南海にいくつか浮かぶ島に作られた、陸上の交易所。
元々交易はトラムトランの近くの浅瀬で行われてきたのだが、南海貿易路が拓かれたことにより貿易船が徐々に大型化し、浅瀬に入れない船も多くなった。
そのため、桟橋を持った寄港地が必要となり、南海マーフォークと南域の人々が近場の島の中から便の良いこの地にトゥグリーダを拓いた。
現在ではトゥグリーダにもマーフォーク用の住居が海中に作られ、交易品の集積地だけでなくマーフォークの陸上作業地となっている。
この地のマーフォークは塩田で塩を採ったり、干魚や魚醤などの加工品を作ると共に、南海貿易路を使って入ってくる東域産の金属を使った漁具や武器の仕上げをしている。
一般的な鉄は海中では腐食してしまうので、ここでは真鍮や黒曜石がよく用いられ、トラムトランの王族や上級貴族はドワーフの作る木目鋼を好んで使う。
金属で作られるのは水中で振るわれる短刀が多いが、木目鋼は多くの場合、槍や矛に使われる。
これは護衛船団のような、水上の限られた足場で振るうには全くの不向きだが、決して錆びない木目鋼はこの地では富と権力の象徴であり、マーフォークの正規軍を指揮する立場や、それ以上の者が兵を指揮する際に好んで用いられる。
また、マーフォークは水中では弩を使った泳射も行うが、消耗品の鏃には貴重な金属を用いることはあまりなく、鮫や水竜種の牙や骨を用いている。
最近ではこの地に定住してトラムトランで使う建材用の煉瓦を焼く者や、金属加工を行うドワーフの職人、魔導具の修理ができる魔導学者などの入植者の数が増え始めており、トゥグリーダのますますの発展が期待されている。
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