乳がん
・T1-2N1・炎症性乳がん・少数転移/オリゴ転移・転移性脳腫瘍・ネオアジュバント化学療法...
<救済照射>
Kim MS et al. Radiat Oncol. 2022. PMID 35264197
・再発/転移を有する上部尿路がんに対する治療
<結論>救済/緩和的放射線治療は施行可能で有効。強度変調放射線治療を用いることにより放射線治療の奏効を改善できる可能性がある。PD-L1の発現と放射線感受性に相関が存在する可能性がある。高線量の照射と化学療法の同時併用により放射線治療の奏効を改善できるかも。
・後ろ向き研究(2006年8月-2021年2月)、韓国
・対象:上部尿路上皮がんの再発/転移に対し救済/緩和的放射線治療が行われた174例
・原発部位:腎盂(50%)、尿管(44%)、腎盂および尿管(6%)
・78%に対し根治的腎尿管切除術、58%に対し化学療法、11%に対し免疫療法が行われていた。
・救済照射:73例(42%)、緩和照射:101例(58%)
・照射線量(中央値):45 Gy(範囲:15-65 Gy)
・2D-RT または 3D-CRT:35%、IMRT 65%
・経過観察期間(中央値):7.8ヶ月
・全生存期間(中央値)13.4ヶ月、1年全生存率:54%
・無増悪生存期間(中央値)4.7ヶ月、6ヶ月無増生存率:42%
・6ヶ月照射野内無増悪生存率:84%
・多変量解析にて、照射法(2D/3D RT vs IMRT, SS)および放射線治療に対する奏効(SS)が全生存の予後因子で、放射線治療に対する奏効と無増悪生存との相関もみられた(SS)
・PD-L1のデータを有する患者のサブグループ解析では、PD-L1陽性と良好な無増悪生存との相関を認めた(SS)
・放射線治療の奏効に関連する因子は、化学療法の同時併用(SS)と照射線量(SS)
・10/145例(7%)にグレード3の治療関連毒性が発生。
Fan KH, et al. Chang Gung Med J. 2012. PMID 22735056
・上部尿路上皮がんに対する術後/救済放射線治療
<結論>処方線量は50Gy以上を目指した方が良いかも。
・後ろ向き研究(1997年7月-2007年2月)、台湾
・対象:根治手術と放射線治療が行われた40例
・20例は術後補助療法として、20例は救済治療として放射線治療が施行された
・処方線量(中央値)50Gy(範囲:32-66.6Gy)
・シスプラチンベースの化学療法を34例に対して施行
・経過観察期間(中央値)61ヶ月(範囲:22-93ヶ月)
・24例は再発、2例は化学療法に関連した合併症、2例はがん以外の原因で死亡
・3年全生存率:術後放射線治療群 45%、救済放射線治療群 16%(SS)
・3年無増悪生存率:術後放射線治療群 41%、救済放射線治療群 12%(SS)
・処方線量50Gy未満の患者で予後が不良。
・3年全生存率:38%(50Gy以上)vs. 18%(50Gy未満)(SS)
・3年無増悪生存率:41%(50Gy以上)vs 7%(50Gy未満)(SS)
<体幹部定位放射線治療>
Khriguian J, et al. Pract Radiat Oncol. 2022. PMID 34530170
・上部尿路がんに対する体幹部定位放射線治療
<結論>上部尿路がんに対する体幹部定位放射線治療は安全で忍容性が高い可能性が示唆された
・後ろ向き研究、カナダ
・16例(尿管がん 7例、腎盂がん 9例)を解析
・年齢(中央値)85歳(範囲:67-95歳)
・SBRTの線量分割:多くの患者では40 Gy/8回(2日おき)
・経過観察期間(中央値)21ヶ月(範囲3-110ヶ月)
・多くの患者では腎機能は安定、2例で慢性腎障害が悪化、透析が必要となった患者はなし
・急性期有害事象:下痢(G1)4例、血尿(G1)1例
・慢性的な有害事象の発生なし
・完全奏効:2例、部分奏効:9例、安定:2例、照射野内の病勢進行:2例
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