介護技術(Care technology)
介護技術(Care technology)とは
介護福祉士さんを始めとする介護関連の方が習得する高度な介助法、である。
○○法、××式、とたくさんの技術体系、介護にも流派…があるようだ。
一般家庭の方でも杖をつく方の介助などは、教わればある程度の介助は可能だが、
日数の経過と共に要介護度は進行していく。つまり、徐々に難易度が上がっていくのである。
移乗(トランス)と呼ばれるベッド⇔車椅子、トイレへの初動(立ち上がり)の部分的なサポートから始まり、
全介助と呼ばれる寝姿が基本姿勢となった方の抱き起こしから、そのまま抱えて車椅子への移乗など。
高齢の方の健康状態により、
文字通り自立されている方(歩行可能な方)、
歩行がやや困難な方、
車椅子が必要な方、
そして全介助と呼ばれる状態…
ベッドに寝ている状態が基本姿勢になり、
ベッドから車椅子までの介助が必要な方まで、介護のステージ(要介護度)は様々である。
介護の難しさとは
介助の基本動作、というものは存在するが
介護は移乗だけに限らず、
要介護の方の意志や要望を汲み取り、
現在はどのような状態かを把握し、
その人、その時、その状態…その場に合った対応を考え、
人体の知識と介助の技術に加え、「その人に合った介助」という視点で実践することも含まれる。
その人、その日、その時、その場所での「正解」は合っても、それが次も正解とは限らない。
これが「介護の難しさ」…の一部だそうだが、
そこにやりがいや意義を見出す志の高い介護職の方達もいる。頭の下がる思いである。
介護職の悩みとは
介護、と聞いて思い浮かぶのが腰痛、そして難しさ、人手不足。
この3つの悩みは別々なようでいて、ある程度共通している。
介助、介護の仕事はもちろん移乗だけではないが、腰に負担がかかるのは事実。(腰痛)
自分と相手の体重(2人分/合計100kg前後)を支え、ベッドから車椅子、トイレ…またはその逆までを繰り返し行う。
ぎっくり腰になった経験のある人なら、腰痛の怖さというのは理解できる。すぐには治らないし、再発も怖い。
介護は腰痛と隣り合わせなのだ。介護される時を考えて、無理のない範囲での体重管理は推奨したい。
腰痛を予防(腰の負担を軽減)する高度な介助(移乗)技術もあるが、習得から実践までには時間がかかる。(難しさ)
折角資格を取って、介護士になっても腰痛予防を実践できるようになるまでに
腰痛などで離職する辛いケースも少なくないそう。(人手不足)
介護の自主勉協会とは
これらを解消する為に、沢山の介護技術があり…更にそれを研鑽する介護の自主勉強会(!)などが存在する。
介護技術に熟練した方の介助を体験すると、
「まるで無重力」「気が付くとベッドから椅子に座っていた」という驚きを経験する。合気道か忍術かと思ったほど。
これらの高い介護技術というのは、介護職全体で共有できれば業界の財産なのだが、
どこにでもある、誰でもできるものではなく、
経験年数の長い方(介護の師匠とも呼べる方)を探して教わったり、他職種の研修を通じて質を高めたり、
定期的に研鑽…研究と実践練習して学んでいく必要があるようだ。
特に職場では練習、ではなく本番になる為、なかなか練習環境がないとのこと。
現場で上手な方を見つけたら、ぜひ教わりたいというのは介護系もIT系も変わりない、だろう。
介護ロボットを使う、という選択肢があったとしても使用できない状況というのは存在する。
そのため、訪問介護などでは当面の間、高い介護技術を保有し続ける必要がある、と思われる。
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