テンプレート:コンピュータゲーム『ギャラクシアン』(Galaxian) は、1979年11月に発表されたナムコ(現・バンダイナムコゲームス)のビデオゲーム。同社の3作目にして同社初のシューティングゲーム。ゲームデザイナーは、沢野和則。
概要[]
ポストインベーダーを目指して開発され、タスク処理や事実上初のスプライトを使用したキャラクターの移動処理などの、シューティングゲームの基礎を築いた[1]。
タイトルの「ギャラクシアン」とは敵の名前と思われがちだが、これは逆で、銀河系の住人である人類、つまりプレイヤー側のことを指す言葉である[1]。本作の敵は「エイリアン」(グリーン、パープル、レッドの三種と「旗艦」)と呼ばれる[2]。
同社の名を不動のものにしたナムコ初期の代表作品の1つ。インベーダーブームが一段落した後に登場し、目論見通り『スペースインベーダー』の後釜となった。
人気作となった事からライセンス生産も行われ、「タイトルは『ギャラクシアン』のまま」「国内ではテーブル筐体のみとする」等の条件により国内ではセガ、タイトー、シグマ(後のアドアーズ)、アイレム(後のアピエス)、コナミ、サミー、日本物産、海外ではミッドウェイ(後のミッドウェイゲームズ)等にライセンスされた。
ゲーム進行[]
エイリアンは、『スペースインベーダー』同様、砲台から離れた上空で編隊を組んで待機しており、1匹ずつミサイルを放ちながら降下・攻撃してくる。待機中のエイリアンはミサイルを撃ってこない。降下してきたエイリアンを撃墜できなかった場合、画面上部から再度現れ編隊へ復帰する。エイリアンの数が少なくなると編隊を崩して一斉に攻撃を仕掛けてくる。全てのエイリアンを打ち落とせば面クリアとなる。
アーケード版では、面ごとに旗が1本ずつ増えていき、10面クリアすると大きな旗が一本出る。最終的には48面まであり、以降は48面の表示のまま延々ゲームは進んでいく。自機が全滅しない限りゲーム終了にはならない。
キャラクター[]
エイリアンは、待機時と飛行時とでは得点が異なる。飛行中に撃墜する方が得点が高く、旗艦撃墜方法でいかに高得点を狙うかが重要になってくる。
| 配置数 | 得点 | 動きのパターン |
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待機時 | 飛行時 |
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旗艦 | 2 | 60点 | 下記参照 | - 待機時に隣接したレッドが残っていれば、レッドと編隊を組んで飛行する。
- 1度単独で飛行した後、次の面に逃げる事がある。
- 旗艦が逃げた次の面は、通常2機である旗艦が3機以上に増えている。
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レッド | 6 | 50点 | 100点 | 旗艦がいない状態や総攻撃以外では、旗艦と編隊を組んで飛行するのが原則。単独時の動きはグリーンと大差ない。 |
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パープル | 8 | 40点 | 80点 | グリーンよりカーブの描き方が大きいので、飛行時の撃墜の難易度が高い。 |
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グリーン | 30 | 30点 | 60点 | 砲台へまっすぐ向かってくるので、飛行時も比較的撃墜しやすい。 |
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飛行時の旗艦とレッドの得点関係[1]- 単独飛行 - 150点
- レッド1機との編隊 - 200点
- レッド2機との編隊
- レッドを残した状態で旗艦撃墜 - 300点
- レッド2機とも撃墜後に旗艦撃墜 - 800点
スペースインベーダーからの進歩[]
見た目と基本的な内容は『スペースインベーダー』をなぞり、大幅な進歩を果たした。
- 初期は単色、後期型でもラインごとのカラーリングだった『スペースインベーダー』とは異なり、キャラクター1体ごとに異なるデザインが施され、色が付いた
- 敵が種類ごとに性格付けされた
- 敵が個別に動く
- 多彩なカーブを描いて滑らかに移動、攻撃してくる
- 斜め方向に自機を狙った攻撃をしてくる
- 背景の星の表現
豆知識[]
- スタート時に「PLAYER ONE」と表示されるが、その際のONEのOが0(ゼロ)になっている。ちなみに2人用時の「PLAYER TWO」のTWOのOはアルファベットのOである。これは『ナムコミュージアム Vol. 3』にそのまま残されている。
- 編隊への攻撃がエイリアンに当たらず隙間をすり抜けた場合、同時に編隊の左右の動きが一瞬止まる。また、編隊の動きに左右方向のズレはない。このため、編隊への直接の攻撃の場合は、「スペースインベーダー」等のように編隊の上部に位置するエイリアンだけ選択的に倒すことはできない。
- 旗艦を倒した直後、エイリアン群は一定時間、飛行時でもミサイルを落とさなくなる。
- 旗艦を3機以上逃がしても、次面で再登場する旗艦は2機、当該面の旗艦と合わせて4機までで、超過分がその次の面以降に現れることも無い。
- 総攻撃の際に、エイリアンが宙返りをする事がある。その時は弾を放たないので、狙い撃ちしやすい。なお、エイリアンを撃墜せずにいると永久パターン防止策として自機と刺し違える形で確実に狙って飛んでくる。
- 旗艦はかつては「ギャラクシアン」と呼ぶ者もいたが、上述のようにプレイヤー側を表す言葉だと知られるようになってからは俗に「ギャルボス」などと呼ばれるようになった。また、旗艦はパックマンやギャラガなど後のナムコ製品にも敵キャラや得点アイテムとして登場している。
影響を受けたゲーム[]
続編[]
詳細はリンク先を参照。
- ギャラガ
- ギャプラス
- ギャラクシアン³
- コズモギャング・ザ・ビデオ
- スターイクシオン
亜流・コピーなど[]
アストロファイター(データイースト)5種類の異なる動きをする敵を順番に倒していくゲーム。アンドロメダSS(アイレム)中央にいる白いボスを打ち落とすため、周囲にいるザコキャラを撃ちまくる。オズマウォーズ(新日本企画、後のSNK)スクロールしてくる多数の敵を撃破し、最後にボスキャラを倒す。ステージクリアすると燃料が補給される。銀河帝国の逆襲(アイレム)途中から登場する敵が、画面の下から槍で自機を突くというアイデアが目新しい。当時のゲームには珍しい漢字タイトル。キング&バルーン(ナムコ)気球が襲ってきて、王様を連れ出すのを阻止する内容。砲台(兵士)は何度撃たれてもかまわないが、王様が連れ去られるとミス。コスミックエイリアン(ユニバーサル、後のアルゼ)敵が宙返りして自陣に戻って来る。ナムコから著作権違反で訴えられている。THE END(コナミ)敵がパーツを拾い、ENDの文字を作ろうとする。作られたらゲームオーバー。スパイダー(シグマ)名前通りクモのような敵が襲ってくる。スピーク&レスキュー(サン電子)初の「しゃべるゲーム」。UFOに連れ去られた時、ステージクリア時にしゃべるのが印象的。スペーシアン(タートル)『インベーダー』基板で『ギャラクシアン』を動かした改造もの。スペースゲリラ(大森電機)トーチカ、横移動する敵の集団、画面上部を横切る高得点キャラなど、『インベーダー』の影響が残るゲーム。スペースファイヤーバード(任天堂)連射機能や、短時間のパワーアップ、1発では撃墜できない敵など、当時としては珍しい機能を持っていた。トマホーク777(データイースト)ギャラクシアンの舞台をそのまま海底と潜水艦にしたようなゲーム。ニューヨーク・ニューヨーク、わが青春のアルカディア(シグマ)自由の女神を背景に、UFOやしゃべるUFO守護神を倒す。「アルカディア」は背景とBGMを差し替えたもの。フェニックス(AMSTAR、タイトーよりライセンス)、プレアデス(テーカン、後のテクモ)宇宙空間を舞台に鳥が攻撃してくる内容。BGMで「禁じられた遊び」が流れる。『プレアデス』はテーカン初のゲームで『フェニックス』の改造。マッドライダー / ハイウェイチェイス(データイースト)暴走族対パトカーの設定となり、カーレースの要素が組み込まれている。基板によりタイトル等が異なる。ムーンエイリアン(日本物産)自機と面クリアの旗が異なる。前述のライセンス品のはずだったが、契約に違反するコピーゲームまで作られた。続編としてキャラが変更され、自弾が曲がって飛ぶムーンエイリアンIIも存在する。1980年に発行された会社案内パンフレッドには日本物産のオリジナル作品として京都の製造工場とともにムーンエイリアンが写真付きで紹介されていた[3]。ムーンクレスタ(日本物産)自機が3機編成になっていて、ステージの途中にドッキングステージが設けられている。ギャラクシアンの基板を使ったゲームでもある。レーダースコープ(任天堂)3次元に見える空間でUFOを撃つ。ROM交換で作ったのが『ドンキーコング』。レッドUFO(ウコーエンタープライズ)UFOが襲ってくる。『ギャラクシアン』基板の改造。移植[]
下記は主なもの。他にも多くの8ビットマイクロコンピュータや家庭用ゲーム機、携帯アプリに移植されている。
ゲーム機[]
- MSX(1984年1月31日発売) - ナムコットゲームセンターシリーズ第3弾としてMSXパソコン用ゲームとして発売された。
- ファミリーコンピュータ(1984年9月7日発売) - ナムコットブランドによるファミコン参入第1弾。
- このファミコン版のみ2コンのABボタンを押しながらリセットボタンを20回押すとゲームとはまったく関係のない、ポール・モーリアの「シバの女王」、『風の谷のナウシカ』の「ナウシカ・レクイエム」のメロディが流れる隠し音楽モードがある。この裏技を紹介した『ファミリーコンピュータmagazine』(徳間書店、1985年10月号)に対し、ナムコが「掲載許諾を出していない画面を掲載した」としてクレームを入れたものの、前述の通り『風の谷のナウシカ』の楽曲が含まれており、版権所有者である徳間書店に無断で楽曲を入れており、音楽著作権の侵害にもなることから、形勢が逆転し不問となったというエピソードがある[4]。
- ディスクシステム(1990年7月20日発売) - 書き換え専用で、ディスクカードのパッケージ版発売なし。
- ゲームボーイ
- 『ギャラガ&ギャラクシアン』(1995年7月14日発売)
- 『ナムコギャラリー VOL. 2』(1996年11月29日発売)
- プレイステーション
- 『ナムコミュージアム Vol. 3』(1996年6月21日発売)
- ゲームボーイアドバンス
- 『ナムコミュージアム』(2001年12月7日発売)
- プレイステーション・ポータブル
- 『ナムコミュージアム Vol. 1』(2005年2月24日発売)
- プレイステーション2
- 『ナムコミュージアム アーケードHITS!』(2006年1月26日発売)
- ニンテンドーDS
- 『ナムコミュージアムDS』(2007年10月11日発売)
- Wii
- 『みんなで遊ぼう!ナムコカーニバル』(2007年12月6日発売)
- 2009年9月29日、バーチャルコンソールでアーケード版が配信開始。
- Xbox 360
- 『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』(2009年11月5日発売)
PC[]
- MSX(1984年1月31日発売) - ナムコットブランドによるMSX参入第3弾。
- Microsoft Windows
- 『マイクロソフト リターン オブ アーケード』(1996年5月31日発売、発売元:マイクロソフト)
- 『ナムコヒストリー VOL. 4』(1998年12月4日発売)
パロディ[]
本作のパロディが収録されたゲームも存在する。
- 『さんまの名探偵』(ファミリーコンピュータ、1987年4月2日発売)
- 『超劇場版ケロロ軍曹3 天空大冒険であります!』(ニンテンドーDS、2008年2月28日発売)
その他[]
- エポック社のカセットビジョンでも出ているが、タイトルのみで内容は『ムーンクレスタ』、『ギャラクシーウォーズ』に近い。
- 初代『リッジレーサー』(プレイステーション)では起動時間の間だけ遊べる。
- FLビームギャラクシアン - バンダイのLSIゲーム。ちなみに、テレビCMには『じゃりン子チエ』の主人公・竹本チエが登場し、「今はギャラクシアンの時代やで」と言い放っていた。
- スーパーギャラクシアン - エポック社のLSIゲーム。敵のデザインはアーケード版に忠実。ドッキングステージもある。
脚注[]
- ↑ 1.01.11.2 マイコンBASICマガジン編集部 『All about NAMCO』電波新聞社 1986年12月 ISBN 978-4885541070
- ↑ オープニングメッセージに "WE ARE THE GALAXIANS / MISSION: DESTROY ALIENS" と出るのも傍証と言える。
- ↑ 1980年発行の会社案内パンフレッド「Frontier Spirit of Amusement Nichibutsu」より
- ↑ 山本直人「超実録裏話ファミマガ」アンビット/徳間書店、2011年7月 ISBN 978-4198632250、pp.85
テンプレート:ナムコットzh:小蜜蜂 (游戏)
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