空中給油機

ページ名:空中給油機

目次

機体解説[]

飛行中の航空機に対して飛行したままの状態で給油を行う航空機の事でタンカーとも呼ばれている。一般に初めから空中給油専用機として設計された機体はなく、輸送機や旅客機、旧式化した爆撃機を改造した機体が殆ど。なお航空母艦に搭載されるタイプは艦載機に給油ポットを装着して運用され、主翼下に給油ポットを装着しての運用になる。空中給油できる航空機の殆どは戦闘機や軍用ヘリの一部に限られるが大型機軍用機の一部は空中給油対応機があり、一例としてアメリカ大統領専用機エアフォース・ワンは有事の際に飛行し続ける事も想定しており空中給油対応機である。


機体タイプ[]

旅客機改造タイプ

KC-135、KC-10、エアバスA330MRTT等がこのタイプで胴体床下の一部分を燃料タンクにしている。燃料は自機が使う分と給油する燃料は分けてないのが一般的だが、SR-71専用のKC-135QやKCー135Tは燃料タンクを分けている。これはSR-71が使用する航空機燃料は”JP-7”であるから。胴体内全てにすると最大離陸重量を超えてしまい離陸できないので残りは通常貨物や人員を運ぶ輸送スペースとして活用される。給油ブームを操作するスペースがある。


輸送機改造タイプ

KC-130系がこのタイプで旅客機改造タイプに比較してやや搭載量が少ないが高い短距離離着陸やあまり設備が整ってない空軍基地での運用を可能にしている。


爆撃機改造タイプ

KB-29やKB-50等がこのタイプで旧式化した爆撃機を改造と言うパターンが殆ど。


給油ポット対応タイプ

一般的に艦上戦闘攻撃機や艦上対潜哨戒機に増槽に空中給油ホースをハードポイントに取り付けて運用する。ブローブアンドドロープ方式に限定され、給油対象も戦闘機と言った小型機に限られる欠点もある。その反面柔軟な運用も可能にしており必要に応じて使用できる。


空中給油の発達史[]

1923年にアメリカ陸軍航空隊所属のDH-4B同士で実験された日本でも1931年に実験しているが軍事的利用価値が見出せてなく、商業輸送機の航続距離延長や滞空時間の世界記録樹立の為に実施された。軍事的に利用価値が高まったのが第2次世界大戦後の冷戦時代でソビエト本土爆撃を想定してB-29の派生型の1つとしてKB-29が開発され、1949年にB-50"ラッキーレディ2号"が無着陸世界一周飛行を達成は戦略爆撃機の有効性と同時にKB-29の空中給油の戦略的価値を見出せる事を意味した。ループホース式だったが問題も露見したので米のボーイング社がフライングブーム方式とイギリスのフライト・リフィーリング社のプローブアンドドローグ方式が開発された。結果的にソビエト連邦爆撃こそは冷戦の終結や長距離弾頭ミサイルの実用化と配備で実現しなかったがベトナム戦争の際にはグアムから出撃したB-52の支援、湾岸戦争の際にはアメリカ本土からサウジアラビアへの戦闘機の展開、アメリカ本土からアフガニスタンへの出撃するB-2戦略爆撃機への支援等目立たないが空中給油機の戦略性重要度は高い。


給油方式[]

フライングブーム方式

アメリカ空軍を初めとする各国の空軍が採用している方式。給油機側がブームの動きを操作し給油を受ける航空機の燃料口(リセプタクル)に燃料パイプを差し込み給油する。給油対象機の負担が少なく、給油できる量もブローブアンドドローグ方式に比べても時間当たりに比べて大きく、アタッチメントを使用する事でブローブアンドドローブ方式にも対応可能にしている。ただしブーム操作には人員操作が必要とするので一機しか給油できない事や給油機側の改造に手間がかかる欠点を持ち、フライングブーム方式の戦闘機ではフライングブーム方式の給油機を購入する必要があり、米国で用いられる方式なので同国のサポートなしでは持続困難になるのが多い。微妙な位置合わせが難しく大量の燃料を必要とする大型機に向いている。


プローブアンドドローブ方式

フライングブーム方式に比較して簡単な改造で済み、給油機側は特別な操作を必要としない他にも複数同時に給油可能でヘリにも対応可能。給油できる量が少なく、給油を受ける側がブローブを合わせる必要もあり高度なテクが必要とする。


HIFR方式

海上艦艇がヘリに空中給油する方式でホバリングしつつヘリに搭載されているワイヤーを艦船に下ろし、ワイヤーを用いて給油ホースを引き上げて、自機の給油口に給油ホースを接続して飛行しつつ給油する。天候により着艦できない状況や艦船に着陸できない場所が無い時に使用される。


フィクション作品に登場する空中給油機[]

マクロスゼロ(2002年OVA)

VF-0に空中給油するシーンではA-6(KA-6の可能性もある)が使用されており、アスカ所属艦載機と思われる。一般的に航空機は燃費はなるべく効率を高めるのだが、VF-0が本来搭載する筈であった熱核反応タービンエンジンは開発の遅れでとても実戦に出せる状況も無く、熱核反応タービンエンジンで動かす設計されたVF-0は仕方なく最強ジェットエンジン”EGF-127”をオーバーチェーンしているので燃費状況が極端に悪く、しかも変形機構で燃料タンク容量も限られているのも空中給油機の使用せざる得ない。

なお反統合同盟側のSv-51も同じ状況だったので空中給油機を投入している可能性が高いがマヤン近海戦闘に参加したSv-51はミサイル原潜を改修した海中空母を母艦にし、ゲリラ戦に徹したので空中給油機は確認されてない。


エリア88 (作者 新谷 かおる 少年ビックコミック掲載)

プロジェクト4が大量投入したB-52の中に空中給油機に改修した機体が確認される。現実ではアメリカ空軍にはそのような機体は存在しない。



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