肺がんー小細胞肺がんー限局型小細胞肺がんー化学放射線療法ーvs 通常分割照射

ページ名:肺がんー小細胞肺がんー限局型小細胞肺がんー化学放射線療法ーvs 通常分割照射

 


 


【第3相試験】

Faivre-Finn C et al. Lancet Oncol. 2017. PMID 28642008
・限局型小細胞肺がん(LS-SCLC)に対する化学放射線療法
・通常分割照射(66 Gy/33回) vs 加速過分割照射(45 Gy/30回)
<結論>限局型小細胞肺がんに対する化学放射線療法において、加速過分割照射と通常分割照射の生存成績に有意差を認めず毒性も同等であった。今回の試験は通常分割照射の優越性を示すことを目的として設定されているため、依然として加速過分割照射を標準治療としてみなすべきである。
・第3相ランダム化試験(2008年4月-2013年11月)、CONVERT試験
・対象:限局型小細胞肺がん、ECOG PS 0-2
・併用化学療法:シスプラチン+エトポシド(3週毎、4~6サイクル投与)
・放射線治療は化学療法開始後22日目より照射開始
・加速過分割照射群:45 Gy/30回(1日2回照射)
・通常分割照射群:66 Gy/33回(1日1回照射)
・主要評価項目:全生存(OS)
・547例が登録;加速過分割照射群 274例、通常分割照射群 273例
・追跡不能となった4例(加速過分割照射群 1例、通常分割照射群 3例)は解析から除外された
・経過観察期間(中央値)45ヶ月(IQR 35-58ヶ月)
・全生存期間(中央値):加速過分割照射群 30ヶ月(95% CI 24-34ヶ月) vs 通常分割照射群 25ヶ月(21-31ヶ月)(HR 1.18, 95% CI 0.95-1.45, p=0.14)
・2年全生存率:加速過分割照射群 56%(95% CI 50-62%)、通常分割照射群 51%(45-57%)(差異 5.3%, 95% CI -3.2~13.7%)
・化学療法に関連した主な有害事象(G3-4)は好中球減少症(加速過分割照射 74% vs 通常分割照射 65%)
・多くの治療関連毒性は両群で同様であったが、好中球減少(G4)は加速過分割照射群に多く認められた(49% vs 38%, p=0.05)
・放射線治療関連毒性(G3-4):食道炎(加速過分割照射群 19% vs 通常分割照射群 19%, NS)、放射線肺臓炎(3% vs 2%, NS)
・治療関連死:11例(加速過分割照射群 3例、通常分割照射群 8例)


 

 

 

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