人狼との違いについて

ページ名:人狼との違いについて

人狼ゲーム自体、プレイの仕方は多様かつローカルルールも相当あるゲームです。
今はアプリでプレイする人狼が主流ですが、このようなゲーム内の1日を10分程度でプレイするスタイルは短期人狼と呼ばれ、時間が少ないことから概ね盤面(ゲーム内の情報から推測できる状況)での推理要素が高く、心理面の推理要素はやや低めです。
実際に多人数が集まって行う対面人狼も時間に関しては短期と同程度ですが、会話以外からも得られる情報が多いため盤面以外からも多くの要素による推理が可能な反面、ログなどが無いため聞き逃したり見逃しやすい特徴があります。
ゲーム内の1日を実際に1日かけて行う長期人狼は、長時間かけて発言や状況を精査できる為、盤面推理は勿論、心理面や性格の齟齬、視点漏れ(人狼陣営しか知り得ない情報を元に発言してしまう)などもかなり精査されます。ただ1プレイに1週間前後かかることから参加へのハードルはかなり高いです。


ここに書かれていることは主にグノーシアをやったら人狼できる?とか、実際の人狼とどこまで一緒なの?といった点が気になる方向けとなります。

人狼ゲームは人間同士の対話で成り立っているので厳密には出来ない事は禁止されていることくらいですが、ここでは人狼で一般的に知られている手法を取り扱います。

  • 呼称の違いについて
    グノーシアの役職名は独自のもので、人狼では使われていません。
グノーシアでの呼称人狼で多く使われている呼称(他にもある)
乗員村人、市民
グノーシア人狼
エンジニア占い師、予言者、預言者
ドクター霊能者、霊媒師
守護天使狩人、騎士、守護、用心棒、ボディガード
AC主義者狂人、狂信者、精神異常者、多重人格者
留守番共有者、双子、恋人
バグ妖狐、ハムスター人間、妖魔、吸血鬼

人狼では非常に多くの役職を取り扱っているケースもあり、多いところでは50種近いところもあります。同一呼称でも別のところでは能力が違うというパターンも多々あります。
グノーシアで取り扱っているのは割と一般的な役職です。

以下は一般的な編成での話となっています。(特殊な能力を持った役職を含む編成は考慮していません)


  1. グノーシアでは主人公がコールドスリープや消滅した時点で負けと判定されますが、実際の人狼では自分の所属陣営が勝利すれば自身の生存は関係ないのが一般的です。(特殊な役職は除く)
    その為、実際の人狼では自身が処刑(コールドスリープ)される前提の戦術も普通に提案したりします。
    とはいえ、自身の生存にこだわるプレイヤーもそこそこ見かけます。

  2. 守護天使が役割を明かす=カミングアウト(以下CO)ができない点については、グノーシア独自のシステムといってよいでしょう。
    守護天使がCOできると使える戦術が非常に多岐に渡り、ゲームとして処理することが困難になる為と考えています。

  3. 乗員(役職なし)が、偽ってCOできない点は、実際の人狼でも禁止されているケースは少なくありません。但し特定の状況においては例外としと許可される場合もあります。
    またグノーシアではエンジニアやドクターが別の役職としてCOすることは出来ませんが、実際の人狼では制限がないのが普通です。
    (役職を持たない人が偽COすると、COした順番や人数からの内訳予想等が成り立たなくなってしまい、推理の邪魔になってしまいます。
    但し、後でCO撤回する戦術は禁止でなければそれなりに見かけますし、狼側があえて撤回する戦術もあります)

  4. 偽物がCOした時、本物が絶対COしないといけない点については、グノーシアでもCOしないことは出来ます。
    ただし、絶対に人間だなどの判定には偽物がCOした時、本物がいるならCOする事が前提になっています。そしてCOしないと以降はCOできなくなります。
    基本的に人狼を知らない人向けにゲームデザインされていますので、必要以上の煩雑化を避けた結果と思われます。
    実際の人狼でも一部の例外を除き、偽物がCOしてるのに本物が潜伏するのはそれなりにリスクのある行為で、付け焼き刃で行うのはオススメしません。

  5. 犠牲者がいない時、守護天使自身が護衛できたのかわからない点は人狼でも様々です。
    対面人狼や、長期人狼では、ローカルルールで護衛できたかどうかわかる事を設定可能か、基本的に護衛できたのがわかるというのが一般的です。
    短期人狼やアプリ(ルールは短期に準拠しているものが多い)では護衛できたかわからないものが多いです。

  6. 1日目から始まる点は、人狼のスタイルにより違いがあります。
    対面人狼や、長期人狼では、グノーシアと同様に1日目から始まるルールが一般的ですが、長期人狼では基本的に1日目に処刑を行わず襲撃先はダミー(もしくは初日犠牲者)と呼ばれる役職のないNPCに固定されます。
    短期人狼やアプリの多くは2日目でダミーが犠牲者となった時点から始まります。こちらのダミーは役職持ちの可能性があるルールが一般的です。1日目に処刑は行われていない前提となり、占い結果(エンジニアの調査)は議論が始まる直前にわかるようになっていることが多いです。

  7. 留守番は2人でCOしないといけない点は、グノーシアでも相方のみCOさせることなら可能です。ただし相方は留守番確定とみなされず普通に疑われます。
    相方が生存していれば自分がCOした時点で双方が留守番と確定しますが、相方がいなくなってからではCOしても確定しません。
    なお、実際の人狼では共有者の片方だけCOする手法は一般的に使われています。もし、偽物が1人だけCOしている状況なら本物がCOして告発するはずですから、1人だけでCOしてもまず信用されます。

  8. 留守番を騙れない点はグノーシア独自のシステムですが、実際の人狼でも共有者を人狼側が騙ることは珍しいです。
    特に能力があるわけではない共有者を騙るメリットが薄く、共有者を巻き込んで処刑されるだけの結果となり、そこに犠牲を払う意味があまりない為です。(配役や編成次第では意味があるパターンは考えられますが、通常はそのような偏った設定でのプレイはあまりやりません)

  9. グノーシアでは守護天使が同じ人を何度でも連続して守り続けられますが、人狼では制限があるところも多いです。
    対面人狼や短期、アプリでは連続して同じ人を守れないルールはよく見かけます。長期人狼では基本的に護衛対象に制限はないことが多いです。
    短期やアプリの人狼経験者がグノーシアで勘違いすることが多い点でもあります。

  10. グノーシアではエンジニアやドクターの時、調査結果は報告した時点で偽りなくなされますが、実際の人狼では調査結果を偽る手法も存在します。
    多くは後で訂正する前提で結果報告の反応から敵を探る為に行われますが、この手法を推奨していないところもあり、嫌っているプレイヤーも少なからず見かけます。

  11. グノーシアでは必ず襲撃を行わないといけませんが、実際の人狼では襲撃しない選択肢が取れるものが多いです。
    長期人狼では大半は襲撃しない事が可能ですが、対面人狼は襲撃が必須のルールも少なくありません。
    またグノーシアはグノーシア仲間を襲撃対象にできませんが、人狼では特別な役職でのみ襲撃可能だったりします。

  12. グノーシアでは人物の性格や行動傾向を基準に推理することを推奨するゲームデザインがなされていますが、実際の人狼ではかならずしもこのような推理方法が使われているわけではありません。
    対面人狼(またはボイスチャット系)では見知った人とプレイする機会が多く、グノーシアと同様の推理方法も通用しますが、アプリやオンラインチャットで行われる人狼はプレイヤーが誰かわかるような行動はむしろ禁止されていることが多いです。
    よって、プレイヤー側は自分が誰かわからないようなプレイを心がけるのが望ましいですが、自分の口調や癖などを隠さずプレイする人も少なくありません。(プレイヤーを推定して性格などから推理する行為を黙って行うのは自由ですが、プレイヤー名を言及するのは禁止されているケースが多いです)

  13. パワープレイ(以下PP)ができない点は、グノーシアでは仲間と相談して票合わせすること自体が出来ないので致し方ない所かと思います。実際の人狼ではPPで人狼側が勝てるならまず行われます。(AC主義者専用スキルとして実装すれば可能かもしれませんが)
    PPについて説明すると、狂人(AC主義者)が生存している状況で人狼と狂人以外の人間側の人数が同数となった時、人狼側がCOして狂人の投票先を指定し人間の処刑を確定させて人狼勝利することを指します。
    グノーシアの様に同票数で決選投票、それでも決まらない場合は誰も吊られないというルールならば、人狼と狂人の合計数が人間側の人数と同数でPPが可能です。
    近い状況でランダムPP(以下RPP)と呼ばれるものもあり、こちらは人狼と狂人の総数が全体の半数、同票の時はランダムで処刑先が決まる環境で、人狼が複数いる場合に行われます。人狼の生存数だけRPPを繰り返すことができ、1回でも人間側が処刑できれば人狼勝利となります。(不確実ですし、護衛などのリスクも有るので、条件を満たしていてもやらないことが多いです)
    COについては必ずしも必要ではないケースや、狂人がCOして人間確定の人へ投票することを宣言、または人狼が狂人だとCOして宣言など、手法自体はいくつかあります。
    PP,RPPは人狼経験者でもかなり誤用を見かける人狼用語です。(グノーシアでは同票では決選投票となり、ランダムで誰かに決まることはないため、RPPという用語は状況に適していません)

  14. 誰がグノーシアか特定せずとも人間確定していない人を全員コールドスリープすれば勝てるような状態(詰み)だと、人狼では投票を合わせて処理を進めるのが普通です。
    グノーシアではNPCが詰み判断はしてくれませんが、スキルを使ってコントロールすれば近い事は可能になるので、そういうものだと割り切りましょう。
    そもそもグノーシアの舞台設定では人狼的なゲームなど一切知らない人たちがいきなり議論をさせられてるので、ほぼ全員がルールや戦術を知っている人狼と同じに考えても詮無いことです。(これは自分が納得するための方便ですが)

  15. そもそもただ理由もなく怪しいとか信じてるとかでは人狼ゲームは出来ないのでは?という点は、ゲームに落とし込む上で仕方ない部分でもあり、凝ったところで本質ではない部分でもあります。
    実際に人狼をプレイしていると、理由をちゃんと言ってるじゃないかと思いますが、推理が合ってるかどうかはわかりません。
    理由の信用度や説得力は、ゲーム中でロジックが高い、演技力が高いといったパラメータで表現されている部分になります。(NPC同士はパラメータの処理でもいいが、プレイヤーとしては言論という形にしてくれないと納得できないというのはわかります)
    理由がどれだけ納得できるかと真実であるか別なので、行動という点では、疑う、かばう、同意する、否定する、程度に大別されていきます。

    もちろん、人狼において矛盾していない論理や納得できる理由を提示出来るのは大切ですが賛同者を多く得る点の方が重要で、ぶっちゃけ理由がいくら間違っていようとそのゲームにおいては勝てば良かろうで問題ありません。
    その為、受け入れがたいであろう真実と思われる論より、納得されやすいでっち上げの方がプレイングとして有効だったりします。(もちろん内容次第ですし、嘘やでっち上げが苦手な人がやるべきではありません)

    また実際の人狼では、論理破綻してる発言=人狼とされるのは短期ではよくある傾向ですが、長期では人狼の視点で起こり得る論理破綻かどうかという観点でも精査されることが多いです。逆に人間にしては見えすぎているという疑い(早い段階で状況が判断が出来すぎている)さえ起こりえます。
    (短時間で論理的におかしい発言を精査するのは非効率すぎるので、短期やアプリではそういう人を排除していくのは当然の流れです)

  • 実際の人狼に興味を持った方へ

実際の人狼では揉め事も多いので、そういった事を避ける為に基本的な部分をまず調べてからプレイすることを推奨します。(不可避な揉め事もままありますが)
特に短期人狼やアプリなどのチャットではかなり乱暴な言葉遣いを見かけるので、耐性のない人にとってはゲーム以前のところで躓いてしまう事も多いです。
初心者村と書いてあるからといって、初心者か初心者に優しい人が集まっていると思うのは完全に間違いといっても過言ではありません。
現実では下調べをしてないような初心者が入ろうものなら、一方的に罵倒されるケースがほとんどです。

一方、対面人狼やボイスチャットでは流石に面向かって罵倒する人は中々いませんので、比較的そのようなことにはなりにくいです。その分、ある程度固定されたメンバーでプレイする事が多い環境なので、ローカルルールが横行することも多いですし、本来のルールとずれた解釈違いや勘違いが定着してしまうようなこともあります。(オンライン上でマッチングするタイプのボイスチャット系人狼はむしろ短期の雰囲気に近く、乱暴な言葉遣いやハラスメント行為、またはそれに類する言動をする人に出会うこともそれなりにあり、いわゆる荒らし行為もかなり見かけます)

人狼のゲーム性そのものは大変面白いと思うのですが、一緒にプレイするプレイヤー次第なところは正直否めません。


グノーシアは人狼初心者で躓いた経験を元に未経験者の視点を考慮してデザインされている、とのインタビューを拝見しております。

願わくば知識だけのマウンティングや結果論での御高説などで悦に入ったり、他者を戦犯として罵るようなプレイヤーは増えないで欲しいと望んでいます。

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