0176 黒服のこと

ページ名:0176 黒服のこと

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 黒服にも色々ある。
 諜報関係であちこちスパイ行為を行っている部署、各都市や各国の活動拠点(通称分校)の維持と作戦支援のための部署(各々小隊、中隊規模)、学校の維持管理と作戦支援のための部署(大隊規模)とあり、学校の総兵力は、生徒を除くとちょっとした連隊規模となる。
 学校の組織図は、純粋に学校運営のための省庁組。中功商会の商業部門と研究開発部門。そして鐵池政治塾実働部隊である黒服の四つに分かれている。
 各々のトップに生徒がいるように思われるが、実際は中功商会の中功綾夏以外、組織図に生徒はいない。
 黒服に関しては、新兵の採用は極めて稀で、世界各国から強者が採用されている。

 俺のいるのは、学校の駐屯部隊で、基本は四交代七時間勤務制となっている。この基本勤務は実のところイマイチぱっとしない給料だ。傭兵稼業の安さを見るとそんなものかというものだが。
 作戦は基本的に志願制で、そこでの手当てが破格だ。作戦に参加するために必要なスキルは、日々の訓練による。訓練と学習の支援があるため、自己研鑽と忠誠心が向上するという仕組みである。
 校内で出来ない訓練などは、自衛隊や米軍の施設や設備を借りる事が多い。これは生徒が様々なインストラクションを行ったバーターとして行われる。

 平素は組織図の編制の通りに訓練や仕事を行うのだが、作戦の時には、志願した者がその時限りの編制に加わる事になる。
 訓練も志願制の訓練があるので、割とスカスカの中、平素の仕事をする事になる。
 勿論、他の作戦や部隊との融通なのがあるので、仕事が回らなくなる事はないのだが。

 定常的な仕事は部隊のメンツによって組み合わせが異なり、日々の警備や、施設の管理、装備品の整備以外にも、中功商会の手伝いや、校内のシステムの構築、開発とメンテナンス、施設の建設、研究の支援などと、殆ど何でも屋の様相を呈している。
 尤も、こういう仕事をしていると、仮に傭兵稼業を引退しても何かしらの仕事が出来るので、割と真面目にスキルアップを考えて仕事をしている。

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