帝国の歴史に翻弄された街ソロン

ページ名:ソロン

ザルゼリア北部に位置する軍港ソロン。

ここは元々、帝国にはよくある貧しい漁村だったが、帝国が共和制に移行し、帝国史に残る暗黒の時代にウェルペイグラツィアという二大軍港を失ったことが、ソロンの運命を変えた。

ソロンには国費が投じられ、西方諸島との貿易と、反撃の準備を整える軍港へと姿を変えた。

この国家事業の指揮をしたのが現皇帝の父祖であり、当時は海運局長として活躍していた、後の皇帝レオニード二世である。

軍港としての機能が軌道に乗った頃、レオニード二世は皇帝として指名され、皇帝権限によって西方諸島との軍事同盟を締結、即座に二大軍港の奪還を目標に掲げ、軍事行動をはじめた。

その結果、帝国に離反した各地の軍港、都市国家は次々と制圧され、帝国は再び帝政に復帰し、かつての力を取り戻したのである。

そこまでにかかった年月は、共和制へと移行したことを含め、暗黒の時代として歴史に語られている。

 

帝政に復帰した頃より、帝国はかつてローランディア大陸を征していた時代のことを思い起こし、領土再占領を国是として掲げ、南征を繰り返すようになる。

ソロン自体は漁村だったころの面影をほとんど残しておらず、当時の村人も多くは半ば強制的に移住させられ、わずかに残った者も港湾管理に従事する者だけになった。

現在もソロンを闊歩しているのは軍人か貿易関係の役人と商人、そして傭兵として雇われているマーフォークばかりである。

 

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