登録日:2021/03/25 (木) 13:33:00
更新日:2024/05/27 Mon 09:30:06NEW!
所要時間:約 26 分で読めます
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『ラグランジュポイント』 (LAGRANGE POINT) は、1991年4月にコナミから発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。
ポップな絵柄と重厚なSFの世界観で展開される陰惨なハードコアSF-RPGである。
陰惨なハードコアSF-RPGである
大事な事なので二回言いました
ポップな絵柄、ノリのいいBGM、モブ含めキャラクターの語りがミュだのごじゃるだの唐突な方言などで誤魔化されているが……?
CM
僕らの、アツい思いが、今、
一本のソフトになった!
スペースコロニーが舞台だ!!
FC初の、FM音源採用!!!
SF‐RPG
LAGRANGE
POINT
ラグランジュポイント
好評発売中
接近!
名付け親の少年たちがスペースコロニーをバックに、本作のプレイ画面を抱えているというもの。
※放送では少年たちの実名が表記されていましたが、ここではテロップを省略しています。
概要
本作は当時の人気ゲーム雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』(通称ファミマガ)の100号記念企画として作られた異色の作品。
コナミと提携し読者参加によりゲームを作る「芸夢工房」という企画から生み出された。
様々なゲームのアイデアを一般公募し、ゲームタイトル、敵キャラのデザインや名前、BGM数曲などが採用された。
その為か敵のデザインに一貫性がないのも特徴の一つ。ちなみにBGMの募集には就職前の浜渦正志氏が応募していた。
ボスや一部の中ボスには戦闘アニメーションが用意されている。またファミコンのカセットでは珍しくFM音源を採用。
ファミコン後期に発売したRPGではあるが、当時としては珍しい、(世界が荒廃していない)SFを題材にしたストーリー構成や音楽などの人気は高く、1991年度ファミマガ大賞FC部門では1位に選出されている。
…が、売り上げはコナミ側の目標には到達しなかったらしく、コナミにとっては失敗作として扱われている。
専用音源チップ「VRCVII」
本作の肝とも言える最大の特徴。ROMカセット内に自社特製専用音源チップ「VRCVII」を導入している。
当時はディスクシステムの特徴の一つだったが、このチップによりFCでありながらFM音源を実装し、15種類もの音色を発する事ができるのである*2。
これの影響か、今般販売されている代用互換機ではゲーム起動ができず、ファミコン実機が使えないと現在はプレイできない。
ファミ通のクロスレビュー評価は27/40点とあまり高くないが、音楽に関しては総じて高評価。
レビュアーからは「ストーリーも大事なんだけど、このゲームで驚いたのはサウンドのよさ。ファミコンとは思えなかった」などと評されていた。
その証左に、発売されたサントラは現在プレミアがついている。
ストーリー
22世紀、地球軌道開発計画が実行に移され、ラグランジュポイント*3において巨大なオアシス…スペースコロニー群を築いた*4。
3基のコロニーとその周辺の資材調達用小惑星群「ヴェスタ」は「イシス星団」と呼ばれ、地球からの移民を迎え数十年の間繁栄を続けていた。
しかしイシス暦24年、ランド2コロニーで突如、動植物がミュータント化して人を襲うというバイオハザードが発生。
住民に多数の犠牲者が出るなどしランド2は壊滅的な状態となり、地球との連絡が途絶えた。
この事態を重く見た地球側は調査隊を派遣するが、第一、第二と次々と消息を絶つ。
第3次調査隊も派遣され、主人公ジンが操縦する宇宙艇がランド1のポートに着こうとしていた。
しかしランド1に到着した直後、宇宙艇が謎の機械軍団に襲撃されてしまう…。
キャラクター
プレイヤーキャラ
仲間になるキャラは人間、サイボーグ、ロボットの三種族がいる。サテライトベースにある「ラウンジ」で最大四人パーティ編成ができる。
- ジン=????
主人公。種族は人間。主人公なのでパーティから外すことはできない。
宇宙艇のパイロットとして参加しており、船から降りようとしたところで突然の襲撃からなし崩し的に渦中に放り込まれる事となる。
そして、隊長に突然「シュトルテを探せ」と言われ、何なのかもわからず捜索を始める。
見た目はVガンのウッソに似ており、ゴーグルを付けている。いわゆるドラクエ系のしゃべらない主人公。パケ絵を見る限り少年だが…パイロット?
苗字の部分はスタート時に入力した名前(ひらがな4字まで、カタカナはシステム上入れられない)が入り、ジンの「きめわざ」の名称の一部にもなる*5。付けなくてもゲーム開始可能。
初期ステータスは低いが、スピード以外のステータスがよく伸びる。そして全キャラ中唯一きめわざが進化し、かつキットも4種類扱える(HPかいふく2/はげまし/げんわく/かなしばり)。
その戦闘力は、生まれ持っての戦士だと医師から診断されるほど。
逆に乗り物は「パイロボット」という操縦メカがないとソーラーカーしか運転できない。キミ本当にパイロット…?
ちなみに泳げない。
リーダー選択時のオートバトル時*6は「よく見て戦え!」という指示を出し、強い敵から攻撃、味方のきぜつを回復する。
得意武器は「特殊系」、専用防具は「シャトルボディ」。
なおジンが倒されると他の仲間が残っていても全滅扱いとなり、町に戻されてしまう。
- デニス=ロシモフ
ジンと同じ調査隊の生き残り。種族は人間。
スキンヘッドに口の周りを覆うひげが特徴的な大男で、見た目通りパワーとHPはあるが鈍足な典型的パワータイプ。
最序盤で仲間にできる頼もしい仲間だが、物語が進むにつれてパワーとHPは低くなっていき、いつの間にかブレイン&スピードタイプに変貌する。
ただし全体攻撃+クリーチャーに大ダメージを与える決め技「クラッシャー」が優秀なので、最終メンバーにまで残ることも多い。
リーダー選択時のオートバトルは「決め技勝負!」という、文字通り決め技中心の作戦を出す。
得意武器は何故か「凍結系」、専用防具は「イシスメット」。決め技がボス敵に無効なのがたまにキズ。
この手のゲームの宿命か、基本的に因縁や関連のあるキャラしか喋らないので、デニスが喋る場面は出会いとラストしかなく影は薄い。
エンディングではジンを胴上げする。一人で。
- クリス=ソマーズ
タムの母親代わりでレジスタンスに所属する人間の少女戦士。
一人称は「あたい」。ラテン系?なのか色黒の肌にオレンジ色の髪が特徴的*7。
パッケージにも主人公に次いで大きく描かれており、メインヒロイン扱いと言える。もっともヒロイン的な展開は皆無
まあ残るヒロイン候補が正体不明の怪しい女か名前も用意されてない女しかいないし…イラストではなかなかの巨乳。
自称『か弱い女の子』で、パワーとHPが低い。仲間になった途端に「男が荷物を持ってとーぜんでしょ、ホレホレ」と利用するなどしたたかな性格。
ダメージを多く喰らうと「ぱにっく(戦闘中、コマンド入力はできるが行動不能に陥る厄介なステータス異常)」を起こしやすいので、強敵相手はやや厳しい。
リーダー選択時のオートバトルは「HPに気を付けて!」とHPの残りに注意させ、時には敵を倒すより回復を優先する。
決め技「フラッシュ」は数ターン敵全体をスタンさせるが、HPを上限値の半分消費するので消耗が激しい。
最適武器は「波動系」、専用防具は「ランバダアーム」、素早さが高いが反面HPとパワーがやや低く、フラッシュ要員になりがち。
ただしこれもボスや一部の敵には効果なし。ランク50で「かでんしほう」を装備すると火力が跳ね上がり前線で戦える。
ランド2には彼女を「ランバダのクリス」と呼ぶ「ジルバのサリー」と「ボサノバのタケル」という人物がいる。
- アストロ=ラング
アイアン部隊のキザな金髪イケメン兵士。種族は人間。
自軍の将軍に疑いを抱き逆らって投獄されていた。助け出すと仲間になる。
ブレインが高く頭が良い印象を受けるが、オートバトル時の作戦が「敵をぶっ飛ばせ!」で決め技を多用するヒャッハー体質。きめわざの後は銃火器をぶっ放しまくる。
序盤はブレイン以外のステータスは人並みだが、HPは割とすぐに、パワーとスピードも中盤以降で大きく伸び、最終的には全ステータスが高くなる。
得意武器は「腐食系」、専用防具は「アイアンアーム」。
決め技「ボンバー」は3ターン味方の攻撃力が2倍になる強力なバフ技。ボスにも有効なので、最終メンバー候補に入りやすい。
アイアンシティにアストロの無事を祈っている女性がいるがファミマガの攻略本によると彼女であるらしい。話しかけると「あなたにはイシスという恋人がいる」と言われる。それだけイシス星団に思いをかけているのだろう。
- チック
タムの祖父トムトム博士によって開発された戦闘用ロボット。水色の細身で二足歩行型。
アイアンシティ横のロボット工場で仲間になるが、タムがいないと入ることができない。注意しないと…。
最高の回復力を誇る「HP回復5」と「BP転送」という独自のBP回復能力を持っている支援タイプ。
オートバトル時の作戦は「ヒット エンド ラン!」でワンパターンな攻撃しかしない。
ランクアップのみで全てのステータス値がカンストするが、ロボットの武器はパワーやブレインに関わらず装備でき、パワーやブレインによる攻撃力補正も乗らないので意味がない。
決め技も武器も専用防具もない。初期装備の武器もないのだが、どこが戦闘用ロボットなのか…。
レジスタンスかどうか答えるだけでジンをマスターに登録するなど識別承認がガバガバ。
- キエサ=フランク
サテライトベースからランド1各地に武器を届けるために派遣されているサイボーグの男。
インディアンのような羽根飾りとフェイスペイントをしているのが特徴。
もともと後方支援をしているせいなのか、オートバトルの作戦も「守りを固めろ!」である。
サイボーグ戦士なのだが、見た目的にはサイボーグ要素があまりない。ボス戦には不向き。
ロボ回復能力を所持しているのでロボットをパーティーに入れるならアイテム負荷が減る。
パワーやブレインは上がるが、見た目に反してHPがかなり低く、サイボーグなので決め技も持っていない不遇キャラ。
得意武器は「凍結系」、専用防具「ナバホメット」。どうしてもロボットが使いたいなら連れて行こう。
またジン以外で「ぱにっく」を回復する「はげまし」を持つ貴重なキャラでもある。ロボット向けなのか人間向けなのかはっきりしろ彼がいると編成の自由度が上がるだろう。人間キャラだけで十分とか言わない
- タック
トムトム博士に開発された戦闘用ロボットでチックの兄弟機のキャタピラ移動型ロボット。
兄弟機というが見た目はあまり似ていない。ポテトエリアのメカショップセンター跡にいる。こちらはちゃんと初期から武器(メカスパーク)を装備している。
パッケージでジンの右下にいるシルバーで如何にもな単眼ロボットがコイツ。ただしゲーム中のカラーリングはオレンジ色。
オートバトル時の作戦は「ヒット エンド ラン!」でワンパターンな戦法。別に鳥居みゆきとは関係ない。
チック同様、強力な回復力を誇る「HP回復5」で回復役を務められるが、本人(本機?)の回復手段が…。
運用には愛が必要。出会った際は流暢にしゃべるのに、ラストでは何故か微妙なカタコトになる。
- パミル=ファルダ
サイボーグ部隊からサテライトベースに派遣されたパチもんのロックマンみたいなサイボーグ戦士。
鼻が妙に大きく高く、非常に濃ゆい顔つきをしているのが特徴。最初はトーゴ会長の警備を任されている。
後にランド2のポテトエリアから「ミュー翻訳機」を探す指令を受けたが、1人で行ったらフルボッコにされて逃げ帰ってきた。
初期ステータスは高いが能力上昇が乏しい上に「ぱにっく」を起こすこともあり、仲間キャラでは最弱候補という呼び声も高い。
また、プレイヤーキャラで唯一肉親が本編に登場する。リーダー時の作戦は「能力を有効に!」で特殊攻撃をよく使う。
「ロボ修理」を持っているのでロボットの錆びを回復できる。そもそもロボットが役に立たないとか言うな
得意武器は「電気系」、専用防具は「イージーレッグ」、スピードはトップクラスなので先手を打って回復できる。
ジンを「だんな」と呼ぶ能天気な性格。
- リタ
ミュータントと心を通わせるクールビューティーな全身黄緑コーデの謎の女性。種族は人間。たぶん。
HPとスピードは高いが、パワー・ブレインは全キャラ中最低クラスで武器の扱いが極めて苦手。
能力はHP回復と状態異常回復のみという分かりやすいヒーラー。
これらの能力とミュータントに効果がある決め技が優秀なので最終メンバー候補に入りやすい。
リーダー時の作戦は「無理せず戦いましょう!」でHPや状態異常の回復を重視する。ブレインが低いのはゲームの仕様のせいだから!
唯一ファミリーネームが明かされておらず、ゲームを通しても一切触れられないのだが、そこにはとあるボツ設定があるらしい。
決め技は「クールビート」という敵全体にダメージ(ミュータントのHPを4/6、クリーチャーのHPを2/6減少)を与える。
デニスの「クラッシャー」の逆バージョンなので、デニスと組ませるとザコを一掃できる。ただしボス敵には無効。
バイオハザードの影響を強く受けているらしく、取説では人物紹介に「バイオ感応者」と書かれている。
得意武器は「熱射系」、そして専用防具は「ミューレッグ」…もしかしたら…いや、まさかね。
なお、デニス、クリス、リタはストーリー進行上話しかけなきゃいけないので必ず仲間になる。ほかのキャラは話しかけなければ仲間になることがなく、そのまんまクリアすることも可能っちゃ可能。
- リュウ=ライチン
ジンの活躍を聞きつけ、一方的にジンを兄貴と慕う無鉄砲なサイボーグ男。
年齢設定的にはドラクエ8主人公とヤンガスの関係に似ている。また、キエサとは対照的に人間だった面影がほとんどない*8。
パワーとブレインが高く仲間にした直後から高ランク武器を装備できる反面、能力を一切使えない脳筋野郎。
所持作戦は「イシスのゴミとなりやがれ!」で武器で徹底的に攻撃と、見た目通りのアタッカー気質。
しかし脳筋の割にHPは致命的なほど低い。張りぼてのキエサ、ヘタレのパミルより更に低く、ランク30の時点なら同ランクのクリスよりはあるが、それもランクを上げると追い抜かれる始末。
得意武器は「特殊系」で、専用防具は「ソルボーグボディ」。
コーンエリアのレジャーセンター跡で仲間にする事が可能なのだが、攻略上行かなくてもいい場所なので忘れ去られる事もある。
そのためか本編ではほとんど絡みがないので顔のインパクト以外は影が薄い。
バイオ軍
クーデターを起こした元イシス星団の最高責任者達。
誰がデザインしたのか変身後の姿が異常なほどダサい事で妙にキャラ立ちしている。
死ぬ時は人間の姿に戻り、バイオカイザー様ばんざい!と叫びながら息を引き取る。昭和の特撮怪人かお前ら
また、全員バイオノイド形態での歩行グラフィックが用意されておらず、何の前触れもなく通路で突然メッセージだけ表示され襲われるパターンしかない。
一応人間に戻った際は白衣姿の見た目は用意されているが…タムのアニメーションよりこっちをまず何とかしろ。
元プレジデントファイブでバイオカイザーの傘下に入ったバイオノイド3将軍のひとり。
薄青緑色の剣歯虎の背からY字型に鉤爪を持ったナマケモノのようなだらんと長い腕が伸び、腕の根元に複眼と裂けた口が付いた姿をしている。
下半身?の獣との接続部は触手の塊なのか球根状の胴なのか何だか分からないものでくっついている。
「この爪の餌食にしてやる」とか言ってるのに火炎放射しかしてこない。詳しくは該当項目参照。
しかしあんな細い道にどうやって入ってきたんだコイツ。
実はタムの衝撃のシーンで見落としがちだが、タムと比較するとサイズ的には意外と小さい事が分かる。
仮にタムを3~4歳と仮定すると身長は1m未満になる。
影のサイズが本体よりやや大きいが、照らし合わせるとオレギの腕の長さは横に広げて2~3m。
そこから身長を導き出すと、オレギの全高は大体3~4m強であり大きさとしてはヒグマ程度。
巨大とまでは言わないが、まあそれなりにデカいが、一般的な通路で詰まる事はなさそう。
ちなみに漫画版のタムは腕で抱ける1~2歳児サイズなのでオレギが2mぐらいになってしまう。下半身が大型犬サイズ。
- レデスマ/ウエーバー
同じく元プレジデントファイブのメンバーで、オレギとともに「バイオノイド3将軍」を名乗る。
…が、オレギの陰に隠れて存在感がほとんどない。
特にウエーバーは記憶に残らないプレイヤーが多い。3人の中で一番強いはずなのだが。
まあしょうがない、後述のラスボスすら影が薄いのだから。
レデスマはセンターシティを管轄しているバイオノイド。
何故かオゾンシティの地下でジン達を待ち伏せしており、突然襲い掛かってくる。
羽根が魚のヒレみたいになっている巨大なピンクの鳥の背から中途半端で特徴のないマッチョボディが生えている。
マッチョボディには頭がなく、胴体の部分に目つきの悪い牙をむいた顔がついている。攻撃は羽ばたきによる羽根の雨の連続攻撃。
一回目は「今日はこれぐらいにしといてやる」と飛び去って行き、「パイロボット3」をジン達に届けてくれる奪われてしまう。
そして終盤になって忘れた頃、今度はセンターシティに入ったところでまた突然襲ってくる。人間に戻るとデブ。
ウエーバーはバイオの楽園手前の壁間構造区で待ち構えている。
ほとんど前情報もなければ他のボス同様、薄っぺらな前口上だけで戦闘に突入する。
角が生えた青緑色の巨大なオオトカゲの背から腕を組んだマッチョなエイリアンみたいな上半身が生えている。
攻撃時は舌を伸ばしながら、地面から液体のようなものをゴポゴポと上に昇らせるという謎の挙動をとる。
扱いは雑だが全体クリティカル攻撃と麻痺ガスというえげつないコンボを持つ。人間に戻るとハゲサングラス。
全く因縁らしいものがないのでぶっちゃけ単なる楽園の門番。影が薄いのはそのせい。
- バイオカイザー
バイオ軍を束ねる本作のラスボス。序盤から名前は要所で出てくるが本人は影が薄い。
バイオの楽園にあるバイオの宮殿の最奥にある培養カプセルに入っている。
流石にラスボスだけあって立ち姿無しの一言前口上で済まさず登場シーンは非常に凝っている。
バイオハザードの暴君の如くガラスのカプセルを粉砕、目にも留まらぬ速さで画面中を飛び回り、主人公の前に降り立つ。
その姿は……なんとも形容し難い……いやどっかで見た事あるなコイツ。
「かかってこんかい!ホーッホッホ!」
やられると無惨な緑色のヘルメットだけ残して消え去る…。
あれ?このヘルメットの柄、どこかで見た覚えが…?
- シュトルテ博士
ジンが調査隊長から探すように指示された最終目標。最初は人名かどうかすら危うかった。
「地球の汚染に耐えるためには、バイオの体を持つべき」との論文を発表し、ランド2でバイオの研究を続けていた天才科学者。
バイオハザード発生時に消息を絶つ。
その正体は、真のバイオカイザー。別に隠すほどでも無いほどにフラグが最序盤から見え見えだった。
イシス全体をバイオの実験場にすべく、オレギ、レデスマ、ウェーバーを唆し意図的にバイオハザードを起こした。
崩壊していくバイオの宮殿から脱出しようとした際、向こうから勝手に姿を現して襲い掛かってくる。
「とうとうここまできたか 私がシュトルテ いや バイオカイザーだ!いくぞ!」
これが博士の作中唯一のセリフである。
見た目は薄紫色のベールを頭から纏ったマント姿の人型。ただし腹から下の部分がない。
攻撃の際は掌を前で構えエネルギーをチャージし、無数の光弾を拡散させるという中々神々しいもの。
…が、ダメージを受けると頭と腕がもげ、亀の化け物みたいな姿に変わる。
肩と思っていた部分からナメクジみたいな触手状の目が出る。マントと思っていたものは甲羅。
さらにダメージを与えると変身していくが、どんどん酷くなっていき…そしてわりとかなりあっさり死ぬ。
『辺りは 静けさに 包まれてた
うごめく 影は もうどこにもない
…やったぞ…やったんだ…
遂に バイオカイザーを 倒したんだ』
一般的なRPGらしい戦闘前の前口上が殆どないが、倒した後は人間体も死に際のセリフすらもない。
そしてすぐにエンディングに突入する。もうちょっと何かあってもよかったんじゃね?
ちなみに没案ではリタはシュトルテの娘という設定があったらしい。
それと、第一形態のフォルムから想像してシュトルテ博士は女性ではないかと推測する説もある。
サイドキャラ
一時的にジン一行に帯同することになるキャラ。戦闘時に助言やら感想やら介入してくる。
- モリタ博士
サテライトベースからファイバーシティに派遣され、武器や防具の研究を行っている。
一時ジンに同行し、サテライトベース到着後は自分の研究所で最強防具の開発をする。
シーンによって共通語を喋ったり関西弁で喋ったりと、口調が安定しない。
サイドキャラ設定によると本来はロケットエンジニアらしい。メガネ細目で出っ歯。
- タム
トムトム博士の孫。妖精さんのようなファンシーな服を着た幼児。
エレキシティで迷子になっていたところでジンと出会い、一緒に連れていくことになる。
舌っ足らずな口調でしゃべる。ただし語尾は安定しないっち。ジンにとてもなつき、これがまたカワイイ。
エレキシティでは勝手に先に行き操作パネルをいじったり、安全を確認してないのに先走ったりする。
わーい!でぐちら
表示
その先走りの癖が災いして、セラミシティの地下で敵の幹部オレギに遭遇してしまい殺された。
しかも簡素なメッセージなどではなく、わざわざこのシーン専用のぶち抜きカット、息を引き取るところまでアニメで表現。
…オレギを含めて敵幹部は歩行グラすらなく、ほとんど容量を割かれていないのに。どう考えても容量と力の使いどころを間違えている。
このシーンはファミコン史上に残るトラウマとして語り継がれている。
- ピコ
トムトム博士が造ったBH183型ガイドロボット。タムのコピーロボットでもある。
語尾に「ピコ」をつけて喋るのが特徴で、多くのデータベースを内蔵している。
敵に遭遇した場合は敵の持つ特殊能力を警告し、ランド2マップ上では周辺にある施設の場所と方角を指し示す。
タムの人格を有しているのでやっぱりジンになつく。そしてバイオカイザーからみんなを救う為に…*9
ちなみにパッケージの右側にいるピンク色のメカがコイツ。
- ダン将軍
アイアンシティのアイアン部隊長。
実は既にバイオ軍と内通しており、自分達だけ見逃してもらう為にレジスタンス達の妨害活動を行っている。
目的は達したし覚悟も決めた、どうにでもせいすっとこどっこい、と調子に乗ってたら…。
笑い方に特徴がある。ホーッホッホッホッ
その他のキャラ
- 第3次調査隊隊長
冒頭の宇宙艇襲撃により負傷し、危篤状態。
「ジンくん ハァハァ (中略)シュトルテを探してくれ」とジンに指示を出し、ジンが外出した間に死亡。
このセリフは様々なところでネタにされた。
- イシスシティの看護婦
最初にジンと隊長を保護してくれた看護婦さん。水色のナース服。
みんなが避難した後も残っており、ジンの事を心配している。
ヴェスタからの帰りでイベント戦で全滅したジン達を、クリーチャーが闊歩する危ない地下道に入ってきて命懸けで引きずって帰り介抱した。
その後もちょくちょく現れ、エンディングでは…。この娘には名前がついていてもよかったんじゃ…。
いる。
- マツシタ博士(兄)
サテライトベースからランド1ファイバーシティにモリタ博士とともに出向してきているエンジニア。弟がいることは後に判明する。
ジンに「自分で作った結構すごい武器」アイスガンを託す。その後は自分の研究室に閉じこもり、会ってもくれない。ところで、アイスガンってこの町の武器屋に普通に売っててランクも1なんですけどなにがすごいの...
また、去り際に「武器には知恵と力のランクが必要じゃ。励めよ!」と言うのだが、博士のすぐ近くに禿げ頭のモブ住人がおり、「今、だれかハゲめとか言わなかったか?」と言われる小ネタがある。
- マツシタ博士(弟)
サテライトベース内の自分の研究所におり、「マツシタカプセル」というアイテムを持っていくと「エナジーパック」というラストエリクサーを作ってくれる。
マツシタカプセルは複数個存在するので手に入れるたびに届けるといいだろう。
恐ろしいほど冷静沈着というか、まったく感情に起伏がない。マツシタカプセルを届けたときも「あ、それです」としか言わない。
- トムトム博士
タムの祖父でアイアンシティのロボット工場にいるが、後にセラミシティに避難。
セラミシティでの「タムを知らんかのう」というセリフはとても切ない。
いつ知ったのかは不明だが、後に死んだ孫の人格をコピーしたガイドロボットを作る。
- サンダー司令
セラミシティに本拠を置く、セラミ部隊の司令官。
ピエールという息子がいるが、彼の別名は「ごじゃる丸」。
- タニア
女性名だが真ん中ハゲの爺さん。
もともと「プレジデントファイブ」の1人で議長という立場だったが、3人に造反されてある場所に幽閉されてしまった。
助けると隠していた最強防具「レフレックススーツ」をくれる。
しかし救助を拒み、今回の事件の責任をとって…
- トーゴ
「プレジデントファイブ」の会長で、生き残った人々にバイオ軍への徹底抗戦を呼びかけレジスタンスを結成した。
サテライトベースでレジスタンスのリーダーとしてバイオ軍に対抗している。
- 合体じいさん
サテライトベースのファクトリーで武器合体をやってくれるじいさん。
妻がいるが、シャトル発着場のオペレーターのお姉さんと仲がいいらしい。
- カズ
ランド2にある「カズの見張り小屋」でバイオ軍の監視を続けているレジスタンスの兵士。ユキナという彼女がいる。
後に母親からカズ宛のアイテムを預かり、届けに行こうとするもバイオ軍の襲撃に遭い戦死。
- ナースまゆみ
コーンベースでドクタークミの診療室の留守を預かるナース。緑色のナース服。
ジンを色仕掛けで誘い、pfpfしてくれると思いきや決め技を1つランクアップさせてくれる。人呼んで「決め技看護婦」。
…しかしなんで水色が名無しでコイツに名前があるのか。
- ドクタークミ
コーンベースにある診療所を留守にしてオレンジキャンプに出向している女医。しかし、グラフィックはピンクのナース服。まぁ、気にすんな。
治療はしてくれないが、人間・サイボーグキャラの得意な武器系統と最強防具を診断してくれる。ただし、まゆみの紹介状が必要。
- マーガレット隊長
壊滅したエンゼル部隊の元隊長で通称「合体ババア」。シャトルのオペ姉さんといちゃつくジジとは喧嘩して別居中。
元部下が命がけでジンに託すアイテムでジン専用防具を造ってくれる。あ、防具で「シャトルボディ」って…もしかしたら…いや、まさかね。しかし、このアイテムは店で買える汎用アイテムであり、部下は犬死にじゃね?と言うのは酷。
- ウルフ隊長
地球から第二次調査隊として派遣された、宇宙軍サイボーグ部隊の隊長。
ランド2コーンベースを拠点としている。ベース不在時に空き巣に遭い、怒り心頭に発した様子で感情がメラメラと昂ぶっている。
パミル、キエサ、リュウの上官。とっ捕まえた犯人を素っ裸にしてミュータントとクリーチャーが闊歩する街の外に追い出した。
だがこの判断が後に別の災厄となるとは思いもしなかったグレイテスト野郎。
- ホリー
レジスタンスの戦士。色々な街で彼が武器合体して新しい武器を手に入れたとモブ住人から聞かされる。その正体は、終盤に判明する。
- ストアの店員
各街にあるいわゆる道具屋の店員だが、カワイイ。
何か売り買いすると「儲かっちゃった また来てね ウフッ♡」と言い、何もしないで帰ると「えー 帰っちゃうの」と言う。お前はプリクラか!
ゲームシステム
本作は一般的なターン制RPGの形式をとってはいるが、魔法の概念がない上に宇宙が舞台の世界観なためか、かなり特殊なシステムを数多く取り入れている。そのせいでキッズやライトユーザーには分かりにくくとっつきにくかった
またその反面、アイテムや能力は一切ひねりがなく「マヒナイン」「HPかいふく1」などまんまである。
- 戦闘システム
戦闘時は味方側最大4人までで、敵側は最大6体まで出現。仲間キャラは主人公ジンを含めて10人(8人と2体)いるが、ジンはメンバーから外せない。*10
雑魚戦の敵のHPは上部のバーに6分割の目盛が表示されており、大体のHPが分かるようになっている。メガテンのアイコンの分かりやすい版。
戦闘中に残りHPが0になるような攻撃を受けても、一度だけHP1の「気絶*11」という状態で踏ん張れる。
ただし気絶状態でさらに攻撃を受けるとHPは0になり、死亡ではなく「瀕死」になる。
気絶はその場で回復する手段があるものの、瀕死になってしまうと、ターミナルで治療(蘇生)するしかない。
人間やサイボーグには、武器がランク毎に存在し、防具は「メット」「ボディ」「アーム」「レッグ」4種類の装備部位がある。
武器には一つ一つに必要な能力値が設定されており、装備するには装備者の「パワー(力)」「ブレイン(頭脳)」がそれぞれ必要な数値を満たしていなければならない。ランクは最大6。
なお、剣系の武器はパワーが、銃系の武器はブレインが重視される傾向にある。リュウがああ見えてブレインが高いのも攻撃力を発揮させる為。
だから別にブレインが低いからってバカというわけではない。「テクニック(技術)」とかにしとけば良かったのに…。
武器には「電気」「熱射」「波動(ビームや衝撃を示す武器がこれに分類)」「凍結」「腐食」「特殊」の6属性がある。
防具はSFのRPGらしく、段階毎に「ラバー」「シリコン」「アルミナ」「チタン」「セラミ」「ガイア」が存在し、分かりやすい。伝説の金属製の装備品も登場しない。
- BP(バッテリーポイント)
一般的なRPGのMP(マジックポイント)に相当する。
BPは他のRPGの魔法に相当する、HP回復や補助を行う「能力キット」使用時に消費する。
「決め技」はBPではなくHPを消費するという仕様。
BPの上限は各キャラが持っている「BPタンク」によって決定され、BPの上限を上げるためにはBPタンクを買い換える必要がある。
また、通常攻撃でもバッテリーを消耗するので大体かつかつ。
なお、BPが足りなくなると素手による攻撃になり攻撃力が激減する。
ゲーム中盤以降、このBPタンクを狙ってくる敵が出て必中で残りBPを半分に減らされる。中ボスにもいる。
この超いやらしい攻撃に頭を悩まされ、イライラすることになり投げ出すプレイヤーも多かった。
ちなみに後半では平然と「HP半減」とかやってくる奴らまでいる。
- 種族による特徴
- 人間:HPを特定の割合消費して「決め技」を使えるが、主人公のジン以外は能力は2つしか持てない。
- サイボーグ:リュウを除いて能力を4つ持てるが、「決め技」がない。
- ロボット:能力は2つしか持てないが性能が高い。「決め技」はなく、ロボットを回復するには専用の物が必要になる。
人間・サイボーグは感情の昂ぶりによってステータスが左右される。「メラメラ」という闘志を燃やした強化状態にもなれるが、不利な状況だと「オロオロ」になり弱体化する。
また、クリスとパミル限定でオロオロ状態が限界突破すると「ぱにっく」になり、一切の行動ができなくなる。「はげまし」の能力で回復可能。
ロボットには感情がないので、メラメラにもオロオロにもぱにっくにもならない。
それと、ロボットは人間やサイボーグの状態異常にはならないが、「さびる」というロボ特有の状態異常がある*12。
武器が装備できるのは人間とサイボーグのみ。ロボットの場合、武器は「ロボパーツ」と呼ばれるアイテムを装着する度に強化されていく*13。
パワーとブレインには一切影響されないため、レベルアップの恩恵がほとんどないが中盤の時点でMAX強化が可能。だがどうあがいても人間&サイボーグ用の武器より弱いので、終盤では火力不足になる。
更に致命的なのが"回復手段"の限定。
人間やサイボーグのHP回復はアイテムなら「カロリー」系、能力では「HP回復」で回復可能。
しかしロボットのHP回復はアイテムでは「ロボHP」「リペアルスト」、能力では「ロボ回復」「ロボ修理」でなければならない。
これは不可逆でありロボ用の物では人間やサイボーグは回復できず、混合パーティーではアイテムを圧迫する。(アイテムは24個しか持てない)
結果、ロボットの運用は仲間の制限とアイテムの制限の二重苦になる上に、上述のように育てても無駄になる。
開発者側も使われる想定をしていなかったのか、フラグが設定されていない箇所がいくつかある。
実はその未設定の裏をかいた裏技的な役立たせ方が存在する。それはヴェスタ2の坑道。
ここは複雑な上、通路を歩いていると突然仲間とはぐれてしまうというトラップがある。
どんどんはぐれていき、最後にはジン一人になってしまうため高難易度を誇るダンジョンとなっている。
しかし実ははぐれるポイントは仲間によって個別に設定されており、チックとタックは何故か設定されていない。
つまりこの2体は最後まではぐれる事がないので、ジン一人よりも圧倒的に楽に攻略ができる。
しかもサポートに秀でているので、この坑道が彼らの唯一の活躍の場といえるだろう。
また費用を潤沢に用意できるのであれば、ポテトタウンの「ロボテクト8」(60000コロン)を買えばサビ状態も防げる。どう考えても捨て金だが
- 金銭の入手
戦闘に勝利しても、その時点では金銭を獲得できない。
各街にある「ターミナル」へ行くことで、最後にターミナルを訪れてから倒した敵の種類と数に応じて歩合制でお金が貰える。通貨は「コロン」。
システムとしては、『MOTHER』に似ている。なお、ターミナルはセーブと宿屋機能も持つ。
ちなみに全滅すると受け取れたはずの金銭はジンの蘇生費に充てたとか言われて全部パアになる。
- フィールド
外を出て移動する際は、ガレージで乗り物を借りて進むことになる。
ソーラーカー:自動車。舗装された道しか進めない。使用するのに「認識カード」が必要。
モービル:キャタピラの付いた車。荒地でも走れる。使用するのに「パイロボット1」が必要。
クルーザー:水上を走れる。使用するのに「パイロボット2」が必要。
ホバープレーン:空中を浮き上がって一部を除くどの場所でも進める。使用するのに「パイロボット3」が必要。
ランド2では乗り物から降りて進んでいく場所がある。その時はキャラが小さく表示されていて進むのも遅い。
他のRPGと作りは変わらないが、一部の場所は無酸素状態なため、進むのに「宇宙服」と「酸素ボンベ」が必要になる。
また、コロニーの外壁に出て無重力状態で移動することになる場所もある。
- 武器合成
ストーリーが進むと、サテライトベースにあるファクトリーで、2つの武器同士を合体させて強力な武器を作り出すことができる。
それぞれの武器のランク・属性・攻撃範囲によって出来上がる武器が決まるため、法則を見つけると、お目当ての武器を作るのが楽になる。
費用は作り出す武器を店で購入する値段と同様。合成でしか手に入らないような武器が多く、店売り武器はランク3までしかない。
武器もアイテム欄に置かれるので、ここでもアイテムが24個しか持てない事が足枷になっていく。
エンディング
表示
なんか勝手に出てきたラスボスを倒して脱出すると、晴れてエンディングを迎える。
通路を歩くジンに、仲間にしたキャラ達が一人一人話しかけてくる。仲間にしなかったキャラは出てこない。
最後に通路の出口を出ると、コロニー中のイシスの生き残りが駆け付けており、大勢に囲まれながら序盤から支えてくれたある女性にキスをされて大団円。
スタッフクレジットが流れて「FIN」と表示されれば終了…なのだが、そこから約30分何もせず待機すると隠しメッセージが出る。その内容は隠すほどでもないじゃんとか言ったら負け。*14
評価
ポップな絵柄、ノリのいいBGMなどで雰囲気は明るめ。
しかしその実内容は…
- 地球を手に入れる為に人の身を捨てた者達により、コロニー内でバイオハザードが発生
- コロニーの半分以上が住民諸共壊滅、生き残った人々にも魔の手が迫り全滅は時間の問題
- 地球からの援軍は着艦の隙に破壊されてしまい、逃げ場もなく救助も絶望的
- 残された資源でレジスタンスを結成してギリギリ踏ん張っているが、内部中枢にスパイがいる
- 出会った人々が女子供関係なくどんどん目の前で容赦なく殺されていく
…といったえげつねえ展開が繰り広げられる。
それだけならハードコアなSFとして楽しめるのだが…
- 年齢層を考えてか言い回しや描写をコミカルにしていることで世界観が定まらない
- 敵のボスも世界観にそぐわず、演出が異常なまでに適当で非常に薄っぺらい
- シリアスな画面でもいたるところに誤字脱字が散見される
- 分かりにくいSFらしい専門用語と世界観をぶち壊す子供にも分かりやすい用語の混在
…といったちぐはぐな難点が多く挙げられる。
更にゲーム的には…
- マップはダンジョンメインで探索できる場所はあまり広くない
- それをカバーする為か鬼のようにエンカウント率が高い(10歩以内)
- にもかかわらずダンジョンを一発で脱出する手段(テレポやリレミトみたいなもの)や出口への近道が存在しない
- システムが複雑、制限が多い、そもそもゲームバランスが悪い
- 自然回復しない行動不能=全滅を平然と全体でやってくる敵が大多数いる
- ゲームとしてリソースを割く部分を致命的に間違っている
- オレギ戦以降がほぼ消化試合(武器合成が解禁される上にゲーム進行自由度も広がるため)
…ということで、ファミ通のクロスレビュー評価は27/40点とあまり高くなかった。
作曲はコナミ矩形波倶楽部のなぞなぞ鈴木とすけのみや藤尾が担当しており、REBECCAの高橋教之・土橋安騎夫も楽曲提供している。
キャラクターデザインは当時、『月刊コロコロコミック』連載漫画を持っていた細野不二彦が担当。
発売当時、「コロコロの漫画家が関わったゲーム」という広告が同誌で紹介された。
また、ファミマガ誌上でコミカライズも行われており、当時、細野のアシスタントをしていた2人によって執筆された。
91年No.8より4回連載されたが単行本化はされていない*15。
読者参加型の開発から、採用されたBGMはサントラCDにクレジットされたり、住人のメッセージは採用された人の名前込みで登場した。
そのため、SF作品ながら街にいる住民で名前のあるキャラはほぼ全員日本人的な名前を有している。
こういった側面からプレイヤー評価は高かったが、売り上げ的にはさほどでもなかった。
しかし武器を合体させて強化していくシステムなどオリジナリティ度も高いので、今でも楽しめるゲームだと言える。
ただし戦闘シーンにおいて、フラッシュが遠慮なく多用されているので、画面チカチカに弱い方はご注意を。
ジンくん、ハァハァ…調査隊の任務は追記・修正をすることだ、ハァハァ…
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▷ コメント欄
- タムはどこかのう… -- 名無しさん (2021-03-25 13:34:06)
- わーいでぐちら -- 名無しさん (2021-03-25 13:39:30)
- ジンくんハァハァ(赤面 -- 名無しさん (2021-03-25 16:44:53)
- 顛末やら気になってウィキペ見てきたら、ストーリーと世界観とシステムの記述がほぼ同じだった -- 名無しさん (2021-03-26 08:34:22)
- 漫画は終盤の駆け足展開のせいか、偽バイオカイザーが本物扱いに -- 名無しさん (2021-03-26 12:41:47)
- 項目自体はあっていいと思うが、最初の記述の大部分がほぼWikipediaのコピペなのはダメだろう。そもそも攻略wikiじゃないんだからもっと要点を絞ってちゃんとアニヲタwikiらしく書けないのかな。 -- 名無しさん (2021-03-26 14:24:39)
- ↑それこそ例のRTAとかに飛べるニコニコ百科でいいってなるわな -- 名無しさん (2021-04-01 09:59:54)
- 転載記事みたいなもんだし、ちょっと一存で記事の内容を大幅に変えさせてもらうよ。少なくともコピペじゃなくなった方がいいし。 -- 名無しさん (2021-04-01 16:41:24)
- ありがたみのない名前のアストロの最強防具。「キャラに関係する名前+防具名」だからアイアン部隊の出身なのでアイアンアーム、って序盤の店売り品みたいな名前に -- 名無しさん (2021-04-17 04:36:11)
- 世界観に対して敵のデザインがひどかった…最初のロボット兵は良かったのに -- 名無しさん (2021-04-18 10:52:38)
#comment(striction)
*2 ファミコン内蔵の音源は矩形波2音+三角波1音(+ノイズ+DPCM)の3(+1+1)音の全8種類
*3 天体と天体の重力で釣り合いが取れる「宇宙の中で安定するポイント」
*4 サテライトベース、ランド1、ランド2という巨大コロニー。
*5 説明書にはジンはあなたの子孫かも知れませんと記述されている。
*6 「オート」を選択することにより自動で戦闘を進めることができる。リーダーを選択しそのリーダーがキャラ毎に決まった作戦を出す。それぞれの作戦によりキャラのとる行動は変わってくる。
*7 尚、ゲーム画面ではデニスと同じ肌の色で髪の色はピンク。歩行グラでは普通に薄肌色。
*8 わずかに口周りやアゴ?
*9 偽バイオカイザーとの戦闘で消耗したジン達を全回復してくれるが、二度と動かなくなる。大体無駄死に。せめて選択肢をくれ…。
*10 メンバーから外れたキャラはサテライトベース内のラウンジで待機している。言わばルイーダの酒場方式。
*11 自身は行動不能になる。仲間に回復してもらうと次ターンからまた行動が可能になる
*12 歩くごとにダメージを受ける、いわゆる毒系。パミルの能力「ロボ修理」かアイテム「リペアルスト」が無いと直せない。
*13 武器は最大8段階、武器を持っていないチックでも使えば最低限の「ロボスパーク」から始められる。ロボパーツはサテライトベースで30000コロンと高額で売られている。
*14 「Thank You」の一言だけ。お礼は普通に表示しろよ…。
*15 ファミマガの攻略本にオープニング~ダン将軍に依頼を受ける部分までが載っている
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