北領東方の都市国家を征服し、レオニード二世の頃から続く三十年に渡る東方制圧戦争に終止符を打ったザルゼリアの皇帝。
元々ザルゼリア東方監督軍に所属していた軍人であったトルメランは、謀略などによらぬ戦闘でウェルペイを陥落させ、帝国領に取り戻した。
しかし、歴史の評価としてはレオニード二世以降の皇帝は評価が低く、長く続いた北領戦争は帝国の国力を大きく疲弊させ、国民の血の涙で領土を購ったとまで言われている。
事実、トルメラン帝は将軍としては非常に有能な男であったが、政策の上では先帝までの方針をそのまま受け継いだだけという印象であり、北領戦争がなければ皇帝に選出されることはなかったであろうと言われている。
このように、後世の史家には酷評を受けるトルメラン帝だが、自ら先陣を切って戦場に立つ姿は多くの帝国兵士の心を奮い立たせたと言われ、現場の兵士からは好かれていたという。
また、トルメラン帝は北領戦争の終結後まもなくして、戦地で受けた傷が元で落命しており、その死には陰謀説がささやかれている。
その意味では、民の人気はあった、ということができるだろう。
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