神話にもその姿を語られる、旧き龍の生き残りにして七賢竜の一柱。
砂漠の砂のような輝く黄金色の鱗を纏う巨大な砂竜で、砂漠では砂嵐と共にその姿を現すと言われている。
東域と南域の国境にある山脈はオブラスキュラの背骨と呼ばれており、この周辺で起こる砂嵐はオブラスキュラの鼾なのだと言われる。
オブラスキュラは魔術には疎いところがあるが、外敵に対しては棘のように逆立てた鱗を飛ばして攻撃する。
この鱗には麻痺毒があり、かすめただけでも体の自由を奪われてしまう。
神話では、神と龍との大戦において、自由を愛するオブラスキュラはどちらの陣営にも与せずにいたのだというが、王国の冒険家にして神の眷属であるアルテミシア・リュートに敗れ、征伐されるところをアルテミシアの父であるカルザミスが止め、神々のために働くことを条件に許されたのだという。
そのため、二度目の戦では人の側に与することになり、多くの邪な龍を倒したと言われている。
現在の所在ははっきりとはしていないが、東域に住まう者なら、黄金色の砂漠の砂嵐の中にオブラスキュラが隠れていると誰もが信じている。
自由を愛するオブラスキュラは、良くも悪くも気まぐれである。
もし出会ってしまったらどうなるかは、オブラスキュラの機嫌と腹具合次第であろう。
もし機嫌が悪かったり、腹が減っていたりしたら、その巨大な口に飲み込まれてしまうだろうし、機嫌がよければ話くらいは聞いてくれるかもしれない。
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