胆道がんーアジュバント化学放射線療法

【第2相試験】

Ben-Josef E et al. J Clin Oncol. 2015. PMID 25964250
・肝外胆管がん/胆嚢がんに対するアジュバント化学放射線療法
・第2相試験、SWOG S0809
＜結論＞胆道がんに対するアジュバント化学放射線療法の忍容性は良好で、治療の有効性は有望。
・対象：根治的切除術が行われた肝外胆管がん/胆嚢がん、pT2-4 または N+ または 切除断端陽性、遠隔転移なし、PS 0-1
・ゲムシタビン+カペシタビンによる化学療法を21日ごとに4サイクル施行後、カペシタビン併用化学放射線療法（リンパ節領域に対し45Gy、腫瘍床に対し54～59.4Gy）を行った。
・合計79例の患者（R0 54例、R1 25例、肝外胆管がん 68%、胆嚢がん 32%）に対して治療を行い、86％で治療を完遂した。
・2年生存率は65％（95% CI 53-74%）
・全生存期間（中央値）35ヶ月
・局所再発：14例、遠隔再発：24例、局所および遠隔の複合再発：9例
・治療関連有害事象：グレード3 52%、グレード4 11%
・主な有害事象（G3-4）：好中球減少症 44%、手足症候群 11%、下痢 8%、リンパ球減少 8%、白血球減少 6%
・消化管出血に伴う死亡を1例に認めた。

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【化学放射線療法 vs 化学療法】

Dominguez DA et al. Ann Surg Oncol. 2024. PMID 38443700
・胆道がんに対する術後補助療法；アジュバント化学放射線療法（CRT） vs アジュバント化学療法（CT）
・NCDB（National Cancer Database）の解析
＜結論＞胆道がんに対する術後補助療法において、化学療法単独と比較して、放射線療法が併用された患者の生存成績が良好であり、化学放射線療法を考慮することが支持される結果であった。
・対象：2004年～2017年に外科的切除が行われた肝外胆管がん/胆嚢がん（pT2-4, pN0-1 M0、R0 または R1）
・SWOG S0809の基準を満たし、生存情報が入手可能な患者4,997例を選択。
・469例に対しては化学療法および放射線療法が行われていた（CRT）
・化学放射線療法が行われた患者の全生存期間（中央値）は36.9ヶ月で、原発部位による成績差はみられなかった（NS）
・傾向スコアマッチング後の比較において、アジュバント化学療法単独（CT）と比較して、化学療法および放射線療法が行われた患者（CRT）の生存成績が良好であった（ハザード比 0.86, 95% CI 0.77-0.95, SS）

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