登録日:2015/01/23 Fri 16:42:43
更新日:2024/01/12 Fri 10:25:17NEW!
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サナギさん 週刊少年チャンピオン ほのぼの ギャグ 漫画 秋田書店 施川ユウキ 結構ブラック もっと! champion タップ!
『サナギさん』とは、施川ユウキによるギャグ漫画。
『週刊少年チャンピオン』に2004~2008年に連載され、その後、『もっと!』にて2013年より連載再開された。
単行本は全6巻。主に四コマ漫画で展開されるが、普通のコマ割りの話だったり、最後のページが一コマ漫画になったりと形式は自由。
続きもののストーリーはおろかプロローグ・エピローグも一切ないので、どの巻から読んでも楽しめる。巻頭の登場人物紹介に至っても、目を通さなくても普通に読める。
描かれるのは素直で純粋な女子中学生のサナギさんと、彼女の周りのクラスメートたちの日常。
登場人物はすべて二等身で描かれ、絵柄はとてもほのぼの。また、サナギさんの妄想の中では動物や物体、果ては自然現象などの形のないものまでがデフォルメされて喋り出したりと、とても可愛らしい。
……と、ここまで読まれた分には毒のない和やかな漫画なのかとお思いになるかもしれない。
ところがどっこい、実はこの漫画、ほのぼのと可愛い雰囲気の絵柄に反してアクの強すぎる登場人物が多く、それはもうシュールな会話がひっきりなしに飛び交うギャグ漫画なのである。
そのシュール具合も半端ではなく、皮肉やネガティブ、哲学を超えた何か、時には話の内容が残酷だったりグロかったり死ネタだったり、小学生レベルの下ネタが爆発したりもする。
そのリミッターのなさたるや、ある意味中学生のノリというにふさわしい。
はじめは絵柄に騙されるも、そのシュールさにはまってしまったファンの方は少なくないはずだ……
サナギさんが社交的なこともあるが、この漫画の世界観には「険悪な人間関係」という概念自体が存在しないようで、基本的に登場するクラスメートは全員仲が良い。(しょっちゅう殴ったり殴られたりの仲だったりするコンビもいるが)
登場人物一覧
サナギさん
本名:望月サナギ
本作の主人公。性格は素直で天然なところがあるが、周囲の人々(主に後述のフユちゃん)があまりにぶっとんでいるため、相対的に常識人としてツッコミに回ることも。
しかし彼女も時たま強烈かつシュールなボケを発することがある。愛嬌のレベルとはいえ、人をからかって喜ぶことも。
考え事が好きで、サナギさんの考えや妄想は何かと可愛らしい。おしゃべりする動物のことを考えたり、オリジナルキャラクターを作ったり、動物や物に感情移入して考え事をしたりする。
フユちゃんとは親友。自身が想像することや考えることをしばしばフユちゃんに話して聞かせる。そして大抵は、フユちゃんにシュールな茶々を入れられる。
フユちゃんの毒舌の矛先が向こうと牛山さんに引っ叩かれようとまず怒ることをしない、仏のような心の持ち主でもある。
フユちゃん
本名:倉田マフユ
黒髪でおかっぱ。サナギさんとは親友。
明るく朗らかなサナギさんとは対照に、非常に冷めた目線を持ち、口から発される言葉は一つ一つが超強烈。凄まじい毒舌系不思議ちゃん。サナギさんの世界観をブラックたらしめる要因。
サナギさんのストーリーの7割は「サナギさんが言った可愛らしい話にフユちゃんがブラックな尾鰭をつける」という流れで構成される。
基本的にサナギさんとはとても仲がいいが、それ故か、たまにサナギさんに対して揚げ足をとったりとてつもなく酷いことを平然と言ったりしてしまう。それでも、二人の間が険悪になることは全くない。
表情の変化がほとんどなく、目が ● ● で描かれ、口は△で描かれる。漫画特有のデフォルメ表現かと思いきや、目がシンプルな黒丸であることを逆手に取ったギャグが平然と放たれたりする。
基本的にありとあらゆるものに対し毒舌を発するが、マクドナルドの「クォーターパウンダー」の宣伝漫画を担った時にはさすがに毒舌を発さず、ちゃんと宣伝した。
マナミさん
本名:仲村マナミ
非常にネガティブで、残酷な女の子。「~ね。」という独特な喋り方をする。
生き物をはじめいろいろなものを踏みたがる癖がある。
しかし自身も悲しみやすく、よく泣く。しばしばサナギさんもつられて泣く。
タカシくん
本名:高橋孝
短く刈り上げた金髪で目つきが悪い男の子。いつも白目を剥いている。
とても短気で、イライラした相手を反射的に殴ることがある。相手が吹っ飛び鼻血が噴き出すほど思い切り殴る。
ただ無暗に乱暴者というわけではないらしく、イライラさえしなければ、誰とでも普通に接する。
サナギさんたちグループとも仲は良い模様。タカシ君がサダハル君を殴り飛ばす時にサナギさんが同じコマにいると、サナギさんは困った顔をする。
サダハルくん
本名:黒田サダハル
黒髪にジト目のスーパーネガティブ男子。それ故にタカシ君をイライラさせてはよく殴られる。それなのに、なぜかいつも二人で一緒にいる。
単にいろいろな事にマイナス思考というどころではなく、そのネガティブ具合が超越している。その無駄に優れた発想力で考え得る最悪のケースを思いつき、極み極まりありえないほどのネガティブ発言をする。
糸色望よりもネガティブである。
チースケ
サナギさんが飼っているインコ(だが、絵はどうみてもヒヨコ)
「うぬぬぬぬ……」と不思議な鳴き声で鳴く。
モリカワさん
本名:不明
絵本作家志望の女の子。サナギさんのクラスメートの中では常識人。
一時期全く登場することがない期間があり、その合間に若干ビジュアルが変化した。
ハルナさん
本名:不明
様々なことを深く考える女の子。しかし考えすぎて方向性が絡まりまとまらなかったり、ドジを踏んだりしてしまうことも。
ハヤムラくん
ほのめかすことや、かわすことについて解説する男の子。
リサさん
色々と悩みが多い女の子。片仮名交じりの台詞から、留学生と思われる。
ゴウスケ
ランキングが趣味の男の子。ランキングは、脳内に現れる謎キャラによって決められている。
サナギさんと会話をしたことがない唯一のキャラである。
コバヤシ
空を見たら星と焦点が合ったり、富士山をバックに写真を撮ったらほとんど体で隠れたりと、いろんな意味ででっかい男の子。
吉沢さん
霊感を持っている女の子。ただし、見えている幽霊は変なものばかりだったりする。
イマミヤさん
すぐにポエムを作る詩的な女の子。
イソヤマ
色々とすぐに芽生える男の子だが、サナギさんへの恋心だけは芽生えそうで芽生えなかった。
山田さん
色々な図を描く女の子。一言も喋ったことがない
ハヤマくん
自分の中でイメージの世界を作っている男の子。
学校もイメージの世界の中だけで通っており、現実の学校にはあまり通っていない。
ムトーさん
人間観察でドキドキワクワクする女の子。
ミヤケくん
隣のクラスに好きな女の子(Xさん)がいる男の子。
マナブくん
勉強嫌いなのか意地でも何も学ぼうとしない男の子。
一人称が「我」であることから、中二病だと思われる。
(尤も、サナギさんの登場人物は全員が中学二年生なので、こういうタイプがいるというのは全くおかしくはない)
牛山さん
何もかも「くだらねぇ」としか思わない女の子。意外と感動屋。
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