肝細胞がんー陽子線治療ーvs 肝動脈化学塞栓療法

ページ名:肝細胞がんー陽子線治療ーvs 肝動脈化学塞栓療法

 


【ランダム化試験】

Bush DA et al. Cancer. 2023. PMID 37503907
・肝細胞がん(HCC)に対する陽子線治療(PBT) vs 肝動脈化学塞栓療法(TACE)
・ランダム化試験、米国
<結論>肝細胞がんに対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)と比較して、陽子線治療(PBT)後の全生存成績は同等の結果で、無増悪生存や局所制御はPBTで良好であった。PBTで治療日数および治療後の入院日数が短く、治療費の削減が可能であった。
・対象:治療歴のないミラノ または サンフランシスコ移植基準を満たす肝細胞がん(HCC)
・陽子線治療群(PBT) 36例、肝動脈化学塞栓療法群(TACE)40例にランダム化
・陽子線治療:70.2 Gy/15回(3週間)
・肝動脈化学塞栓療法(TACE)群では完全奏効/最大奏効が得られるまで繰り返しTACEを施行した。
・主要評価項目:全生存(OS)
・74/76例を解析した。
・2年全生存率:陽子線治療(PBT)群 68%(95% CI 54-86%)、肝動脈化学塞栓療法群(TACE)65%(95% CI 52-83%)(NS)
・無増悪生存期間は陽子線治療群(PBT)で良好であった(中央値:未到達 vs 12ヶ月、SS)
・局所制御も陽子線治療群(PBT)群で良好であった(HR 5.64, 95% CI 1.78-17.9、SS)
・治療後の入院日数:陽子線治療群(PBT)24日、肝動脈化学塞栓療法群(TACE)166日(SS)
・治療および治療後のケアにかかる患者1人あたりの平均費用は陽子線治療群で28%低かった。


 

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。


最近更新されたページ

乳がん

・T1-2N1・炎症性乳がん・少数転移/オリゴ転移・転移性脳腫瘍・ネオアジュバント化学療法...

トップページ

 Zhang Q et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2024. PMID 38631536・切除不能III期非小細胞肺がんに対する化学放射線...

前立腺がん

・救済放射線治療(SRT)・炭素イオン線治療/重粒子線治療・骨盤内リンパ節転移陽性(N1)・少数転移/オリゴ転移・有害事象<第2相試験>Nakamura K et al. Int J Clin Onc...

胸腺腫瘍ー胸腺がん

・アジュバント放射線療法<レトロスペクティブ研究>Zou MX et al. Cancer Med. 2023. PMID 37329224・胸腺扁平上皮がんの予後因子・レトロスペクティブ研究、中国・...

左メニュー

・胃がん・外陰がん・肝細胞がん・胸腺腫瘍・子宮頸がん・食道がん・腎細胞がん・膵臓がん・前立腺がん・胆道がん・直腸がん・頭頸部がん・肉腫・乳がん・尿管がん・脳腫瘍・肺がん・皮膚がん・少数転移/オリゴ転移...

頭頸部がん

・寡分割照射・化学放射線療法・緩和照射・再照射・舌がん・中咽頭がん・少数転移/オリゴ転移...