少数転移ー線量分割

ページ名:少数転移ー線量分割

<前向き研究>

Christ SM, et al. Radiother Oncol. 2024. PMID: 38508239.
・少数転移/オリゴ転移に対する体幹部定位放射線療法の線量分割
・前向きコホート研究、EORTC-ESTRO E2-RADIatE OligoCare Study(NCT03818503)。
<結論>少数転移/オリゴ転移に対する体幹部定位放射線療法では、原発巣と照射部位にあわせて照射線量が調整されていることが示唆された。今後の解析では部位および原発巣に適応した体幹部定位放射線治療の線量分割法の安全性と有効性を検討する予定。
・登録患者 1,099例を対象として解析を行った。
・生物学的実効線量(BED)は、すべての原発巣は10 Gy、非小細胞肺がん(NSCLC)および大腸がん(CRC)は10 Gy、乳がん(BC)は2.5 Gy、前立腺がん(PC)は1.5 Gyの各種がんの特異的α/β値を用いて換算された。
・999例/1,099例(99.5%)が組み入れ基準を満たした;NSCLC 20%、BC 16%、CRC 18%、PC 48%が遠隔転移に対して体幹部定位放射線治療(SBRT)が行われた。
・患者の2/3は単発性転移に対する照射であった。
・分割回数の中央値は5回(IQR:3~5回)、1回あたりの照射線量(中央値):9.7 Gy(IQR 7.7~12.4 Gy)
・主な治療部位は、脊椎以外の骨転移(23%)、肺転移(21%)、遠隔リンパ節転移(19%)
・多変量解析において、生物学的実効線量(BED)は原発巣によって異なり(BED:乳がん 237 Gy、前立腺がん 300 Gy、大腸がん 84 Gy)、転移部位によっても線量が異なった(肺と肝臓で高線量の照射が行われていた)。

 

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