前立腺がんー救済放射線治療ー線量増加

ページ名:前立腺がんー救済放射線治療ー線量増加

 


【ランダム化試験】

Li HZ et al. Int J Radiat Oncol Biol PHys. 2024. PMID 37717784
・前立腺がんに対する手術後の放射線治療における線量増加;72Gy/36回 vs 66Gy/33回
・ランダム化試験、PKUFH試験(7年成績)、中国
<結論>前立腺がんに対する術後放射線治療において、標準線量と比較して、高線量照射による治療成績の改善効果はみられなかった。グリソンスコアが高い場合、切除断端が複数箇所で陽性の場合には高線量照射により治療成績が改善できる可能性があるため、今後追加の前向き研究が必要。
・対象:前立腺がんに対する根治的前立腺摘除術施行例、pT3-4 / 切除断端陽性 / PSA値が 0.2 ng/mL以上に上昇
・高線量群(72Gy/36回)と標準線量群(66Gy/33回)に(1:1)の割合でランダム化
・主要エンドポイント:生化学的無増悪生存(bPFS)
・2011年9月~2016年11月に144例が登録された;高線量群 73例、標準線量群 71例
・経過観察期間(中央値)89.5ヶ月(範囲:73~97ヶ月)
・両群間に生化学的無増悪生存(bPFS)に有意差を認めなかった(70% vs 61%, HR 0.73, NS)
・グリソンスコアが高い(GS 8-10)の患者では、標準線量群と比較して、高線量群の7年生化学的無増悪生存(bPFS)が良好であった(67% vs 30%, HR 0.37, 95% CI 0.17-0.82)
・また、切除断端が複数陽性であった患者群でも高線量群の7年生化学的無増悪生存率が良好であった(83% vs 58%, HR 0.36, 95% CI 0.13-0.99)
・7年遠隔無再発生存率(88% vs 85%, HR 0.93)、前立腺がん特異的生存率(94% vs 96%, HR 1.19)、全生存率(93% vs 94%, HR 1.29)に有意差を認めなかった。


 

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。


最近更新されたページ

乳がん

・T1-2N1・炎症性乳がん・少数転移/オリゴ転移・転移性脳腫瘍・ネオアジュバント化学療法...

トップページ

 Zhang Q et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2024. PMID 38631536・切除不能III期非小細胞肺がんに対する化学放射線...

前立腺がん

・救済放射線治療(SRT)・炭素イオン線治療/重粒子線治療・骨盤内リンパ節転移陽性(N1)・少数転移/オリゴ転移・有害事象<第2相試験>Nakamura K et al. Int J Clin Onc...

胸腺腫瘍ー胸腺がん

・アジュバント放射線療法<レトロスペクティブ研究>Zou MX et al. Cancer Med. 2023. PMID 37329224・胸腺扁平上皮がんの予後因子・レトロスペクティブ研究、中国・...

左メニュー

・胃がん・外陰がん・肝細胞がん・胸腺腫瘍・子宮頸がん・食道がん・腎細胞がん・膵臓がん・前立腺がん・胆道がん・直腸がん・頭頸部がん・肉腫・乳がん・尿管がん・脳腫瘍・肺がん・皮膚がん・少数転移/オリゴ転移...

頭頸部がん

・寡分割照射・化学放射線療法・緩和照射・再照射・舌がん・中咽頭がん・少数転移/オリゴ転移...