ストーリーグ2

ページ名:25

 

最終話 世界が終わり、始まる日。

 

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暗い闇の中に沈む僕は、ただみんなの未来を祈っていた。

 

この想いが……届きますように。

 

 

襲弐「駆路守……!目を覚ましたか?気を付けろよ。次元の渦の中に……何かいる!?」

 

 

 

駆路守が目を覚ますと、その眼前には時空の渦が蠢いていた。

 

 

 

駆路守『わかっている。……出てきたらどうだ?バロックハンド!!』

 

 

 

次元の渦で蠢いていたのはバロックハンドであった。

 

 

 

BH「……駆路…守…さぁ~ん。ハァ、ハァ……この世界のSD戦士を……見くびっていましたよ。……まさか“神”すら撃ち倒すとはねぇ…………これは…ご褒美をあげなくては……なりません………よねぇ?」

 

飛天「バロックハンド!生きていたのか!?」

 

光焔「この期に及んで何を企む?」

 

BH「鳥飛亜くんをね……甦らせて…あげるんですよ…………」

 

駆路守『なんだと?』

 

BH「フフフフ……たぁ~だぁ~~~し!我が、我が神の!!新たな身体としてですけどねぇ!!!」

 

襲弐「何かする気だ!みんな止めろー!!」

 

バロックハンド「おぉぉぉそぉぉぉぉいぃぃぃぃ!!外道魔術ーー““覇界転生”” アッハハハハハハハハハーーーーーーーー!!」

 

 

 

崩れてゆく身体でバロックハンドが狂ったように笑う。

 

 

 

そして、笑い声が途絶えた一瞬の虚無を経た後に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最悪は生まれたーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姫天「鳥飛亜……なのですか?」

 

 

 

それは鳥飛亜の仕草、鳥飛亜の声で応えた。

 

 

 

鳥飛亜「そうですよ。母上。そして破界の嵐を司る神。破界神ロストファントム。この未来無き世界を破壊尽くす神ですよ。」

 

姫天「そんな……」

 

駆路守『さがっていろ姫天。俺が終わらせる。』

 

襲弐「待て駆路守!アイツは鳥飛亜なんだぞ!戦うのか?奴は、お前の!」

 

駆路守『だから!鳥飛亜の姿でこの世界を破壊させるわけにはいかないだろう!!!』

 

 

 

駆路守は破界神となった鳥飛亜、“ロストファントム”へ立ち向かった。 

 

 

 

Lファントム「 躊躇なく僕を始末しにくるその決断力。大将軍としての自覚に目覚めたんですか?それともその取り込んだ“超将軍の力”にでも影響されたんですか?ですがもう遅い!僕が生まれた今!未来はもう決まっている!!」

 

駆路守『異世界の神!あいつの声で喋るんじゃない……お前達はどこまで鳥飛亜を踏みにじるつもりだ!!!』

 

Lファントム「激高して光の出力が上がりましたね。でも“光の化身”である父上では神は倒せない。なぜなら神を滅ぼす力、“双極”とは反する頂を極めし力。だがそれは、すでにこの世界から欠落している。だから大人しく、破界を受け入れてください。父上!」

 

襲弐「……だったら俺が、“闇”は俺が引き受ける!」

 

 

 

駆路守とロストファントムの間に割って入った襲弐は“魔”の力を高めはじめた。

 

 

 

襲弐「この銀帝城地下大空洞は“地上で最も魔界に近い場所”…ここでなら……大将軍の光の力と同等まで、闇の力を高められる筈だ!!グッ……!」

 

 

 

全身から血が吹き出しながらも力を高める襲弐。

 

 

 

駆路守『馬鹿な真似はよせ襲弐……やめろ!!』

 

襲弐「馬鹿はお前だ駆路守!鳥飛亜ごと異世界の神を倒すつもりだろ?どうして鳥飛亜を諦めている!?」

 

駆路守『お前ならわかるだろう!?命すら捨ててこの世界を護ろうとした鳥飛亜の意志を!尊厳を!俺は守らなくちゃならないんだ!!』

 

襲弐「わかるものかッ!!戦いで……家族を失った心は、癒やされる事は無い。囚われるんだ。闇に。……すくなくとも俺は、姫天に二度も家族を失う悲しみを与える気は無い。お前のように諦めるぐらいならば俺は、命を捨てても可能性に喰らいつく!」

 

襲弐「それにな、俺は認めた訳ではないが……姫天の子というならば、つまりそれは兄上の孫という事!フフ、道理で若いわりに機転が利く!…お前がいらんと言うなら、俺がもらっていくぞ。」

 

駆路守『フ、ハハハハ!たしかに……そうだな。たしかにそうだ!だが襲弐、やはり間違っているぞ。』

 

駆路守『鳥飛亜はな、俺の息子だから優秀なんだ!』

 

襲弐「フン………やれるな?」

 

駆路守『あぁ、手を貸してくれ。相棒!』

 

 

 

Lファントム「茶番は終わりましたか?」

 

駆路守『あぁ、茶番はもう終わらせよう。……襲弐!銀の楯を使え。こいつがあれば少しは闇の力の負荷を緩和してくれるハズだ。俺は、この銀狼剣を使う!』

 

駆路守『鳥飛亜、たとえこれがお前の意志を無視した俺のエゴだとしても絶対に助けてやる!!銀狼剣!今そこ俺の正義を示せ!!』

 

襲弐「銀の楯……どうか力を貸してくれ。俺のできるやり方で、俺の正義を護らせてくれ!!!」

 

駆路守と襲弐、二人の心に共鳴するかのように銀狼剣と銀の楯はその姿を変えた。

 

 

 

 

 

襲弐「兄上……私が、貴方が護ってきた全てを護ります。」

 

駆路守『……荒鬼頑駄無、ハハ、お前も力を貸してくれると言うのか?ならば尚更負るわけにはいかないな!』

 

Lファントム「まさか光と闇…二人で一つの“双極の頂”と言うのですか!?」

 

 

駆路守『その神の力から助けてやるぞ!鳥飛亜!!』

 

 

 

光と闇が共鳴し、神に対抗しうる双極の神器を手にした駆路守と襲弐。

 

相対するロストファントムも己の神器を取り出し迎え撃つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

襲弐「小僧!戻ってこい!!」

 

Lファントム「襲弐さんこそもう戻れませんよ。闇に一度墜ちたアナタは、たとえ僕を排除した未来を手にしたとしても、次はアナタが世界を脅かす“闇”となる!」

 

襲弐「お前はいつも未来を語る。だからお前は、今を見ていないな!小僧!」

 

Lファントム「何ィ?」

 

襲弐「未来は“今”を積み重ねた先にある。だからお前は、未来を見る前に今を生きろ。そしてお前の言う通り未来で俺が“闇”となるならば!その時は………お前が俺を止めてくれ鳥飛亜!!」

 

Lファントム「過去に囚われたアナタがッ!」

 

駆路守『鳥飛亜!お前は命懸けでこの世界を護ろうとしてくれた。だから俺は俺の心を殺してでもお前の尊厳を守ろうとした。でもダメだな。俺はお前を失いたくない。お前には美しいもの見せて、楽しい事をさせて、お前にもっとたくさんを与えたいんだ。鳥飛亜!俺達に助けを求めろ!お前の意志で、俺達と居たいと言ってくれ!鳥飛亜!!』

 

Lファントム「戦いの最中にふざけた事を……僕はこの世界を破界する神……」

 

駆路守『異世界の神!お前なんかと話ているんじゃない!鳥飛亜!お前に言っているんだ!鳥飛亜!鳥飛亜!俺達に手を伸ばせ!』

 

Lファントム「…くっ、僕は………」

 

 

  

 

 

 

 

 

 

Lファントム「ダメだ!この身体は私のモノだ!!」

 

 

 

 

 

深淵から放たれたような冷たい声が聞こえた瞬間、神獣形態に変型したロストファントムは異常な速度で暴れ出した。

 

 

 

 

 

 

襲弐「駆路守!小僧はまだ生きていたな。」

 

駆路守『あぁ!ならば異世界の神。その力を滅ぼすのみ!ついてこいよ襲弐!!』 

 

襲弐「お前の方こそ遅れをとるな!!」

 

 

 

 

獣の姿となったロストファンムは獰猛な爪をもって襲いかかる。

 

それは知性は感じられず、純粋な力のみで襲いかかってくる。神の獣。

 

 

 

しかし極限まで高まる駆路守の光と襲弐の闇。銀狼剣と銀の楯が共鳴し高まり続けるその力はまさに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神すら斬り伏せる双極の刃!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆路守『鳥飛亜!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

襲弐「俺達の未来よ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『帰ってこい!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

襲弐はその双極の楯で神の力を防ぎきり、駆路守はその双極の剣で神を絶ち斬った!!

 

 

 

 

そして、崩れゆく“神”の中から幼い生命が一つ、こぼれ落ちた。

 

 

 

 

その生命をすくい抱え上げた男と、その男に肩を貸す男の姿。

 

 

 

 

駆路守と襲弐は見事、神を打倒し“未来”を取り戻したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

姫天「駆路守、鳥飛亜、叔父上…!!」

 

烈空「烈光!」

 

烈破「襲弐!!」

 

飛天「ついに……終わったのだ。」

 

 

 

欠落した世界の戦いはこうして幕を閉じた。

 

欠落(うしな)ったものは多いけど、手に入れたものも沢山ある。

 

穏やかに、緩やかに、“欠落した歴史”も修復されていくのだろう。

 

そして、この世界でも再び戦乱は起きるのだろう。

 

だがその時は、その時代を生きるこの世界の武者頑駄無が平和を取り戻す為、戦ってくれる。

 

未来を取り戻したこの世界は、きっとこの先も、続いていくのだ。

 

正義を護る武者頑駄無達と共に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜次元の狭間〜〜

 

荒鬼「……俺は死んだのか?」

 

暗黒鳳凰「いいえ、ですが次元震の中心にいたアナタの身体はもうすぐ消えてしまうでしょう……アナタの魂は何処かの世界に辿り着き……やがて新たな命になる。」

 

荒鬼「輪廻転生……か?第二の生になど興味はないが………そうだな。」

 

荒鬼「もし生まれ変われるなら次は……民の為に……剣を振りたい……な………」

 

暗黒鳳凰「……救世の英雄。生まれ変わって全てを忘れてしまっても……アナタの魂は……私が………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧深い森の中。

 

 

 

 

 

二人の忍が戦っている。  

 

 

 

 

巨漢の忍「その赤子を渡せ!その赤子は次の戦いを呼ぶ忌み子だぞ?ここで消すのが平和の為ぞ!」

 

 

眼帯の忍「だまれ!無垢なる赤子に勝手な宿命を決めつけるでない!この子が何者かは知らぬがキサマには渡すわけにはいかない!!」

 

 

 

争い合う忍。しかし眼帯の忍は巨漢の忍を撃退したようだ。

 

 

事の顛末を見守っていた一羽のカラスが居た。

 

 

争いが終わった事に安堵した素振りのカラスは、そのままその小さな命を見守り続ける。

 

新たな生命を慈しむように……。

 

 

 

 

 

七人の欠落した超将軍。完

 

 

 

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最終回キャラ設定

______________________________

 

 

武者駆路守・光の極

神聖大将軍により砕かれた頑駄無結晶は、超将軍達の残した閃光結晶の力を得て復活した。

更なる光の力を得た駆路守。その身に宿る力は人が到達しうる光の到達点。

神の器として転生した鳥飛亜を取り戻す為、襲弐と共に破世神ロストファントムに立ち向かう。

未来を取り戻す戦いは、ついに決着の時を向かえる。

 

 

武器↓

銀狼剣・極

銀狼剣に宿った“意志”が駆路守の正義を認め、荒鬼頑駄無の残した閃光結晶と一体化して誕生した巨大剣。

駆路守の正義が光の極点へと到達した証でもある。

閃光の刃を形成した閃光武晶守断(ビームブラスター)形態となり更なる力を発揮する事ができる。

 

魔却剣勢拳

鳳凰の手甲と閃光武晶守断を使い放たれる剣技と拳法による連続攻撃。

剣と拳を同時に扱う烈光頑駄無の我流闘法、その究極。

 

 

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武者襲弐・闇の極

最も魔界に近い場所、それがこの決戦の地、地下大空洞である。

襲弐はこの地で更なる魔界の力を引き出す。光の到達点へ至った駆路守と並び立つ為に、闇の到達点へ至る為に!

銀の楯の加護により肉体への負荷を限りなく抑えてはいるが、心まで闇に捕らわれずにいるのは襲弐の強い精神力によるものである。

襲弐は駆路守と共に立ち向かう。未来を取り戻す最後の戦いへ。

 

武器↓

銀の楯・極

兄を想い、家族と仲間を護りたいと願う襲弐を正義と認めた銀の楯が進化した姿。

闇の極点へと到達した襲弐がその負荷に耐えれているのは銀の楯の加護による処が大きい。

閃光の防御壁を形成した閃光攻断壁(ビームシールド)形態となり更なる力を発揮する事ができる。

 

______________________________

 

破界神ロストファントム

 

バロックハンドの外道魔術『覇界転生』により蘇った鳥飛亜を“操者”に、

異世界の神のカケラを“核”として誕生した偽りの神。

世界を燃やし尽くす炎を纏い、神の力を振るい世界を破界する。

偽りの神とは“正式に認められた真の神ではない”というものであり、その力は神そのもの。

もしもこのままロストファントムが神として成長し“身体”を手に入れていたなら

この物語の結末は変わっていたかもしれない。

 

 

陽炎神獣形態

ロストファントムがその神たる力のカタチへと変幻した姿。

いうなれば“神の力のカケラ”の真の姿とも呼べる。

 

 

聖剣ムラマサブラスター

鳥飛亜が振るっていた“世界の異物を倒す剣”であった討魔妖刀村正(ムラマサブラスター)を神の力で進化させた聖剣。

ロストファントムが“世界の異物である”と認識した全ての存在に有効打を与える特性がある。

もしもロストファントムが欠落世界の神へと君臨していたらその力は絶対となっていたであろう。

 

 

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眼帯の忍

“新たな世界”で戦いを繰り広げていた忍。

光の赤子を狙う巨漢の忍から赤子を守る為に戦っていた。

 

 

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巨漢の忍

“新たな世界”で戦いを繰り広げていた忍。

目的は不明だが光の赤子を狙っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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