皇帝カールの第四妃。
初登場:140話
名前の初出:175話
家族構成
不明。
外見
年齢は40頃で、年齢より若く見える。長い黒髪を緩やかに纏めた女性。
彫りが深く表情がハッキリしていて目はぱっちり二重。声は控えめで大人しく、一歩下がったような印象を受ける人。
身分のある妃にしては穏やかで、偉ぶったところのない女性。
説明
山の都の王族の末裔で、皇帝カールが男子を処刑、老人を流刑に処した頃、残りの親族の命を盾に無理矢理妃に迎えられた。カールのお気に入りの一人。
男家族は殺されており、山の都の話をするのは禁じられている。
後宮の奥のさらに奥の一軒家に侍女のサンドラとふたりで住んでいる。サンドラも王族ではないが山の都の末裔(神官の血筋)。
自分で庭の手入れをしたり、野菜を作ったりして過ごしている。
アルノーとは面識があり、カレンは叙勲パーティーの際にアルノーを経由してナーディアと接触できた。
ライナルトとは懇意にしている。皇太子と愛妾の禁断の恋、などと言われていたりもする。
実際のところはライナルトが援助している反乱民の中に山の都の生き残りがおり、それに関係してナーディアとも繋がっていると思われる。現在は状況が悪いので距離を置いている状態らしい。(178話)
ナーディアとサンドラは後宮に入った後、ふたりで心理的に追い詰められた状況下で2度、御使いを召喚する儀式を行っている。正確な儀式の方法は燃やされて無くなっていたため、二人が記憶する魔法陣と呪文をもとに行ったが、いずれも欠けがあり失敗したと語っている。(181話)
この2回を行った時期がほぼカレンとエルが産まれたころに一致することから、カレンとエルの二人の転生者がいる原因であると考えられる。
皇位簒奪編の終わりで、カールにとどめを刺した。
家族の命を盾にされてカールの妃となっていたが、実は実母はすでに殺されていた。また、本人もそのことを知っており、カールへの恨みは深かった。
カールの死後、山の都の生き残りへの粛清から偶然生き延びていた幼馴染みの男性と何処かへと去った。(277話)
山の都の儀式について(かみはらさんのツイートも参照)
山の都はカレンが予想したとおり、転生者の知恵・知識を元に発展した都。
最初の転生者は御使い様と呼ばれ、転生ではなく転移者で、仲間たちと共に集落を作り元の世界に戻らずこの世界で生涯を終えた。
その後、精霊がこの御使いに再び会いたいと仲間たちと協力して召喚を行ったのが儀式の始まり。
以降初代を知らない世代になる程度の年を経ると、御使いは便利な知識を得るために利用するもの、と認識が変わっていってしまう。そうなると精霊は山の都の人々を見限って去ってしまう。精霊が去ったことでより一層歯止めが効かなくなり、山の都では頻繁に召喚を繰り返すようになり、便利に御使いを呼び出すシステムが出来上がっていく。
最終的に豊かにはなったものの、国の規模が大きくはなかったため、帝国の数の暴力に押し負けて滅びた。
召喚の際、呼び出した異世界人の魂を収める器となる人間が必要になる。山の都では器になる人間を子供のころから選定し育てていた。異世界人の魂が宿った器は、体の主導権を奪われ、元の魂は徐々に削られて消えてしまう。
このため、器となる人間は一生をささげる代わりにその家族の将来を保証するようになっていた。
また、この器という立場は山の都の住人から崇高な役目として受け入れられていた(と伝えられている)。
一方で、用意された器以外の人間に異世界人の魂が宿ってしまうこともあり、そうすると器となる覚悟を本人もその家族もしていないためにトラブルになる場合があり、その対策として異世界人の魂が宿った人物に対して執着のある人間の記憶が消えるような仕組みが作られた。作品中では「御使いが、我が子が居なくなった悲しみを忘れられるように魔法を施した」とあるが、単にトラブルを避けるための召喚の仕組みの一つ。
また、説明からわかるように、記憶をなくすのは母親に限らず、器となった人物に対してこだわる人間。
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