肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー免疫療法ー開始タイミング

ページ名:肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー免疫療法ー開始タイミング

【システマティックレビュー/メタアナリシス】

Yang Z et al. BMC Cancer. 2023. PMID 37817073
・局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法とデュルバルマブによる維持療法
・デュルバルマブ投与タイミングと肺臓炎発生リスク
・システマティックレビュー/メタアナリシス
<結論>局所非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後、42未満の早期のデュルバルマブ投与による肺臓炎の有意な増加や無増悪生存の悪化を認めず、早期の投与開始による肺炎の発生率に悪影響は与えない様子。
・9件の研究、2,560例を組み入れ解析を行った
・肺臓炎(G3+)発生率:5.4%(95% CI 3-8%)
・1年無増悪生存率:57.9%(95% CI 53-63%)
・放射線治療終了からデュルバルマブ投与開始が42日未満の場合、肺臓炎(G3+)発生率は4.1%(95% CI 2-6%)、2年無増悪生存率:61.0%(95% CI 51-71%)


【第2相試験】

Nakamichi S et al. Clin Cancer Res. 2024. PMID 38165684
・切除不能III期非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後、早期のデュルバルマブ投与開始
・第2相試験、日本
<結論>肺臓炎発生率はPACIFIC試験の日本人サブセットと同様の結果で、化学放射線療法終了後早期のデュルバルマブ投与開始の有効性と安全性を支持する結果であった。
・根治的化学放射線療法(プラチナ製剤ベースの2剤併用化学療法2サイクル+胸部照射 60Gy/30回)後、病勢進行のない患者に対し、照射最終日の翌日(最長5日間)よりデュルバルマブを2週間毎、最長12ヶ月間投与を開始した。
・主要評価項目:化学放射線療法開始から1年間の無増悪生存率
・2020年1月~2020年8月、50例が登録、47例で安全性と有効性の評価が可能であった。
・1年無増悪生存率:75%(60% CI 69~80%,95% CI 59~85%)
・客観的奏効率:79%
・無増悪生存期間(中央値)14.2ヶ月(95% CI 13.4~未到達)
・肺臓炎(G3-4)発生率:4.3%、発熱性好中球減少症:4.3%


 

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