0090 大佐の孫がテレビに出てた話

　さるアメリカの番組。アメリカ人による文化盗用についてどう思うのか？　アニメに於ける"顔の欧米人的表現"についてどう思うのか？　これについてまとめられた番組だ。
　日本のサブカル業界で働くアメリカ人にもインタビューしている。そこに登場したのが、アレクサンダー・Ｆ・ポーター大佐の孫――らしい、キャサリン・ポーターである。恐らくそれも偽名なんだろうなと思いつつ、よくもよくも素顔を曝す事が出来たなと思ったものだ。

　インタビューに答えて言う。
「結局、黄色くって目がつり上がってて出っ歯じゃないと日本人に見えないって差別主義じゃない？
　着物をアメリカ人が着るのを文化の盗用って言ったり、日本料理として紹介された、カレーまんや日本のラーメンをインド料理や中国の料理だって言って批難したりするのは、日本文化が普く浸透するのが気に入らない差別主義者の考えじゃない？　日本人がそれを喜んでいるのを無視して、何とかして世界の日本化を防ぎたいだけでしょ。
　そもそも、それを批判している東洋人って本当に日本人なの？　名前に漢字っぽいの使ってるから日本人だと思ってるだけじゃないの？
　結局、日本に対する理解が薄い人間ほど、こういう問題をナイーブに捉えている。
　私の身の回りの日本人は大抵そういう文化盗用大好きだよ。アメリカ人が書いたニンジャアクション小説とか、サムライのゲームとかね。それとも、日本人は未開人だから馬鹿にされているのに気付かないとか言うの？　それの何処が差別主義じゃないの？　誰が文化を冒涜しているのか見え透いているじゃない。
　文化は生き物なの。国境を越えて生きていけばどんどん大きくなる。それがお嫌いなのよ。日本人に差別的な意識がある人間が」

　まぁ、よくもよくも言うなと思うが面白い話であった。
　尤も、様々なアメリカ人がいるのは知っているし、そういうインタビューもあった。だけれども、ヘンタイさん達が勝って欲しいと思った次第だ。