や木刀、木製or金属バット)で殴られたり、
更には包丁で刺されたり、タバコの火を押し付けられたりします。(その傷が原因で更に学校でいじめに遭ったり)
そして、相手は親や年上の兄弟のことが多く、虐待被害者はその当時、無抵抗の小中学生であることも多いです。
(ボクシングどころか、ルール無用のバーリトゥードとか総合格闘技とか、火気使用可能とか、
20-30歳差の男女年齢 無差別級 異種格闘技とか…もはや、天下一武…すみません、最後のだけは多分違います)
ヤ〇ザ屋さんと一緒に住んでいるような感覚、と言えば分かりやすいでしょうか。
隣近所に極〇さんが住んでたら、大家さんから事前説明が無いと云々って不動産屋さんの入居時の注意点にありますが、
隣近所どころか、生まれた時から極〇さんと住んでるって、しかもそれが親だったりするなんて、かなり辛いです。
「家族と仲良くできないなんて、甘えだ」という意見もありますが、
「ウチの親、小学生を木刀で殴り飛ばす極〇さん(のようなもの)だけど家族ぐるみで仲良くしてくれる?」と聞いて、
笑顔でOKを出してくれる方はあまりいないと思われます。
なので、虐待サバイバー(虐待被害者)の方は「そうだよね、努力が足りない…かな?…ハハ、が、がんばってみる…」と
笑って濁したりするそうな。
結婚式くらいは…と思うけども、結婚式にそんな親を連れて行けない…
絶対に最愛の人と子供たちの人生を破壊されたくない…
と家族を思う気持ちが虐待サバイバーの苦悩にあったりするので、
実家とは可能な限り距離を置き、
住所を伏せて引っ越したり(市役所で相談できます)、
探されないように名前変えたり(家庭裁判所へ相談)するそうですよ。
「虐待されてても、本当はご家族に愛されているのよ」という慰めの言葉を頂いたことがあるのですが、
残念なことにコレはやや矛盾した表現になります。
動物虐待の対義語は動物愛護。虐待≠愛護
つまり、虐待と愛(護)とは逆のもの(対義語)です。
虐待はすれ違いから発生するかもしれません…。
ですが、言葉の意味が反対になるほどのすれ違いは致命的、決定的なすれ違いとも言えます。
愛の反対は無関心と言いますが、言い換えれば愛の反対は無視/ネグレクト(育児放棄)⇒虐待です。
愛のある虐待は存在しません。愛が無いから虐待です。
この感覚の違いが、一般家庭と虐待家庭の相互理解の溝となり、
普通の人が知らない、普通に暮らしていればあり得ない、
愛に溢れた人にほど想像できなくてはるかに遠い悲惨な生活こそが、
愛の無い生活=虐待(生まれた時からの冤罪(無罪)による投獄生活、囚人生活、監獄生活のようなもの)になります。
虐待された方の気持ちがよく分からない、という人ほど愛と幸せに囲まれているのかも知れません。
最近、若い女性から白刃取りの経験がある(ただし、その前後の記憶が曖昧になった)なんて話も聞いて、
白刃取りしたことが無い人には、白刃取りの恐怖ってなかなか伝わらないんだよね…と、しみじみ思ったけど、
慰めの言葉はおろか、俺も俺も!って気軽には言えずに溜息をつくことしかできませんでした。
接触恐怖症や対人恐怖症になるのはもちろん、尖端恐怖症や刃物恐怖症になるのも、無理ないでしょうね…。
「もはや戦争の被害者や、天災の被災者のようだ…」
それでも、最近はFacebook(大人の未来)全国 虐待被害者 当事者の会の羽馬さんや、
虐待当事者ランチ会を開催されているAiさん達の活躍で大人の虐待後遺症にも光が当たるようになってきました。
児童虐待防止法設立前後の、虐待当事者の三十代とかは直接的な福祉窓口や支援が無かったり、少なかったり、
対人関係のトラウマや身体症状から、後遺症だけでなく
続けられるお仕事探しとか、生きる意味を見失いかけたり、人間関係に今も苦しんでいる人もいますから、
大変ありがたい活動です。
(親に職場訪問されて、泣く泣く始末書書いたり、そこを辞めた方もいるとか)
虐待と言えば、児童虐待をイメージしますが、
実際には高齢者虐待、障害者虐待、動物だって動物愛護法があるので動物虐待などもありますので
認知症や知的障害の方や自閉症の方など、すれ違いが致命的となったり、
貧困や福祉の手が届かない「透明な拘束」状態など、複合的な要因が重なって
より深刻な虐待(その結果、恐怖感が強く残る複雑性PTSDなど)に繋がるケースもあります。
虐待深度(虐待スケール)
一口に虐待、と言っても笑顔で社会復帰可能なレベルから、
一時的な福祉支援が必要な方や、
永続する障害を抱える方、
虐待裁判をするケース、
時と場合によっては緊急入院が必要なレベル、
自殺を図る方まで、
虐待の種類と虐待深度、規模(虐待スケール)も様々です。
虐待の種類
ご要望があったので、ちょっと長くなりますが種類についても触れておきます。
殴られる、というのは身体的虐待。(2020年4月から 改正虐待防止法が成立/育児でも体罰は法律で禁止です!)
ガスライティング(何をしてもお前が間違っている、妄想だ、と言い続け追い込んでいく)などの心理的虐待。
不適切な性交渉、性器を弄ったり、性差別などの性的虐待。(女性も言い辛いですが、男性も信じて貰う事が難しいです)
通院や食事が必要なのに無視する放置虐待。(育児放棄/ネグレクト)
最低生活費(食費、交通費、通院費など)を与えなかったり、貯金を勝手に引き出される経済的虐待。
(お小遣い月額0円で幼稚園から成人まで貫かれる、など…子供も、お小遣いを通じて経済や社会を勉強します)
更にもっと細かく色々な種類があって。
片方の親がもう片方の親に暴力を振るう面前DV。
(子供には大変なショックです/健全な家庭や結婚のイメージが歪んだり破壊されます)
成績を過剰に重視して厳しい躾を課す教育虐待。(100点取らないと3日間食事抜き、長時間の体罰などの恐怖教育)
などなど、もっと細かく沢山あります。一見、虐待と思われないようなことまで。
およそ警察官の前で再現できないような接し方は基本的にアウト(虐待)です。
半分以上満たしたらPTSDどころか複雑性PTSDの可能性があるのではないでしょうか…。
※親同士のDV(暴力)を目撃したら、
全国一律、0570-079714(なくことないよ)の被害者支援ダイアルへご連絡を。
本当は数字で分けたりしたくはないのですが、
本人や周囲が深刻さに気付けないケースがあるため、
周囲の人が見てわかりやすく、
早期社会復帰や支援の重要度合いを示すために、
管理人視点であえて点数化してみました。
虐待深度を最大10とした場合
(数字が大きいほど、深刻)
1 厳しいが、独力で後に修復可能な関係
2 厳しいが、他人の協力があれば後に修復可能な関係
3 家族関係がほぼ無くなる、修復不可能
虐待相談ライン (独力では社会復帰が難しいが、後遺症は少なめで日常生活は送れる)
4 厳しい状況だが、親から一応の衣食住の保証がある
⇒4.5 生活保護/児童養護施設/児童相談所一時保護所ライン
日本国憲法 第25条 生存権
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
5 保護者(親)から衣食住の保証が全て無い (住所不定/家出少女、ホームレス、車中泊の常連、ネカフェ難民など)
医療福祉介入ライン(PTSDライン) (悲しくても涙が出なくなったりするが、まだ一応社会復帰可能)
6 虐待で怪我や病気など、逆に即時医療が必要 (殴られた怪我や病気により衰弱、一時的な入院や手術(即時保護)が必要)
7 虐待で心身に障害が残り、医療福祉が半永続的に必要とされるケース (性的犯罪の被害者/身体、精神障害など)
人格解離境界ライン(複雑性PTSD/cPTSDライン)(心が割れてしまう/社会復帰と日常生活が困難)
8 時間が解決せず、親子間の性的虐待や長期化する暴力など自死、家庭裁判などを選択する可能性
⇒8.5 羽馬さんのように解離性同一性障害を抱えたり、精神的に満身創痍で日常生活が困難な
書籍化や臨床心理士の教育本、新聞に載るレアケース(生きてるのが奇跡/珍獣/幻獣)
9 自死、虐待死カウントダウン (生きる意味、意欲を失い始める)
10 虐待死、ないしは再起不能 (死亡/ニュースになる手遅れな結末=羽馬さんやAiさんが危惧している世界)
できれば1、
なんとか3、
ダメでも5、
最悪でも7までで食い止めたいのが、虐待です。
本当はそれだけのステップがあって、みんなが急に自殺する訳じゃないんです…発見されない、光が当たらないだけ。
PTSDは普通の人が耐えきれないような"事件"…虐待などによって、心が傷付いて心の骨折をするもの。
複雑性PTSD(cPTSD)をわかりやすく簡単に言うと、
それを更に超えて…想像の限界を超えた虐待(拷問)を繰り返されたことで生存のために脳機能が変化するほど…
もはや心の全身複雑骨折(致命傷)…みたいなものです。単純に時間がたてば良くなるものでもないです。
骨折は時間がたてば自然に治ることも無くはないのかも知れないけど、
全身複雑骨折は放っといても治らない…と言うか放っておくと死にます…。
※cPTSDは難しいので、違いをうまく説明できず申し訳ないのですが、
詳細が知りたい方はご自身で検索してみてください。
(ふくしのしっぽは広く浅くのスタンスです)
さて、Facebookは実名登録が難点ですが、
大人の未来(全国虐待被害者会)は非公開グループですし、どうせ親は見ませんし(ぁ
虐待被害者ランチ会は匿名参加可能です。
虐待サバイバー(虐待被害者/虐待を生き残った人)から
スライバー(成長する人)、
スライバーから
ディフェンダー(仲間を守る人)、
ディフェンダーから、更には
オーダー(未来へ希望を繋げていく人)へと
虐待経験を乗り越えて、人生を取り戻したい方は、
ぜひ一度、福祉リンク集や羽馬さんの著書「わたし、虐待サバイバー」をご覧になってくださいね。
管理人も、買って読んで勉強になりました。
( ー`дー´)キリッ 宣伝費とか貰ってないからね!純粋にオススメ…
あ、読む際のフラッシュバックだけは気を付けてくださいね。
羽馬さんからも気を付けて読んでね!と事前に注意頂いた上で下痢しました。
虐待を受けても、幸せな家庭を築いて、虐待の連鎖を阻止した方々もいらっしゃるので
次回は、そんな幸せエピソードを取材予定です。
虐待で亡くなった方々と、助けられなかった知人2人と2匹にこの記事を捧げます。
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