乳がん
・T1-2N1・炎症性乳がん・少数転移/オリゴ転移・転移性脳腫瘍・ネオアジュバント化学療法...
<ランダム化第2相試験>
Verheij FS et al. J Clin Oncol. 2024. PMID 37883738
・直腸がんに対するTNT(total neoadjuvant therapy)による臓器温存
・導入化学療法+化学放射線療法 vs 化学放射線療法+地固め化学療法
・第2相試験(OPRA試験)、長期成績
<結論>TNTが行われた直腸がん患者のおよそ半数で長期の直腸温存が可能であった。待機療法が行われた患者群において、腫瘍の再増大の大半は2年以内に発生した。
・II期/III期直腸がん患者を導入化学療法後に化学放射線療法を行う群(INCT-CRT)と化学放射線療法後に地固め化学療法を行う群(CRT-CNCT)群にランダム化した。
・治療終了後に完全奏効(CR)またはそれに近い奏効(nearly CR)が得られた患者に対して待機療法(WW, watch-and-wait)を提案した。
・奏効が不完全であった場合には全直腸間膜切除術(TME)を推奨した。
・試験の主要評価項目は無病生存(DFS)であった。
・324例がランダム化;INCT-CRT群 158例、CRT-CNCT群 166例
・経過観察期間(中央値)5.1年
・5年無病生存率:INCT-CRT群 71%(95% CI 64-79%)、CRT-CNCT群 69%(62-77%)(NS)
・全直腸間膜切除術回避生存率:INCT-CRT群 39%(95% CI 32-48%)、CRT-CNCT群 54%(46-62%)(SS)
・再増悪を認めた81例のうち94%が2年以内に、99%が3年以内に再発。
・リステージング後にTMEが行われた患者群と再増大後にTMEが行われた待機療法群で無病生存率に有意差を認めなかった(64% vs 64%, NS)
・TNTが行われた直腸患者のおよそ半数で長期の直腸温存が可能であった。
Garcia-Aguilar J et al. J Clin Oncol.2022. PMID: 35483010
・局所進行直腸がんに対するTNT(total neoadjuvnt therapy)による臓器温存療法
・第2相ランダム化試験
<結論>局所進行直腸がんにおいてTNTが行われた患者ではおよそ半数で直腸温存が可能で、生存成績は化学放射線療法後に直腸間膜全切除術(TME)とアジュバント化学療法が行われた患者と生存成績は同程度であった。
・TNT:導入化学療法+化学放射線療法(INCT-CRT)vs 化学放射線療法+地固め化学療法(CRT-CNCT)
・対象:II期/III期直腸がん、324例
・TNT療法後の奏効に基づいて直腸間膜全切除術(TME)または待機療法(WW, watch-and-wait)のいずれかを行った
・化学療法:FOLFOX療法(フルオロウラシル/ロイコボリン/オキサリプラチン)またはCapeOX療法(カペシタビン/オキサリプラチン)を4ヶ月間
・化学放射線療法:フルオロウラシル または カペシタビン併用 50-56 Gy
・主要評価項目:無病生存(DFS)
・経過観察期間(中央値)3年
・3年無病生存率:INCT-CRT群 76%、CRT+CNCT群 76%;従来の成績3年無病生存率 75%と同様の成績であった。
・3年TME回避生存率:INCT-CRT群 41%、CRT+CNCT群 53%
・局所無再発生存率、遠隔無再発生存率、全生存率に有意差を認めなかった
・リステージング後にTMEを受けた患者と病変の再増大後にTMEを受けた患者の無病生存は同程度の成績であった。
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