シーレダー家三代に仕える執事。
万事につけ控えめな男であるが、必要なことはすべて済まして横に侍るような、有能な執事であり、若い頃は武勇で名の通ったトーラ・アーマユッコと互角に渡り合った上で息一つ切らさなかったという逸話を持つ。
現在では荒事には縁のなさそうな顔をしているが、若い頃の腕前は健在で、幼き日のカトゥールを狙った暴漢数十人を瞬く間に素手で叩き伏せている。
現在も南方探検に熱意を燃やすカトゥールを支えると共に、放り出されがちな執務の類を滞りなく進めるワッカームとターラントを支えている、文字通りシーレダー家の支柱となる存在である。
普通、マーフォークでも執事は普段から手袋の類を着用するものだが、ターマは左手にしかしていない。
マーフォークの文化としては、片手袋は生産階級の象徴であり、貴人が片手袋をすることは基本的にないため、幼き日のカトゥールはそれを嫌がった。
そんな折にターマが自分の手袋を片方差し出し、カトゥールが片手袋をおかしいと嫌がるなら、自分もそれとお揃いにする、と言い出して以来のことである。
カトゥールはそんなことは忘れてしまっているが、ターマは幼き日の主君とかわした約束を、今も律義に守り続けている。
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