頭頸部がんー化学放射線療法ーカルボプラチン併用

 

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＜第2相試験＞

Ueki Y et al. Int J Clin Oncol. 2024. PMID 37843751
・シスプラチン不適格 頭頸部扁平上皮がん（HNSCC）に対するカルボプラチン併用化学放射線療法
・第2相試験、日本
＜結論＞シスプラチン不適格の局所進行頭頸部扁平上皮がん（HNSCC）に対する週1回のカルボプラチン併用同時化学放射線療法は施行可能で、有効性および毒性は許容可能なものであり、有望な治療選択肢。
・対象：両側 level II～IVに対する両側頸部照射を行う頭頸部扁平上皮がん（HNSCC）で、高齢（75歳以上でeGFR 40 mL/min以上）または 腎機能障害（75歳未満でeGFR 30-60 mL/min）を登録
・放射線治療：70 Gy/35回
・併用化学療法：カルボプラチン AUC 2を毎週投与、最大7サイクル
・主要評価項目：同時化学放射線療法（CCRT）完遂率
・30例が登録され、28例は男性
・年齢（中央値）73.5歳；17例は75歳未満、13例は75歳以上
・同時化学放射線療法（CCRT）完遂率：90％
・全奏効率：90％
・主な有害事象（G3）：口腔/咽頭粘膜炎（47％）、白血球減少（20％）、好中球減少（10％）
・有害事象（G4）を1例に認めた（ALT上昇）
・治療に関連した死亡例なし

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＜後ろ向き研究＞

Hamauchi S et al. Jpn J Clin Oncol. 2015. PMID 26423341
・シスプラチン併用不適格 頭頸部扁平上皮がん（HNSCC）に対するカルボプラチン併用化学放射線療法
・後ろ向き研究（2006-2014年）、日本
＜結論＞シスプラチンの併用が不適格な局所進行頭頸部扁平上皮がん（HNSCC）に対するカルボプラチンと放射線治療の同時併用は忍容性があり、治療選択肢になりうる。
・対象：静岡がんセンターにてカルボプラチン併用化学放射線療法が行われた頭頸部扁平上皮がん 25例
・カルボプラチンの投与スケジュール：3週毎 または 週1回
・年齢（中央値）75歳（範囲：54－82歳）
・男性 24例、PS 0-1 23例、PS 2 2例
・原発巣：中咽頭 10例、下咽頭 12例、喉頭 1例、口腔 2例
・病期：III期 3例、IVa期 19例、IVb期 3例
・導入療法あり 2例、導入療法なし 23例
・クレアチニンクリアランス（中央値） 62 mL/min（範囲：37-117 mL/min）
・カルボプラチン併用の主な理由：年齢（40％）、腎機能障害（36％）、心機能障害（20％）
・全例に対し予定した70 Gyの照射が行われた。
・経過観察期間（中央値）30.9ヶ月
・完全奏効率：70％
・無増悪生存期間（中央値）42.7ヶ月、全生存期間（中央値）未到達
・2年無増悪生存率：68％、全生存率：74％
・主な有害事象（G3-4）：口腔粘膜炎（56％）、血小板減少（34％）、好中球減少（28％）、感染症（24％）

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