頭頸部がんー舌がんーアジュバント放射線治療

ページ名:頭頸部がんー舌がんーアジュバント放射線治療

<レトロスペクティブ研究>

Tian Q et al. J Clin Oncol. 2024. PMID 38560819
・早期舌扁平上皮がん(T1-2N0M0)に対する術後放射線治療(PORT)
・後ろ向き研究、中国
<結論>早期舌扁平上位がんに対する根治手術後、中分化~低分化がんでは術後放射線治療が行われた患者で生存成績が良好であった。神経周囲浸潤や脈管侵襲のある患者でも術後放射線治療による生存成績の改善効果が示唆された。
・根治手術を受けた528例(年齢 [中央値] 62歳)を組み入れ、145例(28%)は術後放射線治療が行われていた。
・多変量解析にて術後放射線治療と良好な生存成績に有意な関連が認められ、中等度~低分化がん、神経周囲浸潤(PNI)、脈管侵襲(LVI)、浸潤深達度(DOI)が不良な生存成績と関連した。
・中分化~低分化がんの患者では手術単独と比較して、術後放射線治療が行われた患者で予後が良好であった(PSM後の比較;全生存率 97% vs 69%、無病生存率 88% vs 50%、PNI/LVIの患者を除外しても同様の結果;全生存率 97% vs 82%、無病生存率 87% vs 64%)
・神経周囲浸潤(PNI)および/あるいは脈管侵襲(LVI)を有する患者(104例)でも術後放射線治療による生存成績の改善効果が認められた(全生存率 81% vs 58%、無病生存率 76% vs 47%)
・病変深達度が5 mmを超える あるいは 断端近接のサブグループにおいて、術後放射線治療後の無病生存が良好(80% vs 60%)であったが、全生存には有意差を認めなかった。

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