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璃月七星の秘書、その身には人間と仙獣の血が流れている。
天性は優雅で穏やか、仙獣「麒麟」の優しさを併せ持ち、仕事に対しては実直かつ真面目に取り組む。
なぜそうまでして彼女は仕事に取り組むのか、甘雨にとって仕事とは帝君との契約を履行するものであり、そして璃月に住む数多の命に最大限の幸せをもたらすと信じているからだ。
月海亭の秘書、その身には仙獣「麒麟」の血が流れている。
甘雨は麒麟の血を引いているため、普段はとても静かで控えめである。また、仕事や食事など、頼まれたことは嫌でもこなしてしまう[2][3]。プライベートでは、北斗[4]や岩神の悪口を言われると、キレる傾向がある。
甘雨は数千年にわたり、璃月七星の不休の秘書として仕えてきた。重要な仕事ほど力を注ぐが、次第に神経質になって、ミスをしやすくなる[5]。
仕事のスケジュールが膨大で、残業することも多く、居眠りしがちである。そのため、仕事以外での友人はほとんどいない。年齢のせいか、物忘れがひどく、大事なことをよく忘れてしまい、恥ずかしい思いをする。自分の角、体重、幼少期について非常に敏感で、この3つのいずれかを前にすると、目に見えて動揺する。
半人半獣のハイブリッドである甘雨は、普通の人間の特徴と神々にしかない特徴を併せ持つ。
甘雨は若い女性の姿をしており、髪は淡い青色で、毛先が黒っぽくなっている。山羊の角のような黒赤の角が髪に沿うように生えており、その角には鮮やかな赤のマークがある。多くの人はこれを頭飾りと勘違いしているが、甘雨は積極的にこの誤解を解くよう勧めている。彼女の目は紫色の多色で、ピンクから金色に変化している。
白と紫の胴衣の下に金のアクセントが付いた黒の胴衣を着用し、燕尾服のように長い両端を持ち、袖はそれに合わせて分離されている。左腰には赤いクローバーリーフの結び目を持つ氷元素の「神の目」を載せている。彼女の衣装である霜麟聚露は、「三眼五顕仙人」の祝福が込められた優雅な衣装であると説明されている。また、首には黄金の鈴を下げている。
皆、麒麟は世の繁栄を示す瑞象と言うが
仁獣が人海で彷徨う孤独を、彼らは知らぬ。
璃月、ここに住む人々の多くは「玉京台」の生活に憧れを抱くが、その規則を知る者はほとんどいない。
人々は「璃月七星」が才能に溢れた集団であり、璃月の命綱を握っていることを知っているが、全ての決断がどのようにして決定されているのかを容易には理解できない。
人々は新しい年に公布される条例が市場を大きく動かすことを知っているが、それがどのようにして繁雑な議事録の中から抜き出され、理解しやすい言葉に書き換えられているのか知らない。
甘雨は「月海亭」の秘書であり、世の人々の目に映らない仕事をいくつも担当している。
人々は甘雨の地位を知っているが、それでも「月海亭」の秘書と、夜明けに埠頭で黙々と朝食を楽しむ彼女を結びつけるのは困難であった。
朝日が昇りきる前に、彼女は再び玉京台にある月海亭へと戻り、引き続き「契約」を完遂する為に働く。
――そう、それは三千年前に彼女と「岩王帝君」が結んだ契約なのだ。
Item_Companionship_EXP.svg 好感度Lv. 2
甘雨は、七星のうち誰か一人の「専属秘書」というわけではなく、「璃月七星」全体の秘書である。
その温厚な見た目とは裏腹に、その内には盤石な意思が秘められている。
このことを、仙人たちを率いる岩王帝君はとうに見抜いていた。
遥か昔、「璃月七星」が初めて璃月に現れたとき、甘雨は初代七星の秘書を務めることになった。
それから璃月七星は幾度となく世代交代を繰り返すも、そのそばにはいつも甘雨がいた。
それはその長い年月の間、璃月各所の膨大な書類の処理を全て甘雨が担ってきたことを意味する。
彼女は仕事量が七倍、百倍、千倍になったとしても、微塵も責任感を減らすことなく、あの最初の日から変わらずに働いてきた。
かつて、何が甘雨をそうまでして突き動かすのか理由を探ろうとした者がいたが、その答えは明らかになることがなかったそうだ。
「私がしたことは、帝君の功績と比べたら…足元にも及びません」
好感度Lv. 3
「私の仕事は、璃月に存在する数多の命に、最大の幸福を与えることです」
ほとんどの状況下において、甘雨は信頼に値する秘書である。
膨大ともいえるその仕事の数々を、彼女以上に上手く処理するものはいないだろう。さらに、彼女は璃月のあらゆる物事に対して、独特で鋭い視点を持ち合わせている。
ただ、甘雨が頼りになるのは「ほとんどの状況下」でのことであり、一部はそうではない。
肝心な場面であればあるほど、少しの失敗も許されないと力み、彼女は余計な緊張をしてしまうのだ。そして、その緊張のせいで失敗を犯す。
例えば、璃月の1年の中で最も重要な儀式のひとつである「七星迎仙儀式」でのことだ。
甘雨はある年の「七星迎仙儀式」に3分遅刻し、群衆が見つめる中、人混みをかき分けてやっと儀式の場に到着したことがあった。
その後、甘雨は顔を赤面させながら口ごもり、言い訳もせず、ただ心の中で「岩王帝君」に何千回と謝罪した。
仲のいい同僚は、この失態には何か裏があると考えた。
顔見知り程度の同僚たちは、帝君が特に気にしていないのを見て、それに倣うことにした。
プライベートでも付き合いのあるものは彼女を心配し、仕事量を調整するか、短期の休暇を取得するよう勧めたが甘雨は首を横に振った。
「今年の式典に来ていく衣装の飾りをどれにすべきか悩んでいたら、2時間も経っていました…」
ーーこのような理由を、甘雨は絶対に誰にも言わないだろう。
Item_Companionship_EXP.svg 好感度Lv. 4
千年はどれくらい長いのか?
それは萩花州に咲き誇っていた瑠璃百合が洪水により絶滅するほど長く、賑やかだった帰離原が戦後寂れて廃墟と化すほど長い。
千年はどれくらい短いのか?
甘雨にとって、それは瞬く間のこと。
凡人では想像もできない長い年月の中、甘雨は玉京台に座り続け、あらゆる書類を処理してきた。
全ての楼門の建設を記録し、すべての産業の繁栄を目にした。
甘雨は時間の流れを客観的に捉えていた。時間は白紙の上で絶え間なく更新される膨大な数字であり、あらゆる色を使って区分される必要のあるテーブルであると。
時間は、甘雨の心を変えることができなかった。彼女はずっと、「人」と「仙獣」の間で揺れ動いている。
麒麟である彼女には、人間の世界で起こるたくさんの争いを理解できない。
一方、その身に流れる人の血が彼女に、人間社会に融け込む希望を囁くのだ。
好感度Lv. 5
ひとたび仕事から離れると、甘雨は普段とは違う一面を見せる。
彼女には昼寝の習慣があり、まるで体内に寸分の狂いもない時計が埋め込まれているかのように、時間になると場所や状況に関係なく、体を丸めてすぐに眠ってしまうのだ。例えヒルチャールが彼女を囲みながら騒がしく踊っていても、彼女が目を覚ます事はない。
この習慣は最初「璃月七星」の身内同士の笑い話でしかなかった。
だが、ある日「天璇星」に同伴し昼食を外で済ませた後、満腹になった甘雨が道端に積まれた干し草の上で眠ってしまったことがあった。そして、そのまま荻花洲へと運ばれてしまい、荷下ろしの時に頭を地面にぶつけてようやく目を覚ましたという。
元の場所へ戻るまでの3時間、「天璇星」は甘雨が何も告げずに姿を消すやつではないと重々理解していたため、危うく失踪届けを出してしまう寸前だったそうだ。
その後、「今後、昼寝は安全な場所で行うこと」という訓戒を受けた甘雨は、落ち込みながらこう口にした。
「璃月は…どこも安全な場所ではないのですか」と。
甘雨の世間に対する認識が多くの人とズレているのは、彼女の中に仙獣の血が流れているからなのかもしれない。
Item_Companionship_EXP.svg 好感度Lv. 6
甘雨に仙獣「麒麟」の血が流れていることは、璃月港であまり知られていない。
緋雲の丘を通る時、彼女を初めて見る者は毎回、その長い髪から伸びている物について聞く。それに対し、彼女はいつも家に伝わる髪飾りだと誤魔化すのである。
「もし、みんなに本当のことを知られてしまったら、もっと距離を取られてしまいます…」
今まで、一度も璃月の民と親しくなったことなどないが、甘雨にとって心の距離を置かれることは悲しいことなのだ。
また、それとは別にもう一つ重要な理由がある。これが「麒麟の角」であることを正直に話してしまえば、好奇心から角を触る人が現れるかもしれないからだ。
ーー心理的や生理的に関わらず、角にも感覚があるのだ。
また他にも、甘雨が用心深く隠してる秘密がある、それが「体型の維持」だ。
麒麟は菜食主義者だが、璃月の料理はその名を天下に轟かせるほど美味であり、たとえ野菜料理であっても食欲を抑えるのは難しい。
そのため、町での生活に慣れた甘雨は、己の体型と体重を常に気にするようになった。
気づけば美味しいものに吸い寄せられていたなんてこともしばしあり、食欲をコントロールすることはドラゴンスパインで烈焔花を見つけるのに等しいくらい困難であると彼女は考えている。
だが、例え困難なことであっても、甘雨は努力を怠ったりしない。彼女は数千年前の魔神戦争中、毬のように丸々と太っており、その体型ゆえに巨獣の喉を詰まらせたことがあった。息の出来なくなった巨獣はいとも容易く降伏したという。
その恥ずべき過去を繰り返さぬよう、甘雨は何がなんでも体型を維持すると心に強く誓っているのである。
好感度Lv. 4
玉京台でよく見られる植物の特徴や習性を記した手記、その秀麗な字は甘雨の手書きによるものである。
手記は明確に部類分けされており、内容は簡潔かつ的確で、小難しい内容は分かりやすく要約までされている。例えば、瑠璃百合の保護の要点や霓裳花の移植についてなどだ。
読み物としても専門書としても、正式に出版しても良いレベルのものである。
ーー以上が、最初のページをいくつかめくった時の感想だ。
ページを後ろからめくった時、その内容に驚かされることだろう。
手記の後ろの数ページは、その大部分が黒く塗りつぶされているのだ。
じっと目を凝らすことで、そこに各種野菜の育て方が記されていることを辛うじて判別できる。
「自分で野菜を育てられるようになると、食欲をコントロールするのがもっと難しくなります」
甘雨は拳を強く握りしめながら己の欲望を抑え、苦労してまとめ上げた成果を全てなかったことにしたのである。
ある日の事、お腹を空かせた甘雨が花の水やりをしようとした時、霓裳花へと頭から突っ込んでしまった。その時、もしこれがスイートフラワーだったらと妄想することで、自分の食欲を紛らわせたという。
そして、そのまま昼寝の時間になり、彼女は山積みのスイートフラワーに包まれる夢を見るのであった。
Item_Companionship_EXP.svg 好感度Lv. 6
麒麟は仙獣の中の仁獣であり、露を飲み、稲を食す。
生きた虫を踏まず、生きた草を折らず、群れず、旅をせず、罠に入らず、穏やかで寛大で、温厚で優雅な一族だ。
過去に海の中で巨獣が暴れまわり、足元の大地が脅かされた時、平穏という言葉は日常の中から消え去った。
三千年前、甘雨は岩神モラクスの召喚に応え、魔神戦争において彼に助力した。
戦争が終結すると、彼女は璃月に残り、人々がより完璧な国を作り上げるための手伝いを始めた。
初代の璃月七星が補佐を必要とした時、彼女はこの任を引き受けて七星の秘書となる。
そして彼女がこの決断を下した瞬間、腰元に「神の目」が現れたそうだ。それは彼女に卓越した肉体と、世界と共鳴する力を与えた。
その時、甘雨の心は平和と安堵に満たされていた。
どんなに強くなろうとも、「神の目」を使うことはないだろう。これは璃月を守る最後の手段である。
仙獣と人間の混血として、彼女は二つの種族の架け橋となることを選択した。そして「神の目」は、その新しい責任への証人である。
キャラクター | ボイス |
---|---|
| |
| |
|
言語 | 正式名称 | 直訳の意味 (英語) |
---|---|---|
日本語 | 循々守月 Junjun Shugetsu[!] | |
中国語 (簡体字) | 循循守月 Xúnxún Shǒuyuè | |
中国語 (繁体字) | 循循守月 Xúnxún Shǒuyuè | |
英語 | Plenilune Gaze | — |
韓国語 | 리월의 수호자 Riwol-ui Suhoja | Guardian of Liyue |
スペイン語 | La Vigía del Plenilunio | |
フランス語 | Défense fervente | Fervent Defense |
ロシア語 | Взгляд полнолуния Vzglyad polnoluniya | Look of Full Moon |
タイ語 | ผู้พิทักษ์แห่งจันทรา | Guardian of the Moon |
ベトナム語 | Người Bảo Vệ Tận Tâm | |
ドイツ語 | Mondhüter | Moon Tender |
インドネシア語 | Plenilune Gaze | — |
ポルトガル語 | Defensora Devota |
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