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更新日:2026/06/15 Mon 15:14:40NEW!
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RPGツクールとは、株式会社KADOKAWAによって発売されているゲーム制作ツールのシリーズである。
かつてはアスキーが販売元になっていたが、現在はKADOKAWA傘下のゴチャゴチャゲームズ(Gotcha Gotcha Games)に移管されている。
シリーズについて
元はアスキーによって発売されていた「ツクールシリーズ」という様々なジャンルのゲームを開発できるゲームの一つとして登場していたもので、いわゆる『ドラゴンクエスト』 に代表されるオーソドックスなタイプのJRPG製作に最適化されている。
なお第1作目は1990年にMSXでリリースされた「RPGコンストラクションツール Dante」。
熱意があれば誰でもゲーム開発が出来るその取っつきやすさが受け、パソコンのみならずコンシューマーにも展開されるヒット作品となった。
このシリーズに触れたのがゲーム業界の第一線で活躍する切っ掛けとなったという現役クリエイターも少なくない*1。
現在は国外用タイトルとして使用されていた『RPG MAKER』にタイトルを統合し、「Maker」シリーズとして展開している。
概要
『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズのようなRPGをプレイしたことのある子供たちであれば、誰しも一度は自分でこういったRPGを作りたいと思ったことはあるだろう。
しかしJRPG勃興期である1980年代後半~1990年代前半は、まだゲームエンジンという概念も浸透していなかった時代、開発チームが役割を分担しながら手ずからプログラムを組み上げるやりかたが主流で、完成度の高いゲームを製作するためには高度なプログラミング技術を持っていることが前提だった。
普段我々はゲーム操作においてキャラクターの移動や何かしらアクションをボタン操作で簡単に行うことができるが、ゲーム開発は本来こういった基本動作(命令とも呼ばれる)をイチから作らなければならず、しかもその数は最低限必要なものだけでも気が遠くなるような作業を要していたのである。
本作はそういったプログラミング知識が必要な最低限の動作をツール側であらかじめ用意し、クリエイター(本作品のユーザーは特にツクラーと呼ばれる。)は舞台やキャラクター、台詞、パーティやモンスターのステータスといった内容をツールのシステムに沿って入力していくだけでゲームを完成させることができる夢のツールなのである*2。
早い話、ゲームとして登場させたいアイデアが頭の中にあれば子供でも作れるようにできているのが本シリーズである。ただし根気は必要。
グラフィックやマップ、BGMと言った別分野のクリエイティブ素材に関してもある程度サンプルが用意されており、素材を作ったりできない個人クリエイターでも挫折せずに作れるのもこのツールの強みの一つであった。
一方でゲームの仕様自体がツールの仕様に引っ張られる都合上、ある程度作れる作品の自由度には限界があるが、その制限の中でもツクラーたちは持てる知識やアイデアをふんだんに盛り込んでいき、時にはツクールの開発者が思いもよらないような作品を世に送り出してきた。
なかには各種システムを駆使してRPGジャンルとは言い難いゲームを仕上げてしまったつわものもそれなりに存在する。
特に1996年にDante98でホラーアドベンチャーとして制作された『コープスパーティ』はその先鞭をつけた存在として知られ、ツクールの制約下で極限まで研ぎ澄まされた恐怖演出とゲーム性の完成度の高さから、第二回アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテストにおいて最優秀賞を獲得した実績を持つ。
またニコニコ動画のコミュニティを経て大ヒットしたホラーゲーム『青鬼』もツクール製ホラーゲームの代表作のひとつであり、こういった創意工夫の影響を受けたツクラーがフォロワーとなって、アクションやホラーといった多種多様なジャンルにチャレンジした意欲作を多数輩出することになる。これらの影響でホラーゲームツクールだとか、RPGよりもホラーとの方が親和性が高いだとか指摘する声も多い。
ただし対戦格闘ゲームなど、あまりにもRPGツクールでは困難な作品についてはシリーズ扱いで販売していた「それ専用の『ツクール』」を使用するのが現在でも一般的。やはりRPGツクールにも限界はあるのだ。
2D格闘ツクールはそっちはそっちでキン肉マンの格ゲーやけものフレンズの格ゲーまで作られている。
インターネットの普及でデータの受け渡しが簡単になった時期に発売された『RPGツクール2000』は使い勝手と拡張性から、プロアマ問わず多くのツクラーに支持を受け、多くのフリーゲームが世に出ていくきっかけとなった。
また、RPGツクール系列のツールで作られたゲームを無料配布するだけでなく、コンテンツの一つとして販売できるサイトも増え、有償作品も含めたインディーズゲーム界隈を今なお支えるツールとして活躍している。
このためかエロ同人ゲームでも本作(本ソフト)を使用したRPG作品は定番中の定番。例えばこれなんかがRPGツクールによる制作(無印については厳密にはRPGではなく「コマンド戦闘のあるADV」だが)。
こっちもRPGツクール持ってないと遊べないんじゃないの?と思うかもしれないが、RPGとして遊ぶための部分はソフトとしてのゲームに同梱できるシステム。もしくはRPGとして遊ぶための部分をフリーでDLできる制度*3を設けていたため、こういったオンライン販売による不特定多数へのアップロードと相性が良かったのも大きい。
- 各種データを外部から簡単に読み込めるようになったことから、商業ゲームからの素材抜き取りや、版権曲の無断使用、実在人物写真使用など、著作権や肖像権が侵害された「違法な」作品
- 唐突に宗教の教祖が出てきて宣伝が始まる、自国民含めた特定民族へのヘイトを煽るなど、「誘導が行われる」作品
- 特定の事件やテロ行為を匂わせる描写が行われる「不謹慎な」作品
- 特に年齢指定を設けないままR-18、R-18G表現が含まれる「不健全な」作品
という、「あまり褒められたものではない」ゲームが多数誕生してしまった。
そしてなにより、そういったゲームが本人登録も保護者からの同意もなく、ただインターネットに繋いだパソコンがあるだけで、未成年が遊ぶことが出来てしまった。
特に、中には裁判にまでは発展していないものの、権利者を含めた多くの人間を怒らせてしまっており、ツクール側が著作権啓蒙漫画を公開するに至った事例も存在する。
現在のフリーゲーム配信サイトの多くは、ゲーム制作者に広告収入が入る仕組みがある反面、厳しい規約で縛られている場合が多い。
素材もドット絵から音楽、イラストに至るまでサイトで無償配布したり、制作依頼を受け付けているクリエイターとのやり取りもしやすくなったことから、一人で制作する環境であっても何かしら他の人の手を借りて制作するツクラーも増えてきている。
そのためか、現在はツクラー者側もかなりモラルが向上している。
また、本作はプログラムの挙動やらフラグ要素やらミニゲームやら、購入者がゲーム内部を覗き込んで学ぶ「サンプルゲーム」が付属されており、
ツクールそっちのけで夢中になる人も多い。
特に、ツクール2003付属のゲーム「エターナルハーミット」は、全6章フルボイスでかつ全章ミニゲーム付き、第6章に至っては本格RPGゲームで有名である。
基本的に「サンプル素材のみで作られた基本編」「特殊なスクリプトを使った応用編」「自作素材を多く使われた傑作編」が入っている。
勿論それらも自分で調整が可能。パラメーターを調整したりオリジナル技やキャラを作ったり新しいイベントを作ったり等…。
「始めてで何していいかわからない!」という場合は、まずはアレンジから始めて見よう。
『ドラゴンクエスト(初代)』の言い出しっぺ・堀井雄二も、最初は既存の作品を遊び、そして「なんで面白いゲームに出来上がっているんだろう?」・「どういう点をクソゲーと感じるんだろう?なんでいいゲームだとは思えないんだろう?」を分析することから始めているのだから*4。
シリーズ作品(パソコン)
現在の主流であるシリーズ。パソコン向け故か制作自由度はかなり高く、自作した素材の使用も容易。
ちなみにタイトルの後ろについている英数字は基本的に発売時期に主流であるWindowsOSに由来する。
RPGコンストラクションツール Dante(MSX)
1990年リリース。
記念すべきシリーズの第一作だが、まだこの時は「ツクール」ではなかった。
『ウルティマ』初期作のようなシンプルな固定ウィンドウ型の画面構成だが、RPGを構成する基本的な要素はこの時点で一通り揃っている。
グラフィックやスプライトのエディターも内包しており、ビジュアル作成もこのツール内で完結できた。
RPGツクール Dante98(PC-9800シリーズ)
1992年リリース。
初めて「RPGツクール」の名を冠したタイトルにして*5、Danteの系譜を受け継ぎシリーズの礎を築いた傑作。
システム上の制約が多い分、シンプルで分かりやすくまとめられたインターフェースと、イベントコマンドの組み合わせ次第で表現の幅が広がる、創意工夫のし甲斐がある柔軟性が好評を得、以後のシリーズのベースともなった。
当時はゲーム頒布の手段に乏しかった時代だったが、作品発表の場として賞金付きのアマチュアデジタル作品のコンテストを積極的に仕掛けており、入賞作がパソコン雑誌(アスキー刊行の「LOGIN SOFCOM」ムック)の付録から遊べるようになったのが追い風となって、次第に知名度とユーザー人口を増やしていった。
Danteと違い、グラフィック、音楽、効果音は全て固定であり、このツクール単体では編集できない。
ただ、グラフィック編集ソフトはLOGINに付属していた汎用ソフトウェア「アートマスターコア」などもあってハードルはそこまで高くはなかった。
(時代背景的にもムック由来のソフトウェアは主流の一つであり、ツクールに手を出すユーザーはむしろ身近な部類だった)
音楽に関しても特別なソフトは不要で、採用していたFM音源のMML(Music Macro Language)の仕様のおかげでテキストエディタだけで作ることができた。
補足するとDante98ではログインのムック付属ソフトでよく使われたプログラムファイル「MUSIC.COM」を採用しており、これは引数でファイルを指定すればコマンドライン上でMMLが再生できるため、ツクールを起動しなくても気軽にサウンドテストができた事も大きい。
まあいくらテキストとはいっても音色まで自作しようとするとパラメータに専門知識が必要でハードルが高かったが…。
ちなみに前述した『コープスパーティ』は音楽も完全に自作であり、この意味でも異色の存在だった。
余談だが、同ログインのPC-98シューティングツクールも同様の仕様のため、こちらとの音楽の相互流用も可能だった。
RPGツクール Dante98Ⅱ(PC-9800シリーズ)
1996年リリース。
「変数」や「属性」などの新概念を導入。データベースや容量の上限を緩和し、イベントコマンドもパワーアップ。前作の取っつきやすさはそのままに自由度に更に磨きがかかった。
ほぼ全てにおいてDante98を上回る完全上位互換版であったが、その制作は難航を極めており、開発途中からコンテストの入賞者を招聘して仕切り直すなどの経緯によって、予定が大幅にずれ込んでしまう。そしてようやくリリースに漕ぎつけた時、まさに世の中のパソコンOSの主流がMS-DOSからWindowsに移り変わる真っ最中であった。
このため完全に売り時を逃してしまい、知る人ぞ知るマイナー作品となってしまった不遇のタイトルでもある。
シェア自体は後発であるRPGツクール95に食われてしまったが、本作の制作に多大な貢献を果たしたプログラマーの尾島陽児が以後のパソコンシリーズにも深く関わるなど、後続シリーズに与えた影響は決して小さくはない。
RPGツクール95(Windows)
1997年リリース。名前の由来はWindows95。
Dante98をWindows向けに正統進化させた内容で、シンプルさを残しつつより直感的になったインターフェースが特徴。
また素材の取り回しも柔軟になり、画像ファイル・MIDIファイルは勿論のこと、容量や処理さえ許容できればCDトラックやAVIムービーファイルをもゲーム内で再生する事が可能となっている。
この頃からインターネットの普及が進んだ事で、規約の改定も有りコンテストの応募の他にもホームページ等で自作品が発表・販売できるようになり、更なるコミュニティの拡充に繋がった。
画面解像度は2000以上、マウス操作対応、セーブファイルはゲーム内スロット式ではなくファイル保存形式だったりと、独特の強みは有った物の、バグが多く、特に補助魔法をフィールドでも使用可能という点は補助魔法そのものを消す等の方法でしか対処しようが無かった。なおデータのパッケージ化という概念が無かったため、実行ファイルとその他諸々データがゲームごとにひとつのフォルダに取っ散らかった状態にならざるを得なかったのはご愛敬
RPGツクール2000(Windows)
2000年リリース。名前の由来はWindows2000。
ランタイムパッケージ(RTP)を導入する事で頒布データの容量を最小限に抑え、当時まだ大容量ファイルの取り扱いが困難であったインターネット環境下でも、ゲームデータのやり取りを容易にした。
システム面ではDante98Ⅱをベースに様々な改良が施され、明快さと自由度のバランスが高水準で纏まっている。
そのことからシリーズコンセプトである「誰でも簡単に作れるツール」の集大成を体現した名作であるとの呼び声も高く、リリースから20年以上経った現在でもなお、多くのツクラーの支持を受け続けている。
詳細は該当項目を参照。
RPGツクール2003(Windows)
2002年リリース。名前の由来はWindows2003。
ツクール2000と互換性を持たせるコンセプトのもとに開発されており、ほとんどの素材をコンバートして使用可能。
データ上の制約も大幅に緩和されており、2000よりも複雑なスクリプト等も使えたり、レベル上限も50から99まで上昇している。
戦闘画面についてはサイドビュー方式に変更され、ATB(アクティブタイムバトル)も採用されていたりと全体的にSFC時代のFFシリーズを思わせるものになっている。
アニメーションもATBを意識して2000より多く設定可能。
ただし、発売当初は重大なバグを抱えていたり、システム面が豪華になった分ゲーム制作のコストも大幅に上がったりと、複雑化故の問題も出始めていた。
特に初期Verのバグは致命的なものが多く、それを含めて数百もの不具合が確認されていた程。アップデートは推奨どころか「必須」とまで言われる。
アップデートでバグを解消してからがこのツールの本領といった感じだろうか。
販売終了が比較的早かった所も難点。ただし、最近はSteamにて配信されているので再び手に入れやすくなっている。
こちらも2000に負けず名作が多い。
「ゆめにっき」や「風のアイシア」が代表作だろうか。前者に至ってはメディアミックスもたくさん出ていたほど。
また、ベルギーのインディーズサークルによって開発された「OFF」も良質なBGMと奇妙で独特の物語から世界中で人気となり、フォロワー作品もいくつか生まれた。
RPGツクールXP(Windows)
2004年リリース。名前の由来はWindows XP。
スクリプト言語「RGSS」が導入される。スクリプトを自力で習得するか、有識者に書いてもらう必要があるが、これまでイベントコマンドによる力技前提であったオリジナルシステムの実装を、柔軟かつ容易に手掛けられるようになった。
グラフィック面も進化し、256色以上の素材を扱えるようになった。
他、ゲームデータの暗号化機能が実装され、完成したゲームの素材やデータを他人が編集することが不可能となった。
オーケストラベースで統一されたサンプルBGMも評価が高く、特に「Battle1」のオーケストラ風戦闘曲は心地よい。
一方でRGSSを前提とした構成にシフトしたのか、前作2000の機能が幾分かオミットされたり、既存のシステムがやや難解なものに改変されるなど、ユーザビリティの面で課題を残した。
またこの頃、海賊版の流通に悩まされていた影響から、インターネット接続必須の認証システムを導入していたが、手続きの煩わしさやシステムのデリケートさに起因するフォローの不備から不評を呼んだこともあり、後年に緩和されている。
RPGツクールVX(Windows)
2007年リリース。名前の由来はWindows XPとWindows Vistaか。15作目を意味するとも言われている。
スクリプト言語は「RGSS2」にバージョンアップ。
一方でXPの反省からオミット・複雑化されていた機能が2000水準の手軽さになり、結果的にXPで一新されていた一部システムが先祖返りを果たした形となった。
サンプルBGMはDante98などを手掛けた北神陽太氏が一式を手掛けており、原点回帰を目指した一作。
以降の作品も基本的なベースはこのVXに通ずるものが多い。
RPGツクールVX Ace(Windows)
2011年リリース。「Ace」はOS名ではなく上位モデルを意味する。
一見、VXのバージョンアップのように見えるが、実際は互換性が無い別物。
事実、スクリプトが「RGSS3」へとバージョンアップしている。
組み合わせたパーツに応じて顔グラフィック、歩行グラフィックなどを自動的にエクスポート出来る、簡易なキャラクタージェネレーターがデフォルトで付属するようになり、絵が描けなくともデフォルト素材以外のキャラクターの生成が簡単にできるようになった。
キャラクタージェネレーター用の素材も自作することができ、有志による配布物や公式ストアより販売されているDLCを導入する事で更なる拡張が可能となっている。
RPGツクールMV(Windows)
2015年リリース。名前の由来はマルチデバイスに対応した「Multi View」から。
2000から続いていたRTPがこのタイトルから廃止となった。
またデフォルトの戦闘画面をフロントビューとサイドビューから選択出来るようになっており、以後のシリーズにもこのスタイルが継承されている。
スクリプト言語がそれまでのRGSSからJavaScriptによるプラグイン形式に変更。プラグイン同士の競合をエディターから確認出来るようになり、拡張機能の導入や調整が容易となった。
さらにスマートフォンやブラウザ用にゲームを出力する事も出来るようになり、制作ゲームの頒布の手段が広がった。
余談だが、パッケージイラストを手がけたのは後の『ライザのアトリエ』でブレイクするトリダモノ氏である。
また、2016年11月30日まではスパイク・チュンソフトがパブリッシャーを請け負っていた(12月1日からKADOKAWAへ移管している)。
RPGツクールMZ(Windows)
2020年リリース。
『MV』の強化版といった立ち位置であり、初めてダウンロードのみの販売となった作品。
60fpsに対応した為に迫力のある戦闘アニメーションが使用可能となった…が、今までのように画像の組み合わせでエフェクトを作れなくなった。
RPG Maker UNITE(Windows)
2023年リリース。
初の「Maker」名義となり、ゲームエンジンにUnityを採用している。なお、発売予定だったSteam版は発売未定になってしまっている
フルHD解像度対応や一枚絵からマップを生成できる機能、タイル追加の自由度向上やタイル設定機能の拡張など進化はしているのだが、UnityをPCに導入した上で本作を追加しないといけないセットアップの煩雑さやこれまでより動作が非常に重い(現在は改善されている)、やたらとビルドファイルのデータサイズが大きく、iOSやAndroidアプリをリリースする際にはひと工夫する必要があるなどこれまでになかった欠点を持っており、そしてなにより前作が普及しなかった最大の理由である「MVから乗り換える理由に乏しい」という点が解消されておらず評価は芳しくない。
ただ、使ってみると自由度自体は(過去作に比べ)こっちの方が高いという肯定的な評価もあるなど、決して出来は悪くない。
シリーズ作品(コンシューマー家庭用機版)
ゲーム機向けのシリーズ。ハードルは低いが、その代わり制作自由度はパソコンシリーズ程高くはない。
RPGツクール SUPER DANTE(スーパーファミコン)
1995年リリース。
Dante98の移植にあたる作品。
全体的にかなりドラクエっぽさを感じるUIとなっている。
詳細は当該項目を参照。
RPGツクール2(スーパーファミコン)
1996年リリース。
前作よりもキャラクターの等身が高くなり、使える漢字の数が増えるなど豪華な造りになった。
また、サテラビューにも対応しており、当時の衛星放送でのみ配信された特別なタイトルや素材があるなど、後のダウンロードコンテンツを先取りするような要素もあった。
サンプルゲームの『だんきちのバクチンだいさくせん!!』はツクールの機能や作り方の説明があり初心者には大いに参考になる内容だが、露骨な下ネタやパロディもあり一癖あるサンプルゲームとなっている。
RPGツクール3(PlayStation)
1997年リリース。
ディスクメディアになった影響もあってか、残容量が大幅に増大。セーブブロックも可変式になった。
また「アニメティカ」という素材自作ツールも付属している。
特にシナリオの残容量は事実上の制限無しという凄まじい仕様となっている。*6
サンプルゲームの項目も存在する。
制作自由度の高さもあり、コンシューマーツクールでは最も愛された作品と言っても過言では無い。
RPGツクール4(PlayStation)
2000年リリース。
本作から変数機能が実装され、素材自作機能も「キャラクターツクール」として別ディスク化。
サイドビューの実装やムービー機能をふんだんに活用した召喚魔法など演出面・制作機能面は順当に進化。
…しかし、容量の消費が凄まじく結果的に作りたいのに作れない、作れるけど作りづらいという矛盾を抱えた仕様になってしまった上、
せっかくの新機能がバグで機能していないなど、クソゲー評価を下すユーザーも少なくない残念な出来になってしまった。
サンプルゲームの「Rappin' MAGIC -銀の森と銀のアクマ-」もボリュームが少なく、すぐ終わってしまう。
RPGツクール5(PlayStation2)
2002年リリース。
素材は全て3Dとなった。多くのコマンドを「スクリプト」という形で自由に作ることができ、これまでゲーム内で用意されていたコマンドではできなかったような特殊な演出からゲームの根幹部分になる計算式まで自由に弄ることができるようになった。
そのため追求すればどこまでも自由にゲームの仕組みを作ることができるが、逆に言えば覚えなければいけない機能が大量に存在し*7、制作難易度は大幅に上がってしまった。
この上級者向けクオリティのハードながらマップ上の3Dキャラクターは2頭身のデフォルメ姿で、可愛らしいものの本格的なRPG作品を作るにはやや不向き。
サンプルゲームは『fu-ma』。『ドラゴンクエストVII』のスタッフが開発に携わっており、ウィンドウ画面やUIの操作が全体的に当時のドラクエっぽい。
その分ゲームとしてのボリュームも完成度も高い。
RPGツクール(PlayStation2)
2004年リリース。
5から更に頭身を上げ、洋ゲーのようなリアル系3D作品を作れるようになった。また、5で複雑化してしまった作りやすさの部分も改善が図られた。
しかし、肝心の作れる自由度が大幅に制限された…というかグラフィックを始めとしてコレジャナイ感満載の濃ゆい素材だらけとなってしまい、挙句の果てにロード地獄でやりたい事をさせてもらえない不自由さを感じてしまう作品となってしまった。
本作の不評がたたってか、家庭用据え置き機でのツクールは10年以上も新作が出ない状態が続いていた。そして下記の通りまたやらかしてしまっている
RPGツクールMV Trinity(PlayStation4/Nintendo Switch)
2018年リリース。
RPGツクールMVのコンシューマー移植版。
ボイスや歌モノBGM、立ち絵等の潤沢な素材の追加や、ツールの改良等見るべき点は多かったものの、独自の機能が利便性に欠ける上に、パソコン版据え置きの機能もインターフェース周りがコンシューマー向けに満足に最適化出来ておらず、とことん不便な点が目立つ。
トドメにデバッグを怠った事に起因した、制作意欲を削ぐバグやフリーズ、ロード地獄の頻発によってツクラーは激怒。これらが重なって開発陣は信頼を大きく落としてしまい、長い期間バグフィックスや機能改善のためのアップデートに追われる事になった。
そして発売が11月15日と遅かったこともあってアップデートは年内に間に合わず、クソゲーオブザイヤーにRPGツクーレナイとして大賞に輝くことに…
元々本タイトルは異なるハード間でのデータ相互共有を可能とする構想のもと、「Trinity(三位一体)」の名が示す通り3つのハードで展開する想定だったようだが、この失速の影響でXBoxOne版のリリースは立ち消えとなり、データ相互共有の仕様も幻となってしまった。
度重なるアップデートによって不具合関係はある程度改善がなされたものの、それでも本作のアドバンテージは素材関係を除いてほぼ皆無という意見が根強く、ツクラー達の本作を見る目は依然として厳しいものとなっている。
RPG MAKER WITH(PlayStation5/PlayStation4/Nintendo Switch)
2024年~2025年リリース。
『MV Trinity』の失敗を受けて開発された作品で、実際に『MVT』で指摘された難点の多くが改善されている。
マウス操作及びタッチ操作にも対応。素材を含めた制作データの相互共有も本作で結実された。
シリーズ作品(コンシューマー携帯機版)
RPGツクールGB(ゲームボーイカラー)
2000年発売。
容量の問題やより低年齢層向けにするため、各種エディット機能が簡略化されているが、機能そのものの不足は意外と少なくシンプルにツクることができる。
携帯用ハードという性質を活かし、起動した時点で製作したゲームのタイトル画面に直接移行する「ユーザーゲームモード」という機能があり、これは以降のツクールにも引き継がれている。
発売時にはコンテストも開催され、その最優秀作「MONSTERスク~ル」は下のGB2のサンプルゲームとして収録されており実際にプレイも可能であった。
なお、その作品の製作者の一人がアマチュア時代の熊崎信也氏であるのはつとに有名。
うちゅう人田中太郎で RPGツクールGB2(ゲームボーイカラー)
2001年発売。
基本的には前作であるGBとほぼ同じ仕様で、当時『コロコロコミック』の看板作品だった『うちゅう人 田中太郎』とタイアップした異色作*8。
グラフィックも『田中太郎』由来のキャラやモンスターが多数追加されており、特にマップに関しては原作を意識した「学校」と「現代風の町」をそれぞれ一つずつツクることが可能で、「現代風RPGをツクりやすい」という同時期のツクールにはない意外な長所があった。
もちろんちゃんと従来のツクールらしい素材も用意されており、1枚絵の表示といった新たな機能も追加され、『田中太郎』が嫌いとかでなければ*9GBの上位版といって良い作りである。
ちなみにサンプルゲームはその田中太郎を用いたRPG「おさとうクエスト」と上記の「MONSTERスク~ル」、そしてチュートリアル用の短編作と、何気に3作品も収録されている。
コロコロコミック内でもかなり気合の入った特集記事が組まれており、本作からRPGツクールシリーズを知った小学生ツクラーも多い。
…が、こちらのコンテストは何故か開催されなかった。
RPGツクール アドバンス(ゲームボーイアドバンス)
2003年発売。
エディターの作りが良い意味で独特で、感覚としては実際にプレイしながらゲームを作っていくイメージ。
各種セッティングとテストプレイをスムーズに切り替えられるため、何か付け足したり、ミスがあっても素早く修正できるため、作りやすさは歴代でもトップクラス。難点としてはテストプレイ時にできる加速移動が完成版になると使えなくなるため、いっそテストプレイモードのままプレイしてもらうという手もある。
サンプルゲームは実際にRPGを作って操作や各種機能を覚えられる「おつかいクエスト」と本格RPGである「ジュエルキーパー」の2つ。
しかしジュエルキーパーは何故かサンプルロードができず、ゲーム製作の参考や改変ができない難点がある。
こちらもコロコロコミックから特集記事が組まれたことがあり、ゲーム内の素材で人気漫画『絶体絶命でんぢゃらすじーさん』を模した作品を掲載していた(制作画面のためプレイ不可)。
RPGツクールDS(ニンテンドーDS)
2010年発売。
タッチペン操作に対応しており、文字入力などの操作はよりスムーズに。素材はPC版の「VX」を基準にしており、SDキャラクターやアニメーション演出はほぼVXと同じ感覚で扱うことができる。
しかし、容量はアドバンスから大きく拡張されたものの各データの消費量も倍以上に増えてしまっているため、あまり長編を作るには向かない作品となってしまった。
さらに属性や耐性の概念がなかったり、過去作では普通に設定できた機能が削除されている部分も多く、バグも多数確認されていたりとツクール単体としての評価は低い。
それでもDSのwi-fi機能を活かした「誰でもお手軽にオンラインで作品を投稿できる」という長所からなる間口の広さは素晴らしく、当時開催されたコンテストでは制約の多い仕様やわずかな容量の中でも多数の力作が投稿され好評を博した。このおかげで携帯版KOTYのノミネートを回避するという、喜ぶべきか分からない事態も起きている
RPGツクールDS+(ニンテンドーDS)
2011年発売。
DS+のタイトル通り、上記のDSから仕様を引き継いだ続編。
容量問題を解決させ、前作に比べると長編作品を格段に作りやすくなったが、学校などの現代・未来SF・和風時代劇などの素材の大幅な差し替えが行われており、前作のようなファンタジー作品は作り辛くなってしまっている。
一応ファンタジー系の素材はオンラインで配布されていた…が、素材用の保存容量の問題があった上、今となってはDSのオンラインサービスが終了しているため対応は不可能である。
RPGツクール フェス(ニンテンドー3DS)
2016年発売。
素材やデザインは『DS(PC版VX)』のものを踏襲している。複雑なイベントを作るために必要だった変数も復活した。
家庭用ゲーム機でもダウンロード販売が主流になりつつあった時勢もあり、ソフトが無くても制作作品を遊ぶことが出来る『RPGツクール フェス プレイヤー』が無料配信されていた。
以後の『MV Trinity』『WITH』でもプレイヤーソフトのダウンロードが出来るようになっている。
シリーズ番外
RPGコンストラクションツール Dante2(MSX)
1992年リリース。
タイトルこそ「Dante」の後継作にあたるが、こちらは『イース』のような見下ろし型アクションRPGゲームを制作できるツール。
アクションに特化したこともあってか、グラフィック表現に関しては主人公の何倍ものの大きさのボスを動かすことが出来るなど大幅な進歩を見せており、また外部ツールを使ってのオリジナルBGM制作も可能となった。
チャイムズクエスト(PC-9800シリーズ)
1991年にリリースされたRPG制作ツール。ソフトベンダーTAKERUでの販売ということもあってかなり安価に販売されていた。
ツクールの系譜ではないものの、PC-9800シリーズ向けにリリースされた初めてのゲーム制作ツールだったこともあり、何かとDante98と比較されることが多かった。
特筆すべきは、この時代において既に変数の概念やスクリプトによる高度なイベント編集機能を導入していたという点。
こればかりは当時のDante98には実現し得なかった要素であり、比較的ライト寄りなDante98に対し、より自分の世界観を追求したい玄人好みのツールという趣が強かった。
有名な作品としては『奥の細道』をモチーフとした作品である『蕉風』、先述の『コープスパーティー』の作者の処女作である『サバトの女王』などがあげられる。
なお、本作の系譜を受け継ぐツールとしては『RPGメーカー』シリーズが出ているが商業的に振るわず系譜は途絶えてしまっている。
手軽に追記修正して君だけの記事をツクろう!
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▷ コメント欄
- 全盛期はRPGツクール2000現役の199X年~200X年ごろ。この時期はまだDL販売が整備されていなかったこともあって、RPGツクール製フリーゲームが流行っていたねえ。 -- 名無しさん (2026-05-10 21:44:05)
- これもなかったのか。めっちゃ意外 -- 名無しさん (2026-05-10 22:39:43)
- RPGツクールが存在しなかったら記事にあるような有名エロ同人ゲーが存在しなかったかもしれないと思うと「なんでそうなった!?」としか言いようがない。こういう使い方されるとは… -- 名無しさん (2026-05-10 22:50:32)
- RPGツクールの前史をたどると「Dante」がMSXで、「チャイムズクエスト」がPC-9801でそれぞれ最初にリリースされて、その後PC-9801で仕切り直された「Dante98」が結構自由度があったことで一気に花開いた感じ。中でもマルチエンディングまで組み込んだ「コープスパーティー」の存在は大きかったんじゃないかと思う。 -- 名無しさん (2026-05-10 23:21:38)
- これでタワーディフェンス作ったケースを知っているんだが、一体どんな魔法を使えばそんな芸当ができるのやら -- 名無しさん (2026-05-10 23:51:31)
- まだちょっと薄いな。シリーズ全体を扱う記事なら、PC向けとコンシューマー向けそれぞれのシリーズの歴史とかまで言及してほしいところ -- 名無しさん (2026-05-11 01:50:20)
- 項目分けと少し追記。また時間できたらシリーズの歴史とか追記するかも -- 名無しさん (2026-05-11 02:20:23)
- ニコ動の黒歴史「RPGアルマール」RPGツクールの合法アップロード場だったのに… -- 名無しさん (2026-05-11 03:21:35)
- GBCでうちゅう人田中太郎のが出てたのを思い出す。 -- 名無しさん (2026-05-11 08:53:36)
- パソコンでのRPGツクール系には、お世話になったもんだ、ニコニコRPGやら、二次裏やら、東方系二次やら、でも、自分で作るとなると疲れるか飽きる。SFC版のツクールで、作っていたのは気づいたら投げて、押入れの肥やしになったwww -- 名無しさん (2026-05-11 10:30:11)
- 自分でやってみる気にはならんが、高橋邦子の諸作や『すぎる』シリーズには頭が下がる。 -- 名無しさん (2026-05-11 14:03:50)
- コンシューマーツクールはよく4以降クソゲーと言われるけど、4も5も光る部分はあるんだよね PS2の3Dのやつはロード長すぎてどうしようもなかったけど… -- 名無しさん (2026-05-11 14:16:15)
- 「のび太のバイオハザード」シリーズは、バイオハザードをRPGツクールのシステムに丁寧に落とし込んでて普通に技術的にも感心するような内容のゲームになっているんだけど、色んな意味で話しにくいゲームになっちゃったのが残念。 -- 名無しさん (2026-05-11 18:12:14)
- ↑2003で作られた奴だと間違いなく名作なんだけどね…権利的なアレコレとかで表に出しづらいのが… -- 名無しさん (2026-05-11 19:11:19)
- 今だとMIDI使ってるゲームでサウンドフォント導入できたりあれこれできるのも強味…だけど肝心のゲームが雑誌の付録からでもないと手に入らないのがなあ -- 名無しさん (2026-05-11 19:29:27)
- これを使って他作品の版権キャラを集合させたクロスオーバーゲームを作ってみたいなーとか何度も思った事がある。全盛期は結構あったが、2015年以降辺りから皆無と言うくらい激減したよな… -- 名無しさん (2026-05-11 20:42:38)
- 2003は確かにSteamで再発売されたし日本版では修正されずじまいだったバグも直されてるけど、日本語に対応してないので要注意。再発売直後の頃に某所で日本語化パッチが出てたが今も落とせるかは不明。 -- 名無しさん (2026-05-11 22:44:51)
- 今度の新プロジェクトとやらのHD-2Dの新作ツクールに期待。今月22日~24日に発表されるのかな? あとSTEAM版のツクール製品はよくセールやってて安く手に入り安いけど、STEAMを経由して起動しないと使用できないのが面倒。 -- 名無しさん (2026-05-11 23:01:47)
- ツクフェスはシステムやプログラムの完成度、運営のやる気や能力と言う点では限りなく落第点に近い及第点だけど、それでも愛用していた身からすれば最高のCSツクールだったよ。2000時間以上溶かしたし、3DSでそこまでやり込んだのは他はモンハンぐらいだったわ。 -- 名無しさん (2026-05-12 16:47:20)
- MSXのDANTE2を入れ忘れてる…けど、自分は全く触ったことがない。 -- 名無しさん (2026-05-13 10:47:49)
- 井上光氏の「ダークフォース」シリーズを覚えている人はいるだろうか。 -- 名無しさん (2026-05-13 21:37:42)
- 今まで記事なかったのか… -- 名無しさん (2026-05-14 07:35:04)
- ↑2 覚えてる。どんどん世界がインフレしていく中二でエセ哲学的な世界観が大好きだった。完結編見たかったな。 -- 名無しさん (2026-05-14 09:26:50)
- やろうと思えば95のデフォルト素材(特にモンスターグラフィック)を2000で使う事も出来たりする。そういうフリーゲームあったし -- 名無しさん (2026-05-14 16:46:51)
- 食べ五郎でしたっけ?>ダークフォース -- 名無しさん (2026-05-14 16:51:30)
- ↑タルスメフィー・ゾーク・ウエンディ(通称ため蔵)の事? 主人公だったのに続編であんな事になるとは。 -- 名無しさん (2026-05-14 18:00:50)
- ↑ああいや、食べ五郎という名前のザコ敵兼回復アイテムがいたような記憶が・・・気のせいかも。 -- 名無しさん (2026-05-14 20:45:40)
- 商業作品の素材のぶっこぬきって、ゾンビと戦うあれか -- 名無しさん (2026-05-15 00:01:25)
- 他にも「ジョジョ3部にもう1人スタンド使いが居たら?」という作品と、「ドラえもんキャラとナムコカプコン任天堂キャラが共闘する作品」があるな -- 名無しさん (2026-05-17 18:05:21)
- 新ツクールの名前はRPGツクールU2U。戦闘画面は一切公開されてないのが心配だ -- 名無しさん (2026-05-21 22:10:37)
#comment()
*2 ただし、条件によってイベントの発生などを制御するフラグなど、僅かながらゲームプログラミングの知識を理解しなければいけない箇所はある。
*3 2000~VX Proに存在したランタイムパッケージ。
*4 初期作品の話が「魔王をやっつけて平和を取り戻すために旅に出る」、近年の作品やメディアミックスでもせいぜい「主人公には特別な血筋がある」とかそういった簡潔なもので説明できてしまうのも、ゆう帝名義時代に遊んだゲームの分析の結果「ジャンルビギナーを志向するのであればストーリーは極力シンプルにした方がいい」と結論したため。一説には本格的なストーリーを志向しようとしていた中村光一と相談することになり、チュンソフト内のゲーム経験がないスタッフに「中村・堀井が好きな既存作品(ハードゲーマー前提のため話が複雑)」と「堀井がとりあえずで決めたDQのストーリー案(先述したシンプルな内容)」とどちらを遊びたいか?と聞いてみたところ「既存作品はそもそも話の内容を想像できないから堀井案の方を選ぶ」という答えがほとんどだったため、正式に統括Pの千田幸信にも共有する形でシンプルなストーリーでいくことに決めた、とも。
*5 ツクールの名の初出は1987年の「アドベンチャーツクール」である。
*6 これはセーブするメモリーカードを複数枚使用するによって、シナリオデータを引き継がせるという当時のゲームのディスク入れ替えに近い仕様となったため。
*7 一応、ユーザーの熟練度に応じて基本スクリプトが全て用意されている「初級」も存在するが、その初級ですらスクリプトによって行われる処理についてある程度理解する必要がある。
*8 ただし『田中太郎』のビジュアルはアニメ版準拠であり、原作漫画とはデザインが異なるキャラもいた。
*9 原作は準主人公のタカシが田中太郎によってとことん理不尽な目に遭わされるギャグ漫画で、人気ではあったもののやや人を選ぶ作品だった。『田中太郎』を用いたサンプルゲームもあるが、こちらではタカシは説明兼進行役になるので、彼への理不尽さはかなり抑えられている。
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