神と龍との戦において、紅き炎の戦神エンデルクスが降り立ちぬ。
白と紅の二つの炎、ローランディアに吹き荒れり。
炎の渦のその中で、すべてを焼くその火の中で、生き残りしはエンデルクス。
黒く煤けたその体、焼けた大地に横たえり。
黒一色の世界の中に、黒き猪が現れり。
その姿をとらえた眼、遂に遂に閉じられて、かくて炎の大神は、命果てるを覚悟せり。
痛みに眼を開け見れば、水湧く緑の林泉で、伏したる我が身の傍らに、牙持つ猪の亡骸が、静かに体、伏しいたる。
恩に感じしエンデルクス、猪の体を持ち上げて、高く天へと掲げけり。
かくて南の天高く、牙持つ猪は輝きぬ。』
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