肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー体幹部定位放射線治療

ページ名:肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー体幹部定位放射線治療

Wu TC et al. JAMA Oncol. 2024. PMID 38206614
・局所進行非小細胞肺がん(LA-NSCLC)に対する寡分割照射+体幹部定位放射線治療(SABR)による化学放射線療法
・前向き試験、第1相試験
<結論>局所進行非小細胞肺がんにおいて、寡分割照射と定位放射線治療によるブーストによる70 Gy/15回の化学放射線療法は安全で有効なレジメンである可能性が示唆された。
・対象:II期(手術不能/手術拒否)またはIII期の非小細胞肺がん
・2011年5月~2018年5月に患者を登録し治療を行い、経過観察期間(中央値)18.2ヶ月。
・経過観察期間90日以内に線量制限毒性(DLT)の発生率が33%未満の場合にさらに高線量の体幹部定位放射線治療(SABR)のコホートに移行した。
・線量制限毒性(DLT):グレード3以上の肺/消化管/心臓毒性、非血液毒性グレード4以上
・放射線治療:まず寡分割照射(40 Gy/10回)を施行し、その後の代謝的活動性が認められる残存病変に対し体幹部定位放射線治療(SABR)によるブースト照射を施行した。
・体幹部定位放射線治療(SABR)は、低線量群(25 Gy/5回)、中線量群(30 Gy/5回)、高線量群(35 Gy/5回)
・併用化学療法:weekly CBDCA/PTX
・主要評価項目:最大耐用線量(MTD, maximum tolerated dose)の決定
・28例が登録された(低線量群 10例、中線量群 9例、高線量群 9例)
・年齢(中央値)70歳(範囲:51~88歳)、男性 57%、III期 86%
・プロトコールで規定された最大耐用線量(MTD)を超えることはなかった。
・非血液毒性(G3+)発生率:急性期 11%、晩期(90日以降)7%
・中線量群ではグレード3の治療関連毒性の発生を認めず、高線量群では2例が死亡。
・2年局所制御率:低線量群 74%、中線量群 86%、高線量群 100%
・2年全生存率:低線量群 30%、中線量群 76%、高線量群 56%

 

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