膵臓がんー緩和照射

ページ名:膵臓がんー緩和照射

<第2相試験>

Tello Valverde CP et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2024. PMID 37647972
・膵がんに伴う疼痛に対する緩和的放射線治療
・第2相試験、PAINPANC trial、オランダ
<結論>有痛性の膵がんに対する短期緩和的放射線治療により臨床的に有意な疼痛の緩和が迅速に得られ、全体的な生活の質(QoL)の改善に有用で、治療関連毒性の多くは軽度のものであった。
・対象:鎮痛薬の効果が不十分な中等度~高度の疼痛(0~10スケールで5以上)、30例
・放射線治療:24 Gy/3回(週3回)(2015~2018年)
・主要評価項目:7週以内のベースラインと比較した2ポイント以上の疼痛スコアの低下
・29例/30例(97%)に対して放射線治療が行われた。
・放射線治療前の経口モルヒネ等価1日量(中央値)130 mg(範囲:20~540 mg)
・放射線治療後の経口モルヒネ等価1日量(中央値)75 mg(範囲:15~360 mg);有意に減少(p=0.0219
・疼痛スコアは、治療前と比較して、7週間までに平均 3.15ポイント低下(片側 p=0.045)
・放射線治療前の平均疼痛重症スコアは、治療前5.9ポイントから3週後までに3.8ポイントに低下、11週までに3.2ポイント、21週間までに3.4ポイントに低下した。
・経過観察期間中に全体的な生活の質(QoL)スコアは50.5→60.8と大幅に改善がみられた(p=0.001)
・急性期毒性(G3)の発生を3例に認めたが、治療関連毒性(G4-5)の発生を認めなかった。
・全生存期間(中央値)11.8ヶ月、1年全生存率:13%

 

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