山田浩二被告 死刑判決について

質問

当然のごとく死刑判決がでましたが、控訴してやりなおし裁判で死刑判決がくつがえされることはありますか？

回答

結論から申し上げると、可能性は十分あります。
そもそも、大前提になぜ「死刑」を大阪地検刑事部の検察官が求刑し、そして、第一審判決において、「死刑判決」が出たのか、です。
日本の刑事法はすべて「罪刑法定主義」の上に成り立っており、その一つ一つの法律や条文の中に罪名と刑、また法解釈学におけるところの刑の序列が明確に成り立っています。
今回の、2015年に寝屋川で発生した男女児二名殺害とその手法は非常に残忍なものでした。故に、検察は殺人罪の適用の上に殺人罪における極刑とされている「死刑」を求刑したわけです。
また、判決に関しては、これは裁判員裁判ですので、無秩序に国民感情が入り込んでいます、単純に被害者感情だけを考慮して「こいつは死んでしまったほうがいい」と考えた裁判員と一部の判事による合議でしょう。
本題に入りますが、しかしながら、この刑法における刑の重序列はかなり古いものです。一般に言えば、「死刑ほど辛いものはない」と思うでしょう、でも違います。実際は「仮釈放なしの無期懲役」が一番つらいのです。
知り合いに判事がいますが、大阪高裁の判事のみなさんは法解釈の達人です。また、法曹界において現代は「死刑廃止論」の荒波が立っていますので、被告人にどこまで辛い想いをさせられるか、という点において慎重に判断すれば第二審判決は「仮釈放なしの無期懲役」になるでしょうね。僕はむしろそのほうがいいです。
長々と書きましたが、少しでも知識としてお役に立てたなら幸いです。
あとついでにですが、控訴して、高裁にうつって判決がでるまでに1～2年かかりますからね。

質問

詳しく教えていただきありがとうございます！大変分かりやすかったです！
こんな事件二度とおきてはいけないです

以上