頭頸部がんー少数転移

ページ名:頭頸部がんー少数転移

 


【体幹部定位放射線治療(SBRT)】

Mutsaers A et al. Cancers (Basel). 2024. PMID 38473213
・頭頸部がんの少数転移/オリゴ転移(OM)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)
システマティックレビュー/メタアナリシス
<結論>頭頸部がんの少数転移(OM)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)の忍容性は良好で、局所制御と全生存成績は比較的良好なものであった。長期にわたる無増悪生存率は依然として低く、このような患者に対する有効な局所療法や全身療法の必要性が示唆された。
・適格基準を満たした15件の研究、639例、831病変を組み入れた。
・12件の研究で共通したエンドポイントが報告されており、定量的統合が可能であった。
・15件の研究のうち、14件は後ろ向き研究で、1件は単施設の前向き試験であった。
・研究の規模はいずれも小さく、患者数の中央値は32例(範囲:6~81例)、病変数:63病変(範囲:6~126病変)であった。
・少数転移(OM)の定義は研究により様々で、転移の数は2~5個、同時性と異時性が混在しており、少数増悪(oligoprogression)含む研究もあった。
・主な転移部位は肺。
・放射線療法は1~10分割で20~70Gyが照射されていた。
・局所制御は12件の研究で報告されており、1年局所制御率は87%(95% CI 79~92%)、2年局所制御率:78%(95% CI 66~86%)で、研究間で異質性が認められた。
・無増悪生存は5件の研究で報告されており、1年無増悪生存率:43%(95% CI 35~51%)、2年無増悪生存率:
24%(95% CI 18~31%)であり、研究間で均質なものであった。
・全生存は9件の研究で報告されており、1年全生存率:80%(95% CI 74~85%)、2年全生存率:61%(95% CI 51~69%)
・治療の忍容性は良好で、治療関連毒性(G4-5)の発生は報告されていなかった。
・治療関連毒性(G3)の発生率は一様に5%以下であった。


 

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