肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ーKRAS変異

ページ名:肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ーKRAS変異

 

Barsouk A et al. Clin Lung Cancer. 2023. PMID 38195320
・KRAS遺伝子変異陽性 切除不能局所進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する化学放射線療法とデュルバルマブによる地固め療法
・後ろ向き研究、米国
<結論>KRAS遺伝子変異陽性患者では、無増悪生存が不良で、免疫チェックポイント阻害剤投与前に急速な病勢進行を認める緩和の割合が高かったが、全生存には明らかな差を認めなかった。免疫チェックポイント阻害剤の投与が行われた患者の治療成績は、KRAS遺伝子変異の状態によらず同等であった。
・対象:2017年10月~2021年12月、根治的化学放射線療法を受けた切除不能非小細胞肺がん
・合計156例を組み入れ、KRAS変異群 42例(27%)、KRAS野生型 114例(73%)
・KRAS変異群では腺がんの割合が高かった。
・KRAS野生型と比較して、KRAS変異群では無増悪生存が不良(中央値 6.3ヶ月 vs 10.7ヶ月, SS)であったが、全生存には有意差を認めなかった(中央値 23.1ヶ月 vs 27.3ヶ月, NS)
・KRAS変異陽性群では、化学放射線療法後に急速な病勢進行のため免疫チェックポイント阻害剤の投与が行われなかった患者の割合が高かった(24% vs 4%, SS)
・免疫チェックポイント阻害剤の投与が行われた患者群(114例)において、KRAS変異の有無による無増悪生存(8.1ヶ月 vs 11.9ヶ月, NS)や全生存(30.5ヶ月 vs 31.7ヶ月, NS)に有意差を認めなかった。
・KRAS-G12C患者(22例)とその他のKRAS変異の患者で無増悪生存や全生存に有意差を認めなかった。


 

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