肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー免疫療法ー有害事象ー肺臓炎

ページ名:肺がんー非小細胞肺がんー局所進行ー化学放射線療法ー免疫療法ー有害事象ー肺臓炎

<システマティックレビュー/メタアナリシス>

Han C et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2024. PMID 38360117
・切除不能局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法単独または免疫療法併用後の肺臓炎
・システマティックレビュー/メタアナリシス
<結論>化学放射線療法単独と比較して、化学放射線療法後にデュルバルマブ投与を行うと症候性の肺臓炎の発生リスクが高まり、PD-1阻害薬を併用すると重篤な肺臓炎発生リスクが高まる様子。
・対象:2015年1月~2023年7月に報告された研究
・185研究、24,527例を組み入れ解析
・肺臓炎(G2+)発生率は免疫療法併用群で高かった(30% vs 20%, SS)
・肺臓炎(G3+)発生率に有意差を認めなかった(6% vs 6%, NS)
・肺臓炎(G5)発生率にも有意差を認めなかった(0.1% vs 0.3%, NS)
・前向き研究と後ろ向き研究、アジア人と非アジア人、同時併用と非同時併用、デュルバルマブによる地固め療法のサブグループ解析では全体と同様の結果であった。
・化学放射線療法単独や化学放射線療法+PD-L1阻害薬併用と比較して、化学放射線療法+PD-1阻害薬併用で肺臓炎(G2+)のみでなく肺臓炎(G3+)発生率が高かった。


Vansteenkiste JF et al. JTO Clin Res Rep. 2024. PMID 38455595
・局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法(+デュルバルマブ)に伴う肺臓炎
・PACIFIC試験の探索的解析結果
<結論>局所進行非小細胞肺がんに対する化学放射線療法後とデュルバルマブによる地固め療法に伴う肺臓炎(G2+)発生のリスク因子を同定した。デュルバルマブの臨床的有用性は肺臓炎(G2+)の発生とは関係なく維持されており、肺臓炎(G2+)の発生リスク因子はデュルバルマブの使用を避けるものではない。
・対象:WHO PS 0-1、切除不能III期非小細胞肺がんに対し同時化学放射線療法施行例
・同時化学放射線療法1~42日後に、デュルバルマブ投与群とプラセボ投与群に(2:1)の割合でランダム化
・経過観察期間(中央値)25.2ヶ月
・肺臓炎(G2+)発生率:デュルバルマブ群 20%、プラセボ群 14%
・肺臓炎(G3+)発生率:デュルバルマブ群 4.6%、プラセボ群 4.7%
・肺臓炎(G2+)発生までの期間および消退までの期間は、デュルバルマブ群とプラセボ群で同様であった。
・アジアで治療を受けた患者、IIIA期の患者、PS 1の患者、導入化学療法が行われていない患者で、肺臓炎(G2+)発生リスクが高かった。
・時間依存性の肺臓炎(G2+)によらず、デュルバルマブの無増悪生存および全生存の改善効果が確認された。


 

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