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エヴァンゲリオンは、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する架空の兵器。正式名称は汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン(はんようひとがたけっせんへいき じんぞうにんげん-)である。
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の略称は「エヴァ」もしくは「EVA」であるが、本項で取り扱う兵器としての「汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」の略称表記は公式の資料や関連書籍上ではアルファベットの「EVA」で統一されており(一部例外として初期の関連書籍や漫画版等では「エヴァ」と略称表記されることもある)、本記事でもそれに準ずることとする。
また、本記事では、テレビアニメ以外のメディア(ゲームや漫画作品など)において登場するEVAについても述べる。テンプレート:ネタバレ
使徒と呼ばれる謎の生命体の殲滅を目的としたE計画により製作された汎用人型決戦兵器。ロボットのような機械兵器ではなく、巨大な生命体を装甲板を兼ねた拘束具で人型になる様に覆ったものである。人造人間と呼称されるが、実際はアダムもしくはリリスと呼ばれる「生命の起源」を人類がコピーして作ったもの。A.T.フィールドを展開する使徒に対して、人類が保有する唯一の対抗手段とされる。
語源は「福音」を意味するギリシア語のエウアンゲリオン(ευαγγελιον,euangelion)より[1]。またその頭3文字を取った略称Evaは、聖書の創世記に登場する最初の女性・エバ(イヴ)にも掛かっている。
機体番号表記については日本国内で建造されたEVA零〜弐号機(弐号機は、設計・部品建造を日本で行い、ドイツでは組み立てのみを行った)は漢数字で、日本国外で建造されたEVA3号機〜13号機はアラビア数字で表記するという設定が存在しており、脚本や漫画版、スーパーロボット大戦シリーズなどでは一貫して、これに則した表記がなされている。一方、漫画『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』やゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』、『スーパーロボット大戦F完結編』、バンダイから発売された「プラモデル」、「超合金魂」や、海洋堂から発売された「リボルテック」では「3号機」を「参号機」と表記している。
エヴァンゲリオンの箍とも言える部分の一つ。神経接続や生命維持システムは外部からの干渉で切り替えが可能だが、機体の稼動に関してはこちらが優先される模様。初号機は何故かエントリープラグ挿入口部分の装甲の開き方が他の機体と異なる。
エヴァンゲリオンのコックピットを内包した挿入型容器。緊急脱出装置をも兼ねており、緊急時には挿入口から射出される。このときは小型のロケットモーターによって安全圏まで飛翔・パラシュートにより着地する。
エヴァンゲリオンを操縦する為にパイロットが座る内包型コックピット。L.C.Lに浮かぶ形でエントリープラグ内に納められる。基本的には一人乗りだが、エントリープラグの容量上複数人を載せる事は可能。但しシンクロ率はその分落ちてしまう。シート後部には機体を動かす為のプログラムや自爆プログラム等を収めた巨大なハードディスクドライブを搭載しており、ダミープラグシステムもこの中に記録させている。
最初に製作されたプロトタイプ(試作機)で実戦投入の予定もなく、そのため肩部ウェポンラックなどの装備もされていない。レイの起動実験中に暴走したため、凍結されていた。第5使徒ラミエル襲来直前に凍結解除して起動に成功、「ヤシマ作戦」に投入され、大破。その後に弐号機と同じ形状の装甲板と肩部ウェポンラックを取り付け機体色も青に変更する改装を施され、第9使徒マトリエル戦から実戦配備された。この実戦用形態は商品化される際などは零号機・改と呼ばれ[4]、第壱話よりオープニングフィルムに登場している。第16使徒アルミサエル戦において、使徒もろとも自爆。第3新東京市と共に完全に破壊された。
制作元については、第弐拾壱話で赤木ナオコが「アダムより人の作り出したもの」としてプロトタイプで脊椎と頭部、腕部だけの零号機を紹介する事、初号機が唯一リリスよりコピーされたものであることからアダムより作られたとする説と、アダムと呼ばれていたものが実はリリスであった事から、リリスより作られたとする説がある。
コアについてはファンによって様々な説が唱えられたが、現在までに公表された設定資料中には明言したものはない。ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では、コアに魂が入っておらず、レイがシンクロに長期間を要したのはそれが理由であると解説されている。
リリスより製作された、EVAシリーズのテストタイプ(実験機)。搭乗者の生命に危機が迫ると、突如コアが反応して搭乗者の意思に関係無く暴走する。その際、口腔部が大きく開かれて野獣のような咆哮を挙げる。第拾九話では第14使徒ゼルエルを捕食しS2機関を獲得。以後、活動限界は、ほぼ無くなる。エヴァンゲリオン初号機は4400万馬力を誇り、パイロットの精神状態、シンクロ率状態により、設定以上の出力を発揮する。最高で1億4400万馬力を発揮した。あと、劇場版第25話でエヴァンゲリオン弐号機が大型タンカーを軽々と持ち上げたが、この行為は最低でも2200万~3500万馬力はないと不可能である。余談だがサターンV第1段F-1ロケットエンジン5基の総出力を馬力に換算すると、約1億6千万馬力に達するが、これは現在までのところ人類が開発したものの中では最も高出力のエンジンである。
初起動は第3使徒サキエル戦であるが起動前にエントリープラグ未挿入の状態であるにもかかわらず、落下物からシンジを守るために起動している。初シンクロ時にプラグスーツの補助なしに41.3%と高シンクロ率を示すも、左手首を折られ、右眼を光の槍に貫かれて中破する。だが、その後機体は暴走し(1度目の暴走)、左手首の自動再生、使徒のA.T.フィールドを侵蝕・中和等の圧倒的戦闘力を見せつけ、使徒を殲滅する。第4使徒シャムシエル戦では初のEVA専用火器を使用するも効果はなく、活動限界時間一杯までのプログ・ナイフでの接近戦闘にて辛くも殲滅する。第5使徒ラミエル戦は一度は敗北するものの、零号機と共にヤシマ作戦を行い殲滅。旧東京市都心の第28放置區域でミサトの援護により、暴走したJA(ジェットアローン)を静止する。第7使徒イスラフェル戦は弐号機が作戦に加わり、両機体の動きを同調させるユニゾン特訓の末、使徒を殲滅する。第9使徒マトリエル、第10使徒サハクィエルは、戦列に復帰した零号機と3機で殲滅する。第12使徒レリエル戦で、敵の本体である影に取り込まれディラックの海を彷徨い、シンジの生命維持に危険が迫ったとき、碇ユイの魂が目覚め、2度目の暴走を起こし、上空に浮かぶレリエルの影を引き裂き帰還。さらに、その時点でレリエルを殲滅する。第13使徒バルディエル戦では、戦闘を拒んだシンジに業を煮やしたゲンドウが彼のエントリープラグにダミーシステムを起動、バルディエルを3号機ごと無惨に解体・殲滅する。その戦闘の後、ショックを受けたシンジが怒りのあまり初号機の機体内に篭城し、ゲンドウに謝罪を要求するもゲンドウの命令でL.C.Lの圧縮濃度を限界まで上昇させられ強制排除される。この事件以降、シンジが搭乗を拒否した為、第14使徒ゼルエル戦では代わりにレイが搭乗したが、以前はシンクロ可能であったレイや、ダミープラグすらも受け付けなくなる。第14使徒ゼルエル戦での戦闘で弐号機、零号機の無惨な結果を目撃し、加持に諭されたシンジは再び初号機に搭乗し、左腕を失いつつも敵を追い込んだがついに電源が切れ、停止する。その後シンジの声に反応するかの様に再起動及び3度目の暴走が起きる。再起動した初号機はシンクロ率が400%を超え、第14使徒ゼルエルの腕を引きちぎり、その腕を自らの左腕へ変換した後、ゼルエルのA.T.フィールドを破壊、ゼルエルを捕食しS2機関を獲得する。ここで初号機は覚醒を果たし、他のEVAとは一線を画す存在へと変化した。その後、人類補完委員会は再度の暴走を警戒し、命令により使用を凍結されたが、第16使徒アルミサエル戦で物理的融合されそうな零号機を救出するため、ゲンドウが独断で凍結解除を発令し、戦闘へと復帰する。第17使徒タブリス戦では、タブリス(渚カヲル)が外部から操る弐号機と戦闘、撃退し、さらにタブリス(渚カヲル)を握り殺した。
劇場版第25話では戦略自衛隊がシンジと初号機との接触を絶つためにケージに注入した硬化ベークライトに拘束され搭乗できなくなっていたが、弐号機が量産機に捕食されているときに無人のまま起動、ベークライトを破壊しシンジを搭乗させるとジオフロント内に出現した。
劇場版第26話では、弐号機の無残な姿を見たシンジに触発され暴走(4度目の暴走)、背に四枚の十字翼型A.T.フィールドを展開。A.T.フィールドを背負ったまま月の地面にあったロンギヌスの槍を召喚する。その状態をゼーレに利用され、人類補完計画(サードインパクト)を発現させてしまう。だが、シンジはその世界を望まず初号機は同化したリリスから分離、地球を包み込むほどの巨大な12枚の赤い翼を展開しリリスと黒い月を崩壊させ、自らが持つロンギヌスの槍と量産機の所持、及び共鳴させていたロンギヌスの槍のコピーをすべて破壊、人類補完計画を破局する。搭乗していたシンジを地球に残し宇宙へと旅立った。
ゼルエル戦において暴走し四つん這いになって瀕死のゼルエルに這い寄っていくシーンがあるが、これは監督が「餓鬼をイメージして描いて欲しい」とアドバイスしたためである。
アニメ版ではレイが搭乗したのは互換起動実験および対ゼルエル戦で出撃しようとした時のみだが(後者は初号機にシンクロを拒絶された)、貞本義行による漫画版では第1話でレイが搭乗して出撃、シンジとミサトを救うシーンがある。
アダムより製作された、エヴァンゲリオンの量産化を前提として開発された、いわば先行量産機。アスカの言葉を借りるなら「本物のエヴァンゲリオン」と呼べる機体である。フルパワー時には頭部拘束具が一部展開、素体の4つ目を露わにする。
NERVドイツ第3支部で組み立てられ、第八話において日本に移送中、第6使徒ガギエルの攻撃を受けたためアスカの判断で起動。初戦を見事勝利で飾る。その後、他の2体と共に使徒殲滅に当たっていたが、第13使徒バルディエル戦で一瞬の躊躇をつかれ敗北、第14使徒ゼルエル戦においては一切の攻撃が通じず両腕、頭部を切断されて大破する。この連敗と、その両者を倒したのが双方とも初号機であったことにより、アスカのプライドに綻びが生じ、シンクロ率が下がり始める。その後、修理はされたものの、第15使徒アラエル戦においてアスカが精神的ダメージを受けたため、更にシンクロ率が低下、第16使徒アルミサエル戦では起動すらできない状態となった。その後、廃人と化したアスカの代わりにやってきたフィフスチルドレンにして第17使徒タブリス=渚カヲルの力により無人で起動。彼に従いセントラルドグマへ侵入するが、追ってきた初号機と戦闘になり、初号機によって首筋と頭にプログ・ナイフを突き刺されて活動を停止させられる。
劇場版第25話ではアスカを保護するべくエントリープラグに載せてジオフロント内の地底湖底に配置される。そこに戦略自衛隊の爆雷攻撃が行われた事がアスカに死の恐怖からくる生への執着を蘇らせた。それに弐号機内のアスカの母の魂が呼応し、母の存在を感じたアスカは復活、周囲の戦略自衛隊を壊滅させたがアンビリカルケーブルは切断されてしまう。そのあと弐号機殱滅に投入されたS2機関搭載の量産型EVAシリーズ9機に対して内部電源の3分30秒でほぼ全てを撃破する活躍をみせたが、1機が放ったロンギヌスの槍(コピー版)がA.T.フィールドを貫通、頭部に直撃し同時に制限時間の活動限界を迎えてしまう。身動きの取れない弐号機は再起動したEVAシリーズに鳥葬のごとく内臓を食い尽くされ、アスカの「(量産機を)殺してやる・・・・!」と言う強烈な意思が暴走(覚醒)を引き起こしかけるも、最後は8本の槍によって串刺しにされ完全に沈黙した。
TVシリーズ第弐拾四話までと劇場版第25話とでは頭部や肘、肩および前腕と胴体の太さなどのバランスが異なる。これはTVシリーズの弐号機は山下いくと(零〜4号機)がデザインしたのに対し、劇場版の弐号機は本田雄(量産機)が再デザインしたためである。
漫画版では渚カヲルがアルミサエル戦で乗機とする(アスカの精神崩壊がアラエル戦直後にされたため)。レイの零号機と同様にアルミサエルの浸食を受けるが、カヲルの力により同化は免れる。この戦いでデュアルソーに物理融合したアルミサエルによってデュアルソーを奪われ左足を切断されている。
デザインの着想はシューティングゲームのPCエンジン版「超兄貴」に登場する「エル&トポ」から得られている[6]。デザイナーは「常にEVAにはダイバーのようなイメージをもっている」とのこと。
アダムより製作された。米国NERV第1支部製。頭部以外は弐号機と同じで、頭部は角が無い以外は初号機と似ている(プラモデルの説明書にあるラフスケッチには、初号機の後頭部にある部分と似た物体が描かれている)。
米国より移送中に第13使徒バルディエルに寄生され(積乱雲に潜んでいたとされる)、松代で起動実験中に使徒として覚醒、第3新東京市に向けて活動を開始する。零号機、弐号機を活動不能に陥れるが、ダミープラグによって暴走した初号機との戦闘の末、原形を留めないほどに破壊される。最後にトウジが閉じ込められたエントリープラグは、初号機によって握り潰される。搭乗していたトウジの結末は、TVシリーズでは左脚切断の重傷、漫画では死亡と展開が異なるが、これはTVシリーズプロデューサーの大月俊倫(キングレコード/当時)が番組製作前に出した、「どんな内容でも構わないが、子供が死ぬようなアニメだけは見たくない」という要求を受けてのものである。
ただ、大月プロデューサーは3号機の登場シーンを、オンエアから2年経った1997年になっても見ておらず、存在も知らなかった。このため、新宿のとあるビルで「打ち上げ」に参加した際、エヴァンゲリオンのプラモデルシリーズ(バンダイ)の中に見知らぬ「黒いエヴァンゲリオン」(=3号機)があるのに気付いた大月は、「誰が許可したんだ、こんなもの」「なんで、こんなのあるんだ」「メーカーが勝手にこんなん作りおって」と憤慨したという[8]。
『新世紀エヴァンゲリオン2』では条件を満たすことでトウジが3号機のパイロットとして戦列に加わる。その後も条件によっては使徒に寄生されずに最後まで運用される。またいくつかのシナリオではスタート時点から3号機パイロットとなっている。N64版では、ゲームモードによっては選択・使用が可能。スーパーロボット大戦シリーズに登場する場合は、イベントによってはバルディエルを浄化して正式運用される場合もある。ただし、初登場したスーパーロボット大戦F完結編ではバルディエルとしての3号機ではないが、敵として登場する。スーパーロボット大戦αでの武装は後述のプラモデル化された際に付属した武器の数と種類が同一である。
なお、プラモデルでは、使徒侵食前の3号機と、使徒侵食後の3号機(第13使徒バルディエル)版がある。ちなみに腕パーツと一部パーツ以外は共通となっている。
アダムより製作された。米国NERV第2支部でのS2機関の暴走により、周りの関連研究施設と共に消滅してしまう。TVシリーズでは外観描写は無い。形状は3号機と同一であり、カラーリングのみシルバーと異なる[9]。ゲームなどで出現するが、それについては詳細の説明を参照。プラモデルやアクションフィギュアは発売されている。
アダムより製作された。9体の量産型機。カヲルがベースとなったダミープラグにより稼動する。S2機関を搭載。収納展開が自在な翼を背面に内蔵しており、自力飛行が可能。携帯武器は諸刃の剣(脚本では槍となっている)であるが、これはロンギヌスの槍(コピー)に変形する。ウェポンラックを装備していないのも特徴である。
ウナギのような眼の無い頭部が特徴。また、エントリープラグ挿入口や全体的なデザインが他のEVAと異なった設定になっている。これは零〜4号機を山下いくとがデザインしたのに対し、量産機のデザインは本田雄が手掛けたことによる。再起動や捕食、再生など、EVA初号機の暴走状態と非常に酷似した行動パターンを持つ。
劇場版第25話では、ジオフロント内の戦略自衛隊を壊滅させた弐号機に対抗するために輸送機から投下され弐号機と交戦した。弐号機の圧倒的な戦闘力の前に終始不利な展開だったが弐号機の活動限界間際に9号機が放ったロンギヌスの槍によって弐号機の頭部を串刺しにする。動けない弐号機に対し全機再起動、再生した量産機は弐号機を鳥葬のごとく捕食した後、全機で上空からロンギヌスの槍を突き刺し葬った。第26話では、レイと同化したリリスからのアンチA.T.フィールドにより、頭部がレイの顔になる。その後、初号機を依代にし、サードインパクトを誘発させ各機自らのコアにロンギヌスの槍を突き刺しS2機関を共鳴、およびアンチA.T.フィールドを展開。地球上の人間、全てのA.T.フィールドを無力化し、人類全てをL.C.Lへと還元させた。しかし初号機によって、量産機のロンギヌスの槍は全て破壊されてしまった。その後量産機は全て活動を停止、石化し地上へと降下した。
見た目での区別はつかないが、脚本や絵コンテでは9体の量産機はそれぞれ全て機体番号で区別されている。製作地は、5、6号機がドイツ、8号機が中国である。
弐号機によって破壊された順番は9号機(頭部を潰され背骨を折られる)、11号機(プログ・ナイフを頭部に突き刺される)、7号機(プログ・ナイフで右手を切断され首をへし折られる)、6号機(諸刃の剣で袈裟懸けに斬られる)、12号機(諸刃の剣で腹部から上下に切断される)、8号機(諸刃の剣で左足を切断される)、10号機(ニードルガンで頭部を刺される)、5号機(喉元を握りつぶされ13号機と同時にみぞおちを貫通される)、13号機(5号機越しにコアを鷲掴みにされる)である[10]。
量産型のプラモデルは2種類存在しており、通常版は頭部パーツが2種類の形状の交換式で武器は諸刃の剣、「最終戦仕様」版は頭部の口が開閉可能なギミックがあり武器がロンギヌスの槍(コピー)である、という違いがある。
新劇場版では、正式名称が汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオンと変更された。
『新劇場版:破』では改装後もヤシマ作戦前とカラーリングは変更されていない一方、2号機の物と同じ肩アーマーが追加され、胸部アーマーも2号機の物と同じになった。第10の使徒との戦闘ではN2弾頭装備のミサイルを抱えて特攻するも撃破出来ず、レイごと第10の使徒に捕食されて取り込まれてしまう。
細部のデザインやカラーが変更された以外は旧世紀版と同じ。シンジの身に危険が迫ると暴走する。新武装としてガトリング砲が登場、第5の使徒に使用するが有効な打撃は与えられなかった。『新劇場版:破』における第10の使徒との戦闘では、「世界がどうなってもレイだけは助ける」というシンジの意志の下、「擬似シン化第1覚醒形態」へと覚醒。シンジに完全にコントロールされた状態で秘めた能力を開放した。拘束具の蛍光グリーンの部分が赤に変色し、頭上にエンジェル・ハイロゥのような光輪が出現。切断された左腕をA.T.フィールドで補った上に、A.T.フィールドの衝撃波で使徒を吹き飛ばし、両目からは光線を放つなど旧世紀版におけるゼルエル戦以上の戦闘力を見せつけ、更に使徒に取り込まれたレイを使徒のコアから救出している。プラグ深度は180以上にも達しており、リツコをして「人の域を超えた」と言わしめた。レイの姿を取った巨大なヒト型と融合してサードインパクトを発生させかけた。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では頭部に短い角が追加され、初号機・零号機同様カラーリングが変更された。また、名称も漢数字からアラビア数字の2号機に改められている。新武器として超電磁洋弓銃、サンダースピアを使用した他、左右両方のウェポンラック内部にナイフホルダー、および連装ニードルガンのペンシルロックを固定装備として格納してあり、劇中で最も多くの武装を使用した。3号機の到着と共に「各国はEVAを3体しか所有出来ない」というバチカン条約に抵触した為、凍結されてしまう。第10の使徒戦でマリが凍結を無断解除、そのままアスカの代わりに搭乗。裏コード「ザ・ビースト」の発動により「獣化第2形態」となって奮戦し、左腕を失ってもA.T.フィールドを食い破るなどしたが、最終的には大破。シンジをシェルターからジオフロントに連れ出した後、活動を停止した。
フェイスマスクが赤色になっているなど、細部カラーリングが異なる。旧世紀版ではシンジの親友である鈴原トウジが搭乗したが、新劇場版ではアスカが搭乗する。新劇場版における各部の変更点についてはヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を参照。
テレビ版と同様、具体的な描写はない。稼働時間の限界を延長する(新劇場版ではS2機関という表現はない)試験機であったが、事故により消滅した。試験内容の詳細はリツコですらほとんど知らされておらず、「事故」との見解にも加持が疑義を示している。テレビ版と同様に、形状は3号機と同一であり、カラーリングのみシルバーと異なる。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に登場するEVA。名称が示す通り、汎用性に優れた他のEVAと大きく異なり、NERV・ベタニアベースに封印されている第3の使徒の封印監視を目的に、同施設内での戦闘に特化した特殊な形態・機能を持つ。急造品の機体であるためか、プラグスーツは旧式で、シンクロ開始時に苦痛を伴う。加えて、インテリアと腕部がケーブルでつながれていてパイロットの身体の動きが制限される、インダクションレバーのトリガーの数が多いなど、機体制御や操縦システムに粗が目立つ。
頭部と胴部は従来のEVAとほぼ同様の形状をしているが、下半身は4本足の多脚型で先端には車輪のようなものがあり、狭い空間でスムーズに旋回などを行うことが可能。脚部にはブースターノズルを装備している。また、胴体の下部にはドリルが二つ装備されており、急減速の際に地面に突き立ててブレーキ代わりに使用する。腕はヒジから先が義手として機械化されており、左腕は二本爪のマニピュレーター。右腕にはランスを装備しているが、ランスを排除すると左腕と同じ二本爪マニピュレーターになる。これらの仕様はマリに言わせると「鈍重」「パワー不足」とのこと。
機体の特性上アンビリカルケーブルは無く、代わりに肩部先端にあるパンタグラフによって電力を得ており、そこから背面へ伸びるケーブルによって本体に電力を供給している。背面には脱出ユニットを背負っている。エントリープラグが挿入口から射出され、ユニットと連結、その後にユニットに装備されているブースターが点火され機体から分離し飛行するというシークエンスで脱出が行われる。
『破』冒頭で、復活した第3の使徒と交戦。地下の「辺獄エリア」から「アケロンエリア」への侵入を許すも、マニピュレーターで使徒のコアを握り潰す。その際、稼動状態がフルパワーに達したためか初号機と同様の口を開く描写がある。マリはエントリープラグごと脱出し、自爆プログラムを起動。機体を道連れに使徒を殲滅した。劇中でこの事件自体が5号機と第3の使徒を葬り去るためにゲンドウらの指示で加持リョウジが工作した物である事が示されている。
『序』のラストシーン、月面のタブハベースにおいて、旧世紀版のリリスのような外見の黒い巨人が登場しており、これがベースになっているため、その他のエヴァンゲリオンとは建造法がまったく異なる。『破』の序盤では建造中であり、建造現場上空をゲンドウと冬月が視察に訪れている。終盤で完成、カヲルが搭乗してネルフ本部上空に飛来。サードインパクトを起こしつつあった初号機を手にした槍で停止させた。『序』『破』の予告では「エヴァ6号機」と、劇中では「マークシックス」と呼称されている。予告編においてバイザー内部には初号機と似たような形状の双眼がある。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』に登場すると予告されたEVA。予告にそれと思しき特異な頭部デザイン(初号機の擬似シン化第二覚醒形態の頭部形状に酷似)の機体が一瞬表示されるのみで、詳細は不明。初号機・mark6同様の角らしき物、イヤリングのような意匠、睫毛のような模様、巨大な光の輪が確認できる。また8号機が存在する以上、7号機も存在するはずだが、そちらに関しては言及されていない。
『新世紀エヴァンゲリオン2』においては隠し機体として登場するが、ゲーム版『鋼鉄のガールフレンド2』では本編同様消滅している。機体色以外は3号機と同様の形状。プラモデルやアクションフィギュアが発売された。ちなみに『新世紀エヴァンゲリオン2』では、カヲルと4号機は実は互いに交信しており(カヲルは『彼』と呼ぶ)、ネルフ本部上空に現れた異空間からカヲルの呼び掛けにより姿を現す。また『シークレット オブ エヴァンゲリオン』では、主人公であるNERV諜報部員剣崎キョウヤの手により、S2機関暴走という理由を捏造して第2支部を丸ごと葬り、その影で密かに機体をNERV本部に搬入したという経緯で登場する。こちらもまた、3号機とは塗装以外のデザインは全く変わらない。
『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜使徒再び〜』では、左腕に防御兵装が追加されたオリジナルのデザインで登場。『CR新世紀エヴァンゲリオン〜最後のシ者〜』では、新劇場版の他のエヴァ同様に細部のカラーリングが異なったデザインで登場。左腕に装備した半透明のシールドで第6使徒の加粒子砲を防ぎ、右腕に装備したロンギヌスの槍を投擲している。
ブロッコリー製作のゲームに登場するオリジナル機体。『名探偵エヴァンゲリオン』では乙型、『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』では乙号機と呼称するが、同一の機体である。他のエヴァンゲリオンにはない翼が装備されており自律飛行が可能。ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』ではゼーレ査察官渚カヲルの専用機。初登場はボウリングのピン型の死徒襲来のとき。死徒と疑われたボウリング場を破壊しようとした。また、虫歯型死徒襲来の際は3号機を死徒と疑い連行しようとした。最後のボスであり死徒として覚醒したカヲルを取り込みターミナルドグマで初号機と対決した。第1形態と第2形態がある。
ブロッコリー製作の『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』エンドレスモードにおいて、41番目の敵として登場する。ゼーレが極秘裏に開発したエヴァンゲリオンで、エヴァンゲリオン乙号機の兄弟機。背部にエヴァとしては初となる円形状のビーム兵器を装備している。さらに、この武装は分離することでオールレンジ攻撃が可能。このビットは複数のサイズが存在し、すべてを合体させることで、強力なビーム砲としても使用できる。この武装は、背中に固定された状態でも使用できる。解説書では、雨龍・凱龍等と記されているが、正式名称は不明。第1形態と第2形態がある。
(以下は劇中に登場せず)
マゴロク・エクスターミネート・ソード(マゴロックス)大型の日本刀状の刀。マゴロク・E・ソードと略される。初出はアニメ雑誌『ニュータイプ』1996年1月号表紙の山下いくと画のイラストより。見栄えがいいためかフィギュア等の立体造形物やゲームでは頻繁に登場し(『スーパーロボット大戦シリーズ』では初号機の必殺武器扱いである。『スーパーロボット大戦α』では居合い斬りのモーション、『第3次スーパーロボット大戦α』では上段から振り下ろす)、山下が制作総指揮をつとめる『エヴァンゲリオン ANIMA』でも初号機F型装備の武装として登場した。『ニュータイプ』表紙にて発表された当初、鞘先端と柄先端は厳密には設定されていなかったが、後述のカウンターソード共々、詳細に設定画が描き起こされている。なお2タイプがあり、ステージ1は試作品で刀身にA.T.フィールドが発生できず廃棄され、実戦投入されたものは『エヴァンゲリオン ANIMA』に登場したステージ2仕様からである。名前の元ネタは「関孫六」で知られる孫六兼元から。マゴロックスの柄部分上部にある黒い扇状の部分にある「SEKI」のマーキングからもこれが伺える。カウンターソードPlayStation用ゲーム『スーパーロボット大戦α』に登場。いわゆる脇差のような形をしているが刀身の根元上部に銃口がついており、柄にあたる部位に内蔵されたトリガーを引くことで発射可能。刃の峰の後ろに付いている白い円柱状の部分がマガジンとなっている。元々はバンダイのプラモデルLMHGシリーズ『エヴァンゲリオン初号機 輸送台仕様』に前述のマゴロックスを付属させる際、バンダイ担当者から「設定画があるならぜひ欲しい」との要望により設定画が描き下ろされた。山下は当初鞘(ソードパレット)に収めて肩部ウェポンラック後部に装着するように考えていたが、1本では見栄えが悪いとのことで同時に設定が起こされ、マゴロックス共々付属された。アクティブソードセガから販売されていたセガサターン用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression』内において使用できる初号機の接近戦用装備。見た目はマゴロックスそのもの。プログレッシブ・ダガー従来のプログ・ナイフを大型化し殺傷力を高めている。PlayStation2用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』『第3次スーパーロボット大戦α』、PSP用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』に登場し、F型装備に搭載される。大型破砕兵器デュアルソーチェーンソーが2つ繋がったような形状をした近接戦装備。PlayStation2用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』での新規武器として登場したのが初出。ゲームから漫画版に逆輸入され、カヲルの搭乗する弐号機がアルミサエル戦で使用。しかし、アルミサエルに物理融合され逆に弐号機が左足を切断される。トンファー『新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ』で3号機が使用する武器。通常のコンボ技の他、必殺技時には突進しての一撃を繰り出す。(以下は劇中に登場せず)
スナイプ・ガン『MAGIUS新世紀エヴァンゲリオンRPG』に登場した武器。パレットライフルの銃身を延長し、スナイパースコープを装着した狙撃仕様。EVAを零号機・初号機…と呼称するのは、映画の試写における零号試写(最初の試写)・初号試写(2回目の試写)…に由来する。
デザインは零〜4号機をマンガ家の山下いくと、量産機をアニメーター(劇場版メカ作監)の本田雄が手掛けている。2003年に新世紀エヴァンゲリオン企画10周年を記念して発売されたPS2用ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』用にF型装備仕様の初号機やジェット・アローン改、及びEVAの新兵装等が山下いくとの手によって追加デザインされた。なおゲーム本編には登場しないが模型雑誌の企画用にF型装備仕様の零号機と弐号機のデザイン画が描き起こされており、バンダイから商品化もされている。新劇場版では、山下により初号機と零号機の細部デザインと色彩が変更(テレビ版初期デザイン案に回帰し、そこから調整)され、また新規装備のデザインが作られた。次いで主に3DCGとの整合性を図るため、本田により新たに初号機のデザイン画が起こされている。
EVAの身長については、アニメ制作時には明確な数値が設定されておらず、「ウルトラマンと同じ身長」(=40m)とされていた。スーパーロボット大戦シリーズへの出演に当たって決められた設定も「40〜200m」と言うものである。厳密に大きさを定めない事で、そのシーンにおいて最も演出的に適切な作画を行う事を可能にしている。従って画面上に登場する様々なものを尺度にEVAの身長を求めても、そのシーンごとに全く違う数値が算出される。ウルトラマンにおいても初登場時の設定は40mと定められているが、撮影現場ではそれを厳密に再現していない。
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la:Evangelionpl:Evangelionzh:EVA (戰鬥機械人)
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